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データ・ドリブン思考できない組織はAI・DX騒いでICT化を進めても意味がないのでまずは身につけよう

データ・ドリブン思考はDXを果たすにあたって欠かせない要素ですが、一部で誤解されてデータドリブンという考え方自体が広まっているようです。データを元に考え、意思決定するということ自体は、誰しも普通にやっていることなのに、では何をすれば良いのだろうということをきちんと理解する必要があります。

データ・ドリブン思考の誤解

統計的素養のない方の記事で「データドリブン思考がデータの価値発見を阻害する」なんて記事も目にします。

要旨、「手元にあるデータだけでは足りない」とか、「手元にあるデータに思考が縛られる」とかそういうことに焦点を当ててデータを元に考えようという考え方を否定しているのです。

しかし、本来のデータドリブン思考とは、今あるデータをきちんと認識することで、データのあるべき姿、必要な追加データを決定する指標にすることも含まれているので、「手元のデータに思考が縛られる」という意見自体がナンセンスです。

データは母集団に対するサンプルである認識を

そもそもデータは、いかに大量に集めても、どんなに頑張っても、欲しい母集団の情報の一部(サンプル)に過ぎません。

「今あるデータだけでは足りない」のは当たり前のことだという認識を前提にどうすればよいか議論しなければ話にならないのです。従って、「今あるデータがよくないからデータ・ドリブン思考では駄目だ」という論法自体が統計的思考力のない人の間違った意見です。

データドリブンは目標・戦略・ロードマップと切り離せない

データ・ドリブン思考のもう一つの大きな誤解は「データのみから考えること」をしてしまうことです。

データを活用するためには、目標が定まっていて、そこに到達するために、どのようなデータが必要か、今あるデータをどう転換すれば良いか、他にどんなデータを集めるべきか、どれくらい集めれば十分かということを認識した上で、データ化すべきことを明確にしつつ足りないものを収集していくことで十分な活用ができ、効率的に目標に向かうための意思決定をできるようにすることです。

データドリブンは、目標、やりたいこと、実現したいことありきです。

必要な形式で必要なサンプルを収集するためのデータ収集ロードマップと実現のためのロードマップは常にセットにならなければいけません。

「データではなく目標から逆算しないと駄目だ」なんて意見はそもそも論法として間違っていて、両方ないと成り立たないのです。

データドリブン思考でまずやるべきこと

データドリブン思考がないとそもそもAI活用もDXも果たせません。なぜならDXのゴールが、情報コミュニケーションのデータ化で意思決定スピードや改善スピードをあげることが本質だからです。

そして、そもそもその情報集約や可視化のためにAIは欠かせない訳ですが、データがなければAIはワークしません。データ・ドリブン思考とAI、DXは常に相互に密な関係にあり、DXを目指すなら切っても切り離せないのです。

正しいデータ・ドリブン思考を行うためには、前提として以下の三つが欠かせません。

1. 目標
2. 戦略思考、ロードマップ策定力
3. 統計的思考

1の目標は言わずもがなです。これは会社として定める必要があるため、当然意思決定者が強い意思決定と目標を先導して掲げる必要があります。

2は目標に基づいてどのように進むべきかという話ですが、ここは3とリンクして決める能力が必要になります。ファクトを集め、現時点で決定できるだけの情報がないなら、情報を集めること自体もロードマップに組み込めるという統計的素養と連動した思考が必要です。

3の統計的思考とは、統計を学びましょうといっているわけではりません。定性的な情報も含めて、構造化、定量化を推し進めて、必要な情報を整理し、今あるデータを眺めて過不足を判断し、情報収集も含めて正しく行える判断力が重要なのです。この時に統計を読み解く能力があればとても助けになります。

データ収集と分析を、情報技術を活用してちゃんと進めていこうということ、それがデータ・ドリブン思考であって、「今データがないからデータ・ドリブン思考は役に立たない」なんていうこと自体が時代を逆行する愚考です。

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BeeComb Grid株式会社
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