【Zwift】フレーム/ホイール性能の数値化はどうやっているのか?
これまでの記事でフレーム/ホイール性能の数値化に取り組んできました。
今回はこれをどう計算しているのかをざっくり解説していきます。
1元データはZwift Insiderのスピードテスト
上記ページに元データがさらに公開されています。
Tempus Fugit(砂漠) : 距離34.6km(2周)、ど平坦
Alpe du Zwift : 距離12.2km、高低差1036m
この2つのコースを体重75kg、身長183cmで300W一定出力で走った時のタイムが機材別に掲載されています。
このタイムを比較するだけでも、この機材は平坦で早いとか山で早いとかの分析はできます。が・・・イマイチピンとこない。
現実の世界と同じでこの機材が何kgか分かった方が直感的にどれくらい違うのか分かると重い、機材の数値化を試みてきました。
2.Tron (Concept Z1)で解説
Tron (Concept Z1)の走行データ
体重75kg、身長183cm、300W
Tempus Fugit(砂漠) : 距離34.6km : 3027秒
Tempus Fugit(砂漠)はフラットなので、一定速度で走ったと仮定
速度v=11.43m/s
一定速度なので、4つの走行抵抗のうち③登坂抵抗と④の加速抵抗は0とする。
300W=①転がり抵抗+②空気抵抗
=Crr×m×g×v+ (空気密度×CdA×v^3)/2
ここで舗装路のCrrは0.004、重力加速度は9.8、空気密度は1.2とすると・・・
重量m(体重+機材)、空気抵抗係数Cdと前面投影面積Aの積(CdA)の式で表される
Alpe du Zwift : 距離12.2km、高低差1036m :2938秒
コースの平均勾配は8.5%
こらも一定速と仮定すると
速度v=4.152m/s
300W=①転がり抵抗+②空気抵抗+③登坂抵抗
=Crr×m×g×v+ (空気密度×CdA×v^3)/2+ 勾配×m×g×v
・・・と①②の連立方程式を解くと実は機材重量が非常に軽くなってしまう。
最初はAlpeスタート時の速度とゴール時の速度が違う為に、加速抵抗の影響があるかと思ったが考慮しても答えはほぼ変わらない。
最もありそうな推測として、上記の重量は正しくZwift上の機材重量は現実のものよりかなり軽い。それはなるべく低重量ライダーと高重量ライダーの差を減らしてどの体重でもできる限りW/kgで競えるような配慮かと思われる。
これらの計算はあくまで推測なので、実際にはゲーム中にどんな演算をしているのかは不明。
で、私の機材計算の重量値少し現実の値に近づけるように補正がしてある。
補正をしたとしても、あくまで知りたいの機材による重量”差”なのでその点は正しく出せていると考えている。
具体的にはAlpe du Zwift の式②に補正値-αを加える
いろいろ計算してきた結果から、Tron (Concept Z1)の機材重量を6kgちょうどと定めてしまう。
そうすると m=81kgとなるのでこれで解くと・・・
あとは上記と同じ式を使って、各スピードテストの結果を計算していけば
それぞれの機材データが数値化できる。
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