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YOU ARE SPECIAL,大切なきみMax Lucadoベストセラー作家を読んで思う


今年の干支は兎 早い、もう終わりかけている


You are specialのタイトルの方が訳された大切なきみよりえかきのつまにはしっくり来る

なぜでしょうか?

多分スペイン語で育ったせいかしら?


わかりませんが、、、色々考えさせられました


「木彫りの小人ウェミックたち

そのウェミックたちを彫っている

のは、エリという名前の木工職人

だった.

エリの工房は、村を見下ろす丘

の上にあった.

ウェミックたちは、ひとり

ひとり、みんな違っていた.



鼻の高さ、目の大きさ、背の

高さ、どれひとつ同じじゃな

い.帽子をかぶっているもの

もいれば、コートをはおって

いるものもいた.

でも、彫っているのは、木

工職人のエリ、ただひとり.

ウェミックたちはみな、その

村で暮らしていた.




ウェミックたちのすることと言えば、

ただひとつ、毎日毎日、明けても暮れても、たがいに

シ-ルをくっつけ合うことばかり. それぞれが箱をふた

つずつもっていて、一方には金色の星のシールが、もう

一方には、ねずみ色の丸いシ-ルが入っているんだ. そ

して、村の通りのあちこちで、シールのはり合いっこを

して過ごしていた.

見ばえがいいものは、金色のシールをもらえた. 木の

表面がすべすべで、色がはげていないものなんかは. だ

けど、表面がざらざらだったり、色がはげてい

たりすると、ねずみ色のをはられてしまうんだ.




才能のあるものも、金色のがもら

えた. 大きな木切れを高々と持ち上げ

たり、高く積んだ箱を飛び越えた

りするとね. おもしろいほら話を聞

かせたり、歌をじょうずに歌ったり

すれば、金色のシール間違いなしだ.

金色のシールをもらったときのほ

こらしい気分! 一度これを味わう

と、「よし、あの気分をもう一度!」

と思ってまた別の何かをやって見せ

る. するとまた、金色のシールがも

らえる. それのくりかえしで、中に

は頭のてっぺんから足の先まで、金

ピカのウェミックもいた.

その一方で、何をやってもだめな

やつもいたんだ. そんなウェミック

には、みんなおかまいなしに、ねず

み色のシールをはりつけた.




パンチネロも、そんなひとりだった.

パンチネロは、ほかのみんなのように、高く

ジャンプしょうとがんばったんだ. でも、何度

やっても、落っこちた.

パンチネロが落っこちると、ほかの小人たち

がよってたかって、ねずみ色のシールをはりつ

けた. そればかりか、落ちたはずみにかすり傷

がついたからと、汚い色のをまた一枚. 落ちた

わけを説明しようとして、うまく言えなかった

からと、また一枚.

そのうちにパンチネロは、ねずみ色シ-ル

だらけの、

みにくい姿になってしまった. そん

なかっこうでは、とても外へ出かける気になれ

なかった. 「帽子を忘れてるよ」とか、「ほら、

水たまりを踏んづけた」とか言われて、また汚

い色のシールをはられはしないかと、気が気で

なかったからね. 実際パンチネロが、あまり

にたくさんのねずみ色のシールをくっつけてい

るものだから、理由もないのによって来て、「ほ

らよ」とばかりに、汚い色のをはりつけてい

くものもいた.




「まったくあいつには、取り

柄というものがないね」

「役立たずのウェミックさ」

木彫りの小人たちは、いつもそう言って、うなずき合

った.

そのうちにパンチネロは、

自分でもそんな気がしてき

て、「どうせぼくは、役立た

ずのウェミックさ」と言うの

が口ぐせになってしまった.

パンチネロ、めったに外

へ出なくなり、自分と同じよ

うな、ねずみ色のシ-ルだら

けのウェミックたちにつらな

って、ぶらぶら過ごすように

なったんだ. そういう仲間と

いっしょだと、少し元気にな

れたから.




そんなある日、パンチネロは、一人の女の子

に出会った. その女の子は、今までに出会ったウ

ェミックとはどこか違っていた. その子には、ね

ずみ色のシールも、金色のシ-ルも、一枚もくっ

ついてなくて、とってもすっきりしてたんだ.

名前はルシアと言った.

そのルシアに、シールをはるものがいなかった

わけじゃない. はろうとしたけれど、くっつかな

かったんだ. あるものは、「ねずみ色のシールが1

枚もないなんて、立派だね」と言ってルシアにか

けより、金色のシールをくっつけようとした.

だけど、何度やっても、金色のシ-ルははがれ

落ちた.




また、ほかのものは、「金

色のシールが一枚もないと

は、なさけないやつだ」と言って

ルシアにかけより、ねず

み色のシールをくっつけよう

とした.

だけど、ねずみ色のシール

も、やっぱりはがれ落ちたんだ.

「ぼくもあんなふうになりたい

よ. もうだれからも、シールな

んてはられたくない」

そう思ったパンチネロは、

シ-ルのくっつかないルシア

に「どうしたらそうなれるん

だい?」と聞いた.




すると、ルシア、「そんなの簡単

よ.  毎日エリに会いに行くといいわ」

と答えた.

「エリに?」

「そう.木工職人ノエリよ. わたしは

いつも、工房に行ってエリといっしょ

に時間を過ごすの」

「なぜだい?」

「答えは自分で見つけることね. 丘の

上に行ってごらんなさい. エリはそ

こにいるわ」




そう言うと、シールのない

ルシアは、くるりと向きを変

え、はずむようにかけて行っ

てしまった.

「だけど、エリは、ぼくに会

ってくれるかい?」

パンチネロが大声でたずね

た.

でも、ルシアにはもう聞こ

えなかった.




そこで、パンチネロはひとま

ず家に帰った. そして、窓辺に

座り、ウェミックたちが、やれ

金色だ、やれねずみ色だ、と

シ-ルをくっつけ合って、せか

せかと走り回っているのをなが

めていた. そうしているうちに

パンチネロは、いたたまれなく

なってつぶやいた.

「やっぱり、あれはおかしいよ」

そして、とうとう、エリに会い

に行くことにしたんだ.




パンチネロは、丘の上に続く細

い道を登って行った. そして、

広々とした工房に足を踏み入れた.

そのとたん、何もかもがあまりに

大きいのに驚いて、パンチネロの、

木でできた目がまん丸になった.

自分の背たけほどもある丸いす、

せいいっぱい背のびして、やっと

台の上が見える作業台、自分の腕

の長さと同じくらい大きな金づち

の頭。。。。. パンチネロは、ゴクン

と、つばをのみこんだ.

「とんでもないところに来たみたいだぞ!」

パンチネロは、あわてて引き返

そうとした.




その時、誰かが呼ぶ声がした.

「パンチネロかい?」と、低く、

よくひびく声が.

パンチネロは立ち止まった.

「パンチネロや!  よく来たね.

こっちへ来て、顔をよく見せて

おくれ」

パンチネロはおそるおそる振

り向き、ひげをたくわえた職人

を見上げた.

「ぼくの名前を知っているの?」

木彫りの小人ウェミックの、

パンチネロが聞いた.

「もちろんだとも. おまえさんを

こしらえたのは、このわたしだ」




エリは腰をかがめ、パンチネロを抱き上げ

て、作業台の上に座らせた. そして、ねずみ

色のシ-ルを見て、しみじみと言った.

「ふ~む、ずいぶんたくさん、みにくいシ-

ルをはられたね」

「ぼくは、金色のをもらうつもりだったんだ

よ、エリ. ぼく、本当にせいいっぱいがんば

ったんだ」

「ああ.  わたしの前では言い訳しなくていい

んだよ、パンチネロ. ほかのウェミックたち

がなんと思おうと、わたしは気にしない」

「本当に?」

「本当だとも. おまえさんも気にすることは

ない. 金色やねずみ色のシールをはりつけて

いるのは、一体誰だか考えてごらん. おまえ

さんと同じウェミックだ. 仲間どう思おう

と、かまやしない. パンチネロや.  大事なの

は、こわたしがのどう思うかなのだ. わたし

はおまえさんのことを、かけがえのない宝だ

と思っているのだよ」





白黒も好きです


パンチネロは、思わず笑ってしまった.

「このぼくが、かけがいのない宝?どうして?ぼく

は歩き方ものろいし、ジャンプもうまくない.  それ

に、色もはげかかってる. なのに、どうしてあなた

は、ぼくのことを、そんなふうに思ってくれるの?」

エリはパンチネロを見つめ、木でできた小さな肩

に両手をおいて、ゆっくり話してくれた.

「おまえさんはわたしの子だ. だから、わたしにと

ってはかけがいのない、大切な存在なんだよ」

パンチネロはこれまで誰からも、こんなにあたた

かい目で見つめられたことはなかった. それが、自

分を作ってくれたエリ自身から、こんなにやさしい

言葉をかけられて、、、パンチネロは、もう、なんと

答えていいかわからなかった.

「わたしはおまえさんが来るのを、今か、今かと、待

っていたんだよ」

「ぼくがここに来たのは、シールを一枚も持ってい

ない女の子に出会ったからなんだ」

「知っているよ. あの子がそう言ってた」




「どうしてあの子には、シールがくっつかないの?」

「それはね」と、木工職人はやさしく教えてくれた.

[あの子が、ウェミックたちが考えることよりも、


わたしの考えることの方が大切だ、と思うことにし

たからだ. シールはね、おまえさんがくっつくよう

に仕向けるからくっつくんだよ」

「どういう意味?」

「おまえさんが気にするからシ-ルはくっつくとい

うことさ. わたしの愛を信じれば信じるほど、シ-

ルのことは、気にならなくなる」

「ぼくには、よくわからないけど」

エリはにっこり笑って言った.

「きっと、わかる. だが、今すぐというわけにはい

くまい. 今までさんざんシールをはられてきたんだ

からね. とにかく、毎日、わたしに会いにおいで.

そして、わたしにまかせてごらん. どんなにわたし

が、おまえさんのことを大切に思っているか、気

づかせてあげよう」




エリはパンチネロを作業台から抱き上げ、地面に下ろし

てくれた.

パンチネロが外に出ようとした時、後ろからエリの声が

聞こえてきたんだ.

「おぼえておくんだよ. おまえさんを作ったのはこのわ

たしだ. だから、おまえさんはそのままで、尊く、かけ

がえがないということを. そして、わたしは間違うこと

がないということも」




パンチネロは立ち止まらず、外にでた. だけど、

心の中ではこう考えていた.

「エリは本気で、ぼくのことを大切に思ってくれて

いる」

そのとたん、ねずみ色のシ-ルが1枚、ぽろっ

とはがれ、地面に落ちた。




マックス・ルケ-ド作

絵セルジオ・マルティネス

訳松波史子


宗教関係なく人には愛があれば癒されて、ささいなことで幸せを感じるのだときづかされました


板に油彩 小川憲一豊実描く


親としては、子どもが社会人になり、不平を言われると愛が足りなかったのかと悲しく思うこの頃です



板に油彩 小川憲一豊実描く アルゼンチンにて


歳を取ると生きて来た道をちょっと振り返り思うこと多々あるのです

えかきのつまは誰のYou are specialでしょうか???



板に油彩 小川憲一豊実描く うみとから見た瀬戸内



小川(松ノ下)マリアイネス拝