見出し画像

辞めて欲しくない人財が辞めていく組織の5つの特徴と作り方

どちらでも良い人が組織にしがみつき、辞めて欲しくない人財がどんどん辞めていくと言うのはよく聞く話です。防止策に翻弄される前に、そう言う組織の作り方を考えてみましょう。

1. 成果を出さなくてもペナルティがない

成果を出さなくても自省を促すこともなく、諍いを嫌って、なぁなぁに済ませてしまう組織にすると、出来る人が辞めていく組織を作ることが出来ます。

成果が出せないなら目標なのかやり方なのか、何かを見直さなければ永遠に改善などなされません。

そして行動規範は腐っていきます。

そうすると、仕事をしなかったりだらける人間にとってはとても居心地が良い組織になります。

適当にやってりゃ給料が出るわけですから、やらない人ほど会社にしがみつき始めます。

そんな状況になると、意欲の高い人、責任感のある人が、仕事ができる人が、必然的に、仕事をサボる人、出来ない人の尻拭いを繰り返す風土になり、当然、出来る人・頑張る人ほど、職場が嫌になります。

2. 必要ないタスクをやったことを褒めすぎる

褒めて育てるが流行した結果、褒めることが見当たらないと、「頑張ったね」で育てなければいけないという意識が世に蔓延しています。

これにより、社員会の手伝いを頑張った、とか、スキルアップなどの勉強を頑張ったなど、会社の売り上げに貢献する必要な業務ではないものでも褒める文化が横行してしまいます。

社員交流会やスキルアップは必要なことですが、これに偏重すると、自分でやることをどんどん増やして本質的な業務を疎かにする社員が増え始めます。

本質的な業務を疎かにする人が出てくると、当然、その尻拭いをするのは、出来る人や頑張る生真面目な人になります。

ところが、本質的な業務を頑張ってやっても、やらなくても褒められるのは同じ、となると、当然できる人や頑張る人はやる気を失っていきます。

3. 行き過ぎた平等で誰にでもチャンスがある

ジョブ型組織でもなくノウハウもないのに社内公募制度やフリーエージェント制度を導入して失敗する組織は数しれません。

平等にチャンスがある組織を目指して導入した結果、現場で役に立てていない人の行き場を作るのに使われている、と言う状態になっていないでしょうか?

本来、社内公募やFAに立候補できるのは、現場で成果をあげられている人、少なくとも仕事の姿勢が評価されている人でなければなりません。

ところが、日本的文化では、現場で評価されている人は、周りが離したくないし、本人も期待に応えようと名乗り出たりしにくいものです。

必然的に、問題児や評価されていない人ばかりの異動希望が叶っているように見える組織になってしまいます。

そんな状態に陥ってしまったら、出来る人、名乗り出られない人ほど、思い切って辞めるしか選択肢はなくなります。

4. 長時間労働を褒めたり労う

タスクをこなしている量を考慮せず、ただ長時間働いたことを、頑張ったね、お疲れ様、と労うだけの文化が横行している組織は注意が必要です。

安い単価で長時間働かないと利益を出せないような構造になっているなら、それは経営者や事業責任者の責任なので労っても当たり前でしょう。

しかし、そうでないのに、余計な仕事をしていたり実力不足で時間内に終わらず、自ら長時間残業しているような人を労うことが横行することはあってはなりません。

長時間働いてでも仕事を終わらせろなんて言うだけの上司がいるならそれも問題です。

ビジネス構造がしっかりしていて、周りは長時間労働しなくても仕事を済ませられる人が多くいるにも関わらず、長時間働いている人は、褒めたり労ったりするのではなく、指導しないと、ちゃんと仕事をやっている人やできる人は馬鹿らしくなります。

5. 尻拭い仕事の可視化も評価もされない

出来ない人ややらない人がある程度保護されてしまうのは、日本の労働基準法の都合上しかたないところはあり、程度の差こそあれ、1-4はどの組織でもあります。

1番最悪なことは、出来ない人・やらない人の尻拭いばかりしているのに、それが、自分の仕事として周りに認識されず評価にもならないという状況です。

必要ない仕事を増やしたり実力不足で長時間働いたりしている人を労ったり褒めたりする時間があるなら、人の尻拭いが可視化・評価される構造にしないと、出来る人ほど確実に辞めたくなります。

まとめ

ちょっとでも考える力がある仕事が出来る人ややる気のある人であれば、やらない人・出来ない人が評価されるように見える文化自体に嫌気がさすのは当然です。

私の場合、エンジニアで出来る人や出来るようになった人が辞めていくなんて相談を受けることがしばしばありましたが、尻拭いが評価されず、人に尻拭いをさせる人ほどスキルがない上に自分のスキルアップのことしか考えない声の大きい人が評価されているようなことがしばしばありました。

生産現場というのはただでさえフロントマンや上流工程の失敗の尻拭いをさせられることが多い現場、さらにチームメンバーの尻拭いまでさせられて、それでも評価されない組織なんて長く続けたいと思える人などいません。

出来る人は、それに見合った贔屓をするというのは必要なことなのです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?