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泣いちっち マイソース

以前、『今さらFall in love』は『僕笑っちゃいます』の続編ではナイと結論づけました。時と場所と相手が違うと。

もっと具体的に示しましょう。妄想は果てしなく時空を超えておりますが、でもちゃんと根拠があるのです。以下、整理しました。上段が『僕笑…』。

   -  時、場所、デート、飛び降りた駅、食べたもの、状況、相手 -
1980ごろ、広島、本通周辺、御幸橋、お好み焼き、振られた、女子高の子
1985ごろ、東京、原宿・青山、-----、BLT、別れた、お母さんに似た子

『今さら…』の作詞がA氏というのがね…。個人的に好きではないが、多作でいい詩も書いている大作家なのは認める。でも、彼は東京しか知らない一方で芸能界をよく知っているから、詩の中に限界と事情通、つまりバイアスがあるのだ。しかも『僕笑…』が歌われた1983年以降を想定して書いているから世界観にズレがある。

なによりBLTってなによ。ケチャップの染みってなにさ。そんな洒落たもんイナカ少年は食べないぞ!  ケチャップじゃない、ソースだ!  カープソースだ! いや、オタフクソースかもしれない。私、オタフクソースを初めて口にしたあの感動は忘れられません。あの甘さ。だけど『僕笑…』のシーンでは甘くないのです。

「ホロ苦く、あっつーい ‘お好み焼き’   ああ青春の ’味’」

ああ青春の詩mid
magazine h  1984

とにかく、『僕笑っちゃいます』の世界に「ケチャップ」はナイ。断じてナイ! ここが正にA氏のバイアス。(いや、もしかして狙ったのかもね)

だからこの2曲は関係ないのです。別の恋。

☆彡

振られ気分で 夜空みあげりゃ 哀愁 ハーフムーンが 二つに滲む
『泣いちっち マイハート』 1983  歌詞  森雪之丞

元歌として、百万歩譲って『泣いちっち マイハート』ならまあアリ。ポイントは「ロードショーとディスコ」。原宿で一緒に行ったから。でもやっぱりこれも広島なのよね。映画でしょ、ディスコでしょ。八丁堀じゃん。くどいようだけど、滲んで見えたのはハーフムーンじゃなくて広島港のフナムシ。

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kadokawa  1984

ちなみに『泣いちっち…』で実は既に Take a chance してたのです。ここでは賭けに負けたけど。まだちょっと攻めの姿勢が足りませんでしたね。

振られ覚悟で 無理に抱いたら 哀愁 君の笑顔も みれなくなるね
風見慎吾 『泣いちっち マイハート』 1983

☆彡

【訂正】当初、飛び降りた駅を「外苑前」にしていたけど訂正してお詫び。外苑前は単に食事したカフェがあった場所。そもそも電車には乗らない恋。