見出し画像

虚心坦懐〜リーダーシップの旅を読んで〜

 私が在籍している株式会社All Personal主催の戦略人事を考える人事向けコミュニティCANTERA。コミュニティと言ったのは、座学やディスカッション、そして課題もあるが、あくまで参加者の自発性をベースに、仲間とディスカッションや人事に関する悩みを共有しながら、いつでも相談できる仲間が集う場だからだ。昨年の秋にCANTERAに参加者として加わり、課題図書として課されたリーダーシップの旅(光文社新書)を久しぶりに読み、そして、新年からの自身のテーマをリーダーシップの旅を絡めて考えたことを共有したい。

リーダーシップの旅の困難さ

 今から5年前、私自身が起業する直前に読んだ以来、久しぶりに目を通した。リーダーシップとマネジメントの違いはもちろんだが、リーダーシップとは何かを考えさせられる。5年前は起業する直前だったこともあり、自分自身もリード・ザ・セルフが強い状態であり、読後は納得感が強かった。しかし、起業後の苦労や自身の会社売却から今に至る過程を振り返り、リーダーシップの旅が難しいものであることを心底感じている。

リード・ザ・セルフの重要性

 本書にある通り、リーダーシップの旅を歩む上で必要なもの「構想力」「実現力」「意志力」「基軸力」が挙げられていたが、自分自身には「基軸力」が足りなかったと感じている。それと、本書にはなかったが、「誰と旅をするか」ここも大事なポイントではないかと感じている。リーダーシップの旅はRPGのドラゴンクエストのようなもの。自分は基軸力が足りなかった、つまり軸がブレてしまったために、無駄な道を通り、余計なモンスターに出会いHP(ヒットポイント)を失ったと言えるし、あわせて、旅をする仲間集めが上手くいかなかったために、軸が定まらかかったとも言える。適切な仲間を加えることが旅の成功には欠かせない、そんな極めてシンプルなことを感じた起業経験だった。適切な仲間にジョインしてもらうためには、自身が何をもってリード・ザ・セルフで動いたか、自分はどれだけそれを押し通していきたいか、その内容と強さで仲間の顔ぶれがどうなるかが決まるだろう。やはり、リード・ザ・セルフが重要となってくる。

リーダーシップには経験が必要

 自分自身の経験からリーダーシップを振り返ったが、本書にあった通り、
リーダーシップはリーダーの中に存在するというよりも、リーダーとフォロワーの間に生じる社会現象であり、ダイナミックなプロセス、リーダーシップはリーダーとフォロワーの間に起きる共振現象=夢がシンクロナイズしていくリーダーとフォローワーがシンクロするような経験をしてみたいと素直に感じた。この経験をするためには、あらためてリード・ザ・セルフを発揮し、自分の想いを突き通していくことを覚悟し直そうと感じた。一方で、起業から今に至る経験は困難な旅ではあったが、一皮むけた経験とも言え、今後のリーダーシップの旅を行う上で大事な経験になったと感じている。本書でもあったように、経験を伴うことがリーダーシップの旅には大事であることを自身の経験からも感じている。

虚心坦懐

 CANTERAをきっかけに仲間に出会い、悩みを聞き、そして、リーダーシップの旅を読み直す機会に恵まれた。もう一度、”リード・ザ・セルフを発揮していこう”と思う中で迎えた2020年。自身の今後をあらためて考えている中で思うのは、これまでいただいた縁を大事にしながら、その中で自身が問題意識を持ち、かつ貢献できることを素直に進めていきたいと考えている。一方で、このところ、年齢のせいか自分の考えや経験を押し付けている?ケースがあり、あらためて「虚心坦懐」という言葉を思い出している。虚心坦懐とは、先入観を持たずに物事にあたる態度を言っている。ともするとリード・ザ・セルフを発揮すると考えると、肩に力が入り、意固地になる可能性があるが、リード・ザ・セルフと虚心坦懐を心に留めながら今年は歩んでいこうと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?