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大学院入学試験の過去問題【診療看護師を目指す方へ】

はじめに

以前の記事でざっくりご紹介した試験内容ですが、詳細に知りたいとのお声がありましたので、より具体的かつ詳細にまとめていきたいと思います。私が実際に受験をした際の問題や先輩方から聞いたものを参考にしています。思い出したらその都度追記していきます。内容としては面接・小論文・筆記試験の3つです。これから診療看護師を目指す方や医療系の大学院を目指す方の参考になれば幸いです。

面接試験

面接時間は事前に案内されていましたが、何人で誰と行うかは当日の面接会場に着いてから発表されました。メンバー間で事前の打ち合わせなど出来ないようになのかなぁと感じてます。

面接は面接官4名、受験者4名の集団面接でした。部屋へ入室してから荷物の置き場所と席を案内され全員が着席したところでタイマーが開始されました。試験監の手元には前日に書いた小論文と志願理由書がありました。
「まずは1人ずつ自己紹介を1分ほどで簡潔にお願いします。」との指示があり順番に自己PRも交えながら述べていきました。志願理由書に書いたことと乖離があるとあまり良い印象を受けないと思うのでしっかり読み込んでおくと良いと思います。

その後、突然テーマが発表され、「8分間で4人で意見をまとめて最後に発表して下さい。」との指示があり受験者4名で話し合う時間となりました。テーマは“患者中心の医療における障壁とは何か”といったものでした。事前にホワイトボードが設置されており自由に使って良いとのことでしたので、なんとなくですが司会、書記、発表者の役割をそれぞれが担い進めていきました。私たちのグループは、皆が急性期の領域で従事していることもあり、日々起こりうる患者と家族の意向の違いや、意識障害などで本人の意思を確認することができない中で治療を進めていく必要があることを軸に話を進めて発表しました。どの役割を務めたから良いといった評価はないと思いますが、私は雰囲気で書記と発表者を担いました。円滑に議論が行えれば何も問題ないと思います。

最後に、順に個別の質問の時間となりました。質問内容としては、前日の小論文で書いたことや、冒頭の自己PRの内容から質問されました。自分が書いたことや答えたことにしっかりとした背景を持っていれば簡単に答えられるような内容でした。具体的には、新人教育で意識していることや今の新人が自分の時と異なる部分は何か、救急外来において診療看護師がいることでどのような効果が望めるか、多職種が関わる中で意見の違いが生まれた時どうしていくか、退院支援の中で診療看護師になったら関われることは何かなど、他の人が質問された内容も含めてこんな感じでした。突拍子もないことはなかったのでそこは安心でした。

以上の内容で1グループ20分の時間を設けられて面接試験は行われていました。特に圧迫でもなく和やかな雰囲気なわけでもなく通常の空気感でした。

筆記試験

筆記試験は受験した感覚から事前にオープンキャンパスで伺っていた通り医師国家試験の基礎問題から出題されました。試験時間は60分で全60問選択問題でした。選択数からは複数選ぶものから1つのみのものなど様々でした。ここは具体的に羅列した方がわかりやすいと思うので覚えている限り下記にまとめていきます。

Q. 国が認めている資格は? 
救急救命士
診療看護師
医療ソーシャルワーカー
ケースワーカー

Q. 腎盂腎炎へ投与するべき抗菌薬はどれか?
セフェム系
マクロライド系
ニューキノロン系
テトラサイクリン系
アミノグリコシド系

Q. 62歳の女性。腰痛、発熱および嘔吐を主訴に救急車で搬入された。

現病歴:3日前から間欠的な右腰痛を自覚していた。今朝起床時から悪寒も自覚するようになった。夕刻になり発熱と繰り返す嘔吐も出現し、動けなくなったため救急車を要請した。
既往歴:30年前に子宮筋腫摘出術。
生活歴:夫と二人暮らし。喫煙歴はない。飲酒は機会飲酒。
家族歴:両親が高血圧症であった。
現症:意識レベルはJCS I-1。身長158cm、体重55kg。体温38.9℃。脈拍110/分、整。血圧88/54mmHg。呼吸数26/分。SpO2 99%(room air)。眼瞼結膜と眼球結膜に異常を認めない。甲状腺と頸部リンパ節を触知しない。心音と呼吸音に異常を認めない。腹部は平坦で、肝・脾を触知しない。右腰部に叩打痛を認める。腸雑音はやや減弱している。四肢に浮腫を認めない。皮膚には皮疹を認めない。
検査所見:尿所見:黄褐色でやや混濁、比重 1.020、pH 5.5、蛋白+、糖(−)、潜血3+、白血球+、ケトン(−)、亜硝酸+。血液所見:赤血球 407万、Hb 13.2 g/dL、Ht 38%、白血球 12,600(好中球 77%、好酸球 1%、好塩基球 1%、単球 6%、リンパ球 15%)、血小板 13万。血液生化学所見:総蛋白 6.3g/dL、アルブミン 4.2 g/dL、総ビリルビン 1.0 mg/dL、AST 42 U/L、ALT 40 U/L、LD 228 U/L(基準 120~245)、ALP 105 U/L(基準 38~113)、γ-GT 45 U/L(基準 8~50)、CK 131 U/L(基準 30~140)、尿素窒素 24 mg/dL、クレアチニン 1.3 mg/dL、血糖 120 mg/dL、Na 132 mEq/L、K 3.8 mEq/L、Cl 104 mEq/L、Ca 8.5 mg/dL。CRP 2.2 mg/dL。乳酸 2.5 mg/dL(基準 5~20)。動脈血ガス分析(room air):pH 7.43、PaCO2 25Torr、PaO2 88Torr、HCO3- 16.5 mEq/L。腹部単純CTを別に示す。

Q. 最初に行うべき対応はどれか。
アドレナリン静注
NSAID内服
経鼻胃管留置
生理食塩液輸液
尿管ステント留置

Q. 入院時に採取された血液培養は、好気性ボトルと嫌気性ボトルがいずれも陽性になった。血液培養ボトルの内容液のグラム染色所見を別に示す。最も可能性が高いのはどれか。

Candida albicans
Enterococcus faecalis
Escherichia coli
Neisseria gonorrhoeae
Pseudomonas aeruginosa


Q. 成人における細菌性髄膜炎の原因菌で頻度が高いものは?

大腸菌
肺炎球菌
髄膜炎菌
リステリア
インフルエンザ

Q. 10%塩化ナトリウム水溶液を用いて、0.2%塩化ナトリウム溶液を500ml作るために必要な10%塩化ナトリウム水溶液量は何ml?

解答:□□ml

Q. 胸部エックス線写真を別に示す。
与えられた数値から心胸郭比を求めよ。
A:245mm、B:200mm、C:40mm、D:87mm、E:157mm、F:145mm
ただし、小数点以下の数値が得られた場合には、小数点以下第1位を四捨五入すること。

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