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読後寸評

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読んだ本で感じたことを綴っています。 好きな作家はラディゲですが、最近よく読むのはジェンダー論。A4用紙1枚程度で、800〜1000字程の感想文です。
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2024年11月の記事一覧

各地の駅メロ誕生のエピソードを綴った本「駅メロものがたり」

各地の駅メロ誕生のエピソードを綴った本「駅メロものがたり」

本(駅メロものがたり)(敬称略)(長文失礼します)

全国の駅に流れる発車を知らせるメロディー(駅メロ)について、その採用までのエピソードを紹介した本です。私がこの本を知ったのは筆者の藤澤志穂子さんが新聞の人物欄に紹介された記事であり、これはなかなか興味深いと新書版を買って読んでみました。ちなみに出版は交通新聞社という鉄道や交通専門の新聞・出版社です。

プロローグに「紹介する18の駅は、音楽によ

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AIによって変わる社会で生き残る仕事の指南書「10年後のハローワーク」

AIによって変わる社会で生き残る仕事の指南書「10年後のハローワーク」

本(10年後のハローワーク)(長文失礼します)

AI((人工知能)の登場により、10年後の仕事がどのように変貌するかを推測して解説した本です。筆者の川村秀憲さんは長年人口知能の研究を続けている北海道大学大学院の教授で、専門家から見たAIで変化する社会の10年後を予想しています。

最初に筆者が掲げるのは、AIに何かを奪われるのではなく、AIと共存しながら快適に生きていけるようにしたいとのことで、

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「好く力」とは⁉️コラムニスト酒井順子さんの新刊本「消費される階段」

「好く力」とは⁉️コラムニスト酒井順子さんの新刊本「消費される階段」

本(消費される階段)(長文失礼します)

コラムニスト酒井順子さんの新刊本です。私がこの本を知ったのは新聞の夕刊で、記事を読んで面白そうなので、買って読んでみることにしました。中年女性の未婚の本音を綴った「負け犬の遠吠え」がベストセラーとなった筆者ですが、正直これまでその著書を読んだことがありませんでした。

女性の本音を日常目線で書くコラムは、やはり性と世代が違う自分にとって、共感する事項が見当

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