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10年間展示会で声掛けし続けた僕が感じた、「声がけ」の結局のところ

みなさん、いつもお仕事お疲れさまです。

当社は先日、とある展示会に出展してきました。
僕はこの会社に新卒で入社して現在13年めなのですが、コロナの期間と別事業部にいた期間以外はほぼ何らかの形で展示会の出展に関わっており、その期間はおそらく10年くらいになるかと思います。
当社の出展スタイルは、基本的にノベルティやコンパニオンなどを活用せず、純粋に「声がけ」「サービスの訴求」のみでブース集客・簡易商談を行っています。
また、大きく「声がけ・集客部隊」「接客・デモ部隊」「運営部隊」の3部隊に分かれてそれぞれ行動しており、その中で僕は助っ人・マーケ・主幹として参加しながら大概「声がけ・集客&運営」あたりを担っています。

つまり、約10年にわたって、展示会で「声掛け・集客」を行ってるんですよね。

今回は、その約10年に渡る声掛けの経験から得た、「声掛けの”結局のところ”」をまとめてみたいと思います。


展示会の目的によって変わる最適解

はじめにお断りさせていただくのですが、もちろんこの「結局のところ」は、すべての企業に当てはまるわけではありません。
展示会の出展目的によって、最大化するKPIは異なりますから。
例えば、ブランディング・認知拡大を目的とした出展の場合は、おそらく接触者数ノベルティの配布数などが目標になりえるでしょうし、マーケティングを強化するタイミングでの出展に於いては、ターゲット部門のリード獲得数が目標になるのではないでしょうか。

我々の場合は、「ターゲット部門の方のデモブース誘導数(デモブースで名刺交換するので、≒名刺獲得数)」「その場での商談承諾数」をKPIに置いて出展をしています。

いかに、「自社ターゲットを」「数多くブースに送るか」

よって、声掛けの際に意識すべきことは、見出しの通り「如何に自分たちのターゲットとなりうる方を自分たちのブースに送るか」となります。
自分たちのターゲットではない方をブースに連れて行ったとしても、申し訳無いですがデモ隊のリソースを圧迫してしまうだけですし、お相手の方も無駄な時間を過ごすことになってしまいます。

ここで重要なのが「ターゲットに足を止めてもらう」”ターゲットか否か”を見極める「ターゲットに、端的に訴求する」の3点です。

これらを満たす為に、以下のポイントを意識するようにしていました。

ポイント1 声がけは、笑顔で目を見て「こんにちは!」

まずは、ターゲットとなる方に、ブースの前で足を止めてもらわなくてはいけません。そのためにも、こちらに意識を向けて貰う必要があります。

そこで効果的なのが、「笑顔で、同じ高さで目を見て、挨拶する」こと。

自分が声をかけられるときのことを考えてみてください。
暗い顔で目をそらしながらボソボソ話されても、「何言ってんのかわかんねぇ・・・」って思われてしまい、話を聞く気にもなれないですよね。
下から上目遣いをするでもなく、上から見下ろすでもなく、相手と目線をあわせて元気に明るく笑顔で声を掛けるのが大事です。

「相手と目線を合わせること」「笑顔で話しかけること」「挨拶すること」
すべて、日常生活で他人とコミュニケーションを取るうえで重要なポイントです。
これは展示会の声掛けでも変わりません。

ポイント2 「〇〇向けの」と、ターゲットを明示する

営業向けの」「マーケター向けの」「BtoB/BtoC向けの」など、ターゲットを表す言葉をふた言めにもってきます。
こうすることで、自分たちの商材のターゲットを相手に伝えることができ、
「あ、自分は対象だな」「自分は対象じゃないな」と判別してもらえます。

ここで注意したいのが、「ターゲットを広げすぎない」ということです。
ターゲットを広げすぎた訴求をしてしまうと、目の前の人に「別に、自分には関係なさそうだなー」と思われてしまうおそれがあります。
大事なことは、眼の前の人に「自分に向けて話している」と理解してもらうこと。
そのためにも、たとえ自社の商材が業種・職種問わずに提供できるものであっても、ある程度ターゲットを絞った訴求をしたほうがいいんですよね。

ここで役立つのが、「来場者バッジ」。ここには、「営業・マーケティング」「人事・総務」「経理・財務」など、大まかな職種が書かれていることが多いですよね。
これを基に話しかけると良いと思います。

我々の場合は、BtoBに特化してご提供しているマーケティングツールなので、「営業・マーケティング」の札をかけている人に、「こんにちは!BtoB向けのマーケティングツールです」とお声がけをすることになります。

ポイント3 端的に、区切って、伝える

個人的には、ここが一番大事だと感じています。
端的に短くまとめること。
そして、短い単語で、区切って、話すこと。

前提として、来場者がブースの端から端まで止まらず歩くとして、声掛けできる時間は都合10秒にも満たないでしょう。
この短い時間で自分たちの訴求をする方法は以下の2パターン。
A.できるだけ早口でまくしたてる
B.できるだけ短い言葉で伝える

A.できるだけ早口でまくしたてる は、僕が自分の情報収集のために来場者として展示会に行くときにも結構やってらっしゃる方がいらっしゃるんですが、個人的にはおすすめしません。

まだ意識をそちらに向けていない状態でいきなり早口でまくしたてられても、ぶっちゃけ何を言ってるのかわからないんですよね・・・。

だから、できるだけ短く端的に自分たちの商材を訴求して、興味を持って貰う必要があるんです。

そのうえで、「何を言っているのか」を理解してもらうのに有効なポイントだと感じているのが、「単語ごとに区切って話す」です。

さっきの例で言えば「こんにちは!BtoB向けの、マーケティングツールです」みたいに。

区切ることで、「BtoB向けであること」「マーケティング向けのツールであること」それぞれをきちんと認識してもらいやすくなると考えています。

「早口でまくしたてないと、お客さんが自分の前を通り過ぎちゃって聞いてもらえない!」なんて思う人もいらっしゃると思います。

確かに、「立ち止まっている」自分の前にいる時間は短い。そこで会話できる時間は一瞬です。
だから、ゆっくり話す代わりにブースの端からお相手の方と一緒に歩き、
話しかけるんです。

こうやって、
相手に、端的に、自分の言葉を伝える」こと。これが重要だと思っています。

ポイント4 足を止めてもらったら、概要説明

足を止めていただけたということは、「一旦、あなたの話を聞きますよ」と意思表示をしてもらえたということ。
ここではじめて、簡単にサービスでできることを紹介します。
「このサービスは、〇〇ということができるようになるものですが、こういったものにご興味はありますか?」
「我々は〇〇関連を解決できるソリューションをご提供しているのですが、御社ではこういったところに課題はありますか?」

と、「自分たちができること」と「相手の方の課題」がマッチするかをお聞きします。
興味を持っていただいたらブースにご案内、ニーズに合わなければ「ありがとうございました」とお別れとなります。

ここでは、ニーズに合わない場合は無理に引き止めしません。
言ってしまえば、「無理なものは無理」だからです。
絶対に解決できないと思われる課題に対して「いや、できます!」なんて見栄を張っても、ブースで話を聞いたら「やっぱできないじゃん!」ってなりますよね。
そうなったら、その方の印象は最悪。もしその方のニーズが変わって自分たちが価値提供できるようになったとしても、印象が悪い会社からサービスを導入したいとは思わないですよね。なので、無理な引き止めや見栄を張った訴求はしないほうが良いと思っています。

ポイント5 ターゲットと思われる人がいたら、全員にこれをやる。

ポイント3に続いて大事だと思っているのが、これ。
自分たちのブースの看板を見てくれる人は声をかけやすく、止まってくれる人も多いですが、何万人も来場者がいる中で全員がブースに足を止めるなんてことは、基本的にはありません。
多くの場合は、声をかけても断られるか、無視をされて終わりでしょう。

でも、そこでへこたれてはいけません。なぜなら「そういうもの」だからです。

どんなに優れた商材で、どんなに素敵なブースを作ったとしても、前を通ったターゲットが全員足を止めてくれる可能性は限りなくゼロに近いでしょう。
だから、なかなか足をとめてくれる人がいなくても、「そういうもの」として声をかけ続けることが大切なんです。
もちろん、声掛けの内容などをブラッシュアップし続けることは重要ですが、同じくらい「ターゲット全員に声をかけ続ける」ことも重要です。

なんだか、ナンパか居酒屋のキャッチみたい。だけど・・・。

こうやってポイントをまとめてみると、我ながら「なんだかナンパか居酒屋のキャッチみたいだなぁ・・・」と思うことがよくあります。どっちもしたことないですが・・・。

でも、「自分たちのことをよく知らない人」に、「自分たちの話を聞いてもらい」、「自分たちに興味を持ってもらう」という要素は、ナンパやキャッチと通ずるところがあるのかもしれませんね。どっちもしたことないですが・・・。(2回目)


いかがでしたでしょうか?この内容が、「展示会の集客、うまくいかないな・・・」「新人にやってもらってるけど、なかなかうごいてくれないな・・・」ってお悩みの方に少しでも参考になれば幸いです。

今日はここまで。ご覧いただき、ありがとうございました。




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