見出し画像

部門やチームのコミュニケーションを試行錯誤してみている話【Fusic Advent Calendar 2023/Day18】

こんにちは。
株式会社Fusicでプロダクト部門の部門長/プロダクトマネージャーをしております船越です。
参考:プロダクト部門のプロダクト : sigfy / 360(さんろくまる)

Fusic Advent Calendar 2023 の18日目。 昨日は、安部さんのFusic広報、3年半の軌跡でした。いつも社内外への発信ありがとうございます!!

さて、最近は、表題のとおり、コミュニケーションについて悩み・考えることが多かったのでちょいと整理してみようと思います。

会議に悩んでいる風の図(こんなには深刻じゃない)

コミュニケーションがやりやすかったケース

以前、あるイベントの発表の中で、「大事な判断をする場合、チームとして共通認識をもち納得して意思決定することが重要だ」的なお話をさせていただいたことがありました。その際に、「どのようにチームビルディングをしているか?」的なことを質問されたのですが、今までその点で困った感覚がなく、いい感じの回答ができませんでした。

よくよく考えると、少人数チームでは密なコミュニケーションがしやすく、何かあればチームメンバーが積極的に意見だしたり、対話したりがそこそこしやすい関係性ができあがっていました。発表内容当時のsigfyチームにおいては、過去の苦しみを一緒に超えた共通の経験もあり、色々と共通認識を持っているという点でもコミュニケーションがすごくし易い状態であったと思います。

ともに戦った少人数ならコミュニケーションはやりやすい。

コミュニケーション範囲の拡大や変化でうむむなケース

リモートとオフラインのハイブリットな状況や、チームだけでなく部門というコミュニケーション範囲の拡大、新メンバーの参加など、状況の変化によって、なんだかコミュニケーションがいい感じではないかも…という状況に遭遇します。

部門・部会でのコミュニケーション

部門は、13名のメンバーが在籍しています。長くいるチームメンバーだけではなく、新しく部門に加わったメンバーも複数名いるという状況です。

部会では、「プロダクトのプロになる」という目標を掲げ、日々のインプット・アウトプットを宣言し・実施状況を報告したり、「毎月新しいチャレンジ」を決めたり、そこそこに熱量必要な取り組みを実施していました。

で、どうもこれまでの部会空気感と違ってきているぞ?という状況を感じたわけです。問題があるわけではないけど勢いやエネルギーが薄れている感覚です。おそらく拡大期には多くの組織で発生する課題じゃないでしょうか?

沈んでいる風の会議(本当は人数こんなに多くない)

その時見えた課題は以下の感じでした。

  • 背景知識・過去に形成されたコンテキストの差

    • 様々な活動は、ただテキストとして目的・目標を知っているだけではなく、なぜそれをやっているのか、どんな狙いがあるのか、どんな意味があるのか、どんな背景があってそれにいきついたのかなど、実は結構な情報量の上に成立しているものがあります。長くいるメンバーであれば、共通認識の中で考えられる当たり前のことが、新しいメンバーには当然不足してしまいます。ここを認識できないと、目的への向き合い方ひいてはコミュニケーションの仕方・質に影響がでてきます。

  • 会議でコミュニケーションができる人数の影響

    • 単純に人数多いと発言しづらくなる。これは感覚的にも間違いない事実でしょう。またひとりの影響が減るので、自分事じゃなくなるみたいな点もあります。そんなわけで、13人が集まった会議では、発言のタイミングが著しく減るし、ましてやコンテキストが不足している新メンバーではなおのことその傾向は強くなるでしょう。

そこで、上記の対策を考えるわけですが、ここでも「大事な判断をする場合、チームとして共通認識をもち納得して意思決定することが重要だ」の視点に立って実行にうつしました。

具体的には、
1.部門メンバーで目的の理解度(過去の経緯や想いなど)を揃える
2.その上でコミュニケーションしやすい人数にわかれディスカッションし
3.より良いアクションを導きだす。

ということを部会の中で行いました。

1については、以前からいたメンバーの中にある目的や目標の背景・意図の共有を深めに行い、また新メンバーの疑問・違和感みたいなところをすり合わせしました。よく考えると「プロダクトのプロになる」なんて、めちゃくちゃ抽象度の高い取り組みだよな―とか、新たな発見があります。

2については、この活動以降も「ディスカッションしたい場合は、小グループにわかれる」、みんなから意見をつのりたい場合は「全員一緒に書き出す」みたいな感じで、手があかない状態にしています。まだまだ変化したばかりですが、一定の価値を感じています。

3については、「元々の部会の目的や目標」と「現状の課題」を天秤にかけたうえで、現在の課題すなわち「新メンバーも多いことからコミュニケーション強化を求める傾向」をベースに、それにフォーカスした部会やら部門活動を行うように調整しました。

このような流れにより、まずは上記2点の課題をある程度解消した部会方法にたどり着いた感じがしています。

わくわくする会議にしたいぜ!!

参考にした理論というかページ

  • マネジメントの適正人数を越えるとどうなる?増やすことは可能?

    • (船越コメント:要約ではない)会議の場における大人数の活動は限界があるため、規模を分解していくやり方が解決の一つかな~と。一方で、部会をやりたいときには、全体でやることに意味がある場みたいな側面もあるため、この辺の設計は難しいですよね。発信者・受信者みたいな関係性をつくるのは簡単ですが、全員参加者みたいな状態にするのは結構ハードルが高い感覚をもっています。参加もコミュニケーションもできて、みんなで集まる意味がある部会は、何人くらいまで成立するのかなーと今後も考えていきます。

  • タックマンモデルとは?チームビルディングの5つのステップと活用方法を解説

    • (船越コメント:要約ではない)プロジェクトマネジメントなんかでもよくでてくる考え方ですね。新メンバーが入ると、基本的には状態がリセットされると聞いたことがあります。できるだけ早くぶつかり合わせてチームをつくっていくみたいなやり方も聞いたことがありますが、簡単ではないですね。関わるメンバーの状態が今どの状態にあるのかーみたいなところは、感じつつ対策できるような感覚を身につけたいものです。

その他のコミュニケーション

部門だけでなく、sigfyチームでのコミュニケーションにも変化が生まれています。メンバーの中にはほぼsigfyのみをやっている主務メンバーと、別のプロダクトなどもやっている兼務メンバーがいます。また、対応の専門性をあげると、1人が1つの領域の専門家となり、役割は分断され、コミュニケーションが減ってしまうような課題も発生します。そんな中で、主務メンバーだけでもと、コミュニケーションにフォーカスした定例会をやっています。これもコミュニケーションを強化するという視点においては、非常によいという感覚をもっていますが、ここでも小さな課題がでてきます。主務メンバーのコミュニケーションが強化される一方、兼務メンバーとのコミュニケーションとの差異が今度は気になり始めるという感じです。しかしながら、全メンバー参加型でやるには、上述の人数問題も発生するわけで解決策がなかなか難しいのです…。(挑戦は続く…)

結局コミュニケーション設計は難しい

部会のように多い場合のコミュニケーションも、少ない人数の場合のコミュニケーションも、長所・短所があり、その時々であるべき形はかわるようです。メンバーの状態・様々な構成要素によって、その時一番対応するべき内容は考えていく必要があります。

どちらにしても、継続的なコミュニケーションと小さな改善を繰り返すことが、課題を根深くしないためにも重要なのかなと感じています。

記事を書いていて、各部門・チームでの様々なコミュニケーションへの取り組みも知りたいなーと思いました。

明日もFusic Advent Calendar 2023 をよろしくお願いします!!

(画像はすべてChatGPTのDALL・E3で生成しています。)


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?