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やろうよ!ポップアップレストラン!

19歳で初めてのポップアップレストランを六本木のビストロをお借りして開催。
20歳で通っていた専門学校に企画書を提出し、開校史上初となる学校からの全面的な支援を受けて開催した「West End」

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↑初めてポップアップを開催した19歳の僕

その後就職し、21歳で勤めているレストランをお借りして「West End Vol.2」を開催。その後3ヶ月に1回のペースでポップアップを開催し、West Endは6回目を区切りに一旦活動休止。

そして22歳になった僕はフリーランスになり、3月より月2回のポップアップレストラン「えんの厨」を開催することになりました 。

このほかにも、学生料理人5人によるディナーイベントや期間限定カフェとのコラボ、居酒屋イベントや一つの食材に特化した食べ尽くす会など様々なポップアップイベントを開催してきました。

きっと周りの若手料理人より、少しだけポップアップを開催すること、イベントを企画することに慣れている僕が”若手料理人がポップアップを開催するべき理由”を書いていきたいと思います!

1、とにかく楽しい

まず圧倒的にこれ。とにかく、本当に、凄まじく、めちゃくちゃ、楽しい!
この楽しいというのは友達とふざけ合っている楽しさではなくて、自分の力より遥かに高いところに手を伸ばす楽しさ。
準備期間なんて死ぬほど大変で、仕込みは徹夜だし、アクシデントは山ほど起こるし、予約は埋まらないし、お金結構かかるし、それでも開催当日を迎えて料理を作り、ゲストの皆様にそれを届けて、普段の仕事の中ではなかなか味わえない圧倒的楽しさを得ることができる。
ポップアップレストランを開催するべき理由は正直これしかない!
これ以降の理由は全てこの理由に含まれると思って読んでください。

2、”自分の料理”をゲストに届けることができる

若手料理人は普段の仕事の中で、自分が生み出した料理をゲストに届けることはほとんどない。
僕は新卒で働いたレストランで採用された料理はアミューズだけ。その時はすごく嬉しかったし、ものすごいモチベーション上がったことを覚えている。
けれども、普段は下処理や洗い物、雑用などの仕事がほとんどだと思う。
でもポップアップなら?
全ての料理を自分で考えてゲストへ届けることができる。もちろん美味しくないものを作ってしまえば全ての厳しい意見は自分に届くが、100%自分の料理を届けることができる幸せを味わうことができる。
自分の料理をゲストに届けることは本当に怖いし緊張するけれど、それを体感することによって日々の仕事にも必ずプラスになってくる。
一つ一つの仕事に責任感が生まれ、シェフの顔色ではなくゲストのことを考えて作業することができるようになる。
そんな一歩目を踏み出すきっかけにもなるポップアップ。

3、料理以外にレストラン運営で必要なことを学べる

料理、ドリンク代金の決定。仕入れ、食材原価、宣伝、集客、SNSの運用、etc、、、
レストランを運営するということは料理を作ることだけでは成り立たない。正直料理以外の作業に追われる時間の方が長いくらいだ。
普段はシェフや上司が行ってくれている業務を全て自分1人でこなすため、超キツいし、そもそもやり方すら分からないものも多い。
僕的にはポップアップの開催で一番辛いのはこれだと思っている。正直毎回逃げ出したい笑
それでも食材の価格に敏感になったり、ロスを抑える工夫を考えたり、広告や集客の方法を考えたり、イベント前後のSNS発信について頭を悩ませたり。
これらすべてが将来自分がシェフになったり、お店を出したりした時に役立ってくることで、早いうちにそれらを実体験として経験することは非常に大きなメリットだと思う。

4、料理についてのスキルが向上する

自分が考えて作った料理でお金を頂く。そのことが自分にかけてくるプレッシャーは凄まじい。
人間は限界を超えた時に成長するので、若手料理人がポップアップを開催した場合の成長具合は驚くほど早い。
普段仕事では触ることのできない肉や魚に触り、処理し、焼く。味付けも己の味覚がすべて。アミューズからデセールまですべてを考えるために幅広い知識を身につける。
そんな状況なので料理についてのスキルは自分でも分かるくらい向上する。
僕は肉のメインではほとんどのイベントで鹿を使っているが、鹿の捌き方・肉の掃除の仕方・焼き方などはすべて主催したポップアップで身につけた。
とにかく知識×経験な飲食業界で経験の場を作ることのできるポップアップは自らの成長にとても大きな意味をもつ。
(経験を自ら稼ぐことができるが、調子に乗ってしまったらダメだよ)(自戒を込めて)

まとめ

まだまだ理由はあるけれど、ひとまずは僕の中で大きな意味をもつ4つを書き出してみた。
人それぞれに得意不得意、向き不向きがあるが、僕的には若手のポップアップレストラン開催は全力でオススメしていきたい。
もちろん僕もまだまだ発展途上で、日々少しずつ改善しより良い料理・サービス・空間を目指している。長時間労働で休みも少ない料理人という職業だが、自分の料理で誰かを笑顔に、幸せにできるという楽しさを一度全身で受け止めてみて欲しい。きっとすぐに次のイベントを開催したくなると思う。
これからもっともっと、若手料理人がのびのびと楽しみながら成長していける世の中になっていったらいいなぁ、、、

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僕たちのポップアップレストラン「West End」にお越しくださった江六前さんのnoteです。
ゲスト目線で細かく書いてくださった貴重なnote。ぜひこちらも合わせてお読みください〜!
https://note.com/erokumae/n/nb82380d6851f

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