クエスチョニング / あなたに問う

Googleアラートに、「性同一性障害」「性別適合手術」を登録し、週一でメール配信を受け取っている。それ以外にもいろいろ登録しているので、毎週金曜正午には、メール通知がどばっと届く。

どっかの雑誌、保険適用要望、避難所マニュアル、その他諸々、ぞろぞろ。
あー、七面倒臭えー、という感想しか出てこない。

まあ、このnote↑の続きみたいなものだ。
ここでも、タイトル詐欺をしたと文中に書いた。
この表現を、"LGBTTQQIAAP"、まで伸ばそうか。
すると私は、L[G]B[T][T][Q][Q]IAA[P]、となる。

該当するものは順に、
Gay ゲイ 男性同性愛者
Transgender トランスジェンダー 社会的性別移行者
Transsexual トランスセクシュアル 身体的性別移行
Queer クィア 異性愛規範社会と相対する存在
Questioning クエスチョニング 自己の性別の模索
Pansexual パンセクシュアル 全性愛
となる。

昔、オンライン麻雀を、ルールもいまいち把握しないままに遊んでいた時期があった。あるとき、局が始まった途端、派手な演出で派手な字面の役名が画面を塞いで、持ち点が跳ね上がった。

未だに、「なんかめっちゃレアなの引いたらしい」程度の知識と認識しかないのだが、この私の性別も、これに並び立つレア度ではなかろうかと思う。

で、だ。今日はそのうちの、「クエスチョニング」と、冒頭の「あー、七面倒臭えー」について語りたい。

結論から言うと、

「お前らいちいち訊くなよ、いつも通り勝手に決めろよ」
「悩んだからって当人に訊きにきて手間かけさせんじゃねえよ」
「決めた結果が当人の希望と違って怒らせてもそれはそっちの負担だろ」

となる。

人ってやつは大抵無意識に、目に入った人が男性か女性かと、ひよこ鑑定士のように判別をしている。私もしている。人を大別する基準がそこにあると社会的に学習しているからだ。

で、昨今は性的少数者の存在が認知され始めて、「訊ねる」という気遣いをされるようになっている、のだと思う。

だが、面倒だ。面倒過ぎる。特に私の場合は。正確に伝えようとしたら本が一冊出せる情報量になる。そして求められている答えは、もっと安易で簡単なものだ。
なのに、問われる。私はあなたをどのように扱えばいいですか、と。

だから私は、「ご自由に」「どちらでも」といった短い答えを、肩をすくめ、笑みを見せて返すことにしている。

良く言えば、あなたが感じたままでいい、あなたが自由に決めていい、あなたが決めた私の性別を私は咎めない。
悪く言えば、どうせ説明してもあんたにゃ理解できないし、してもらうつもりもない、必要もない、だから判断の手間くらい自分で担え。

私は私の性別を知っている。完全に、ではないが。22歳の今でも、「ああ、これはこういうことなのか」という発見が、たびたび生じている。だが、「私に問う」という模索の域は出ているのではないか、と判断する。

そして、この混沌たる性別スパゲッティは、どう扱われても地雷でしかないし、同時に、どう扱われても一切の問題がない。

故に。
「あなたに問う」。そういう意味合いを、「クエスチョニング」に込めて掲げたいと、考えている。

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