見出し画像

2023/12/23「DX化に向けて、『人がやった方が丁寧でありがたみがある。』という思いはどうしたらいいの?」レポ!

11月に受講した市民向け講座「AIがもたらす社会的インパクトと地域活動への活用」から、ふと生まれた疑問を問いとして、対話を設定しました。

今回は、テーマについての対話の他に、裏テーマとして、ろう者の方が哲学対話に参加したら、(手話通訳さんを介すので)対話がゆっくり、じっくりになって、考える時間が増えるのではないか?という仮説をもとに、開催しました。
実際に、ろう者の方と通訳さんを迎えて、開催することができました。

アイスブレイクとして、「みなさんは、年賀状を書きますか?もし届いた年賀状に手書き部分がなかったら、寂しい気持ちはありますか?」を答えていただき、会をスタートしました。
・やっぱりちょっと寂しい。
・個人に向けてメッセージが書かれているなら、手書きでもパソコンでも構わない。
・一斉の年賀状(手書き部分無し)だと寂しい。
・年賀状は今年で最後と決めた、面倒である。各人への手書きコメントは書いている。
・年賀状のやりとりはないが、メールやラインで個人あてにメッセージが来るので、手書きかどうかは特に関係ない。

と、年賀状についてのスタンスもさまざまでした。

本題の対話については、下記のような論点が出ました。
・丁寧かどうかは、一斉に向けてか個別に向けてかの違いではないか。
・ほしい答えが返ってくるなら、人でもAIでもどちらでもいい。
・人が対応したからといって、丁寧とも限らない。
・効率化されていること(例えば、電話で問い合わせると内容によって番号で分類される)は、大事にされていないと感じてしまう。
・何に困っているのかを分かってほしい、「ワタシ」を認知してほしい気持ちがある。→それは人の方が得意?
・再配達をドライバーに電話してしまう。直接言った方が安心。こどもにはQRから入力するように言われる→もし、ドライバー電話対応が有料でも電話するか?
・世代間ギャップがある→今の子どもは、人と関わりが希薄(つながり方が今までとは違う)になって、今後問題は出ないのか。
・AI対応か、人対応か選択できるといい。
・対人サービスが有料化されていくと、ますます人の関係が希薄になるのか。
・AIは心がないが、アイボなどと話していると、アイボに心があると信じる人も出てくる。心があると錯覚してしまうのは危険だと思う。
・AIとばかり話していると、生身の人間と話した時にトラブルになることもある?

感想
私自身は、人対応の方に有難味を感じてしまう派なんですが、自分の求めていることが解決できれば、どちらでもいいという意見を聞いて、そうだよね確かに。と納得しました。今後の人口減少によってAIに頼らざるを得ない状況が予想されますが、対AIか対人かを選択出来て、ゆるやかに移行できるのが望ましいとは思いました。また、現在のZ世代よりも下の世代の子どもたちはあまり抵抗なくAIと共存できるのか、考えてみたいと思いました。

仮説の検証
今回、手話通訳の方が2名いらして、スムーズに同時通訳されていました。なので、対話がいつもと変わらないペースで進んでしまった気がします。あまり、ゆっくりじっくりにはならなかったような。。。所々、論点を整理するために時間は使ったけれど、うーん、あまり変わらなかったかな。しかし、ろう者の方の視点からの発言は参加者に刺激を与えたと思うので、機会があればまた是非ご参加いただきたいです。

ご参加いただいたみなさま、どうもありがとうございました!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?