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法学編入試験対策 独学or予備校?


1.はじめに

 法学部編入試験に限らず、司法試験においても掲題のテーマはよく議論されており、私自身、司法試験受験時に考えてきました。
 法学編入試験の合格を目指す上で独学と予備校利用のメリット・デメリットについて説明します。

2.独学のメリット・デメリット

 ⑴ メリット
  ① 自分のペースで学習ができる

    予備校に通わずに独自の学習計画を立てることで、自分が苦手とす
   る分野に重点的に取り組むことができます。

  ② 時間管理がしやすい
    自分自身の時間管理ができるため、自分の都合に合わせて学習を進
   めることができます。

  ③ 費用があまりかからない
    受験費・参考書購入費程度の費用で済むため、予備校に比べて費用
   がかかりません。

 ⑵ デメリット
  ❶ 情報の収集が困難

    予備校に通うことで、最新の試験情報や傾向を把握することができ
   ますが、独学の場合はその情報を得る手段が限られます。
    特に大阪大学・名古屋大学・筑波大学・同志社大学などの受験を考
   えている方、京都大学・神戸大学・北海道大学など過去問の一部を公
   開している大学であっても直近の過去問よりも前の過去問を確認した
   い方にとっては、上記過去問を確認するには、基本的には、予備校を
   利用せざるを得ません。
    また、私も予備校講師の一人なので、インターネット上で公開でき
   る情報とできない情報があり、講座内でしか話せない情報が多くあり
   ます。

  ❷ 計画的に学習することが困難
    自己判断で学習計画を立てるため、進め方や内容の選択に迷うこと
   があります。さらに、独学だけではモチベーションを保つのが難しい
   場合もあります。

3.予備校のメリット・デメリット

 ⑴ メリット
  ① 弁護士による直接指導・添削

    予備校では、専門の講師(弁護士など)から直接指導を受けられま
   す(新宿校の法学担当講師2名はいずれも弁護士のようです。2024年
   4月21日現在)。
  
  ② 学習計画の負担軽減
    法学部編入試験の対策に特化したカリキュラムが組まれており、講
   師からの解説や質問に対するフィードバックを受けられます。

  ③ モチベーションの維持
    予備校内での交流やモチベーションの維持がしやすく、競争意識を
   持つことで自己成長を促すこともできます。

 ⑵ デメリット
  ❶ 時間と費用の面での制約がある

    通学にかかる時間や授業のスケジュールに合わせる必要があり、自
   分の都合に合わせた学習が難しいことがあります。

  ❷ 予備校に通うための費用がかかる
    経済的な負担が大きい場合もあります。
    10万円程度~60万円程度かかるところが多いです。

4.受験生時代に私がとった選択肢

 法学編入試験では10~60万円の予備校代ですが、司法試験受験(私が受験生だった頃)では100万円前後かかるところが多くありました。
 
 私立大学に通っており、東京で下宿していた私にとっては、金銭的余裕があまりなかったので、当初、独学を考えていました。
 しかし、何から学習して良いかが全く分からず効率が悪いと考えた結果、予備校代を自分で稼ぐことに切り替えました。
 具体的には
  〇 短期アルバイト(清掃、ビラ配り、試験監督など)で稼ぐ
    ∵ 最低限稼ぐことを目的にしており、長期で働くことは考えてい
      なかったので”短期”にこだわりました。
  〇 予備校の奨学生試験において良い成績を取り、受験割引クーポンを
    獲得する

  〇 大学で成績優秀賞を獲得し、図書券(5万円)をもらう
    ∵ 私の大学では優秀者に選ばれると図書券がもらえたので、大学
      講義に力を入れる目的にしていました。
などの方法によって予備校代を捻出しました。

 このように、私は、独学で勉強することをある程度早い段階で断念し、必要な予備校代については、自ら時間を金銭に変えることで捻出する方法を取りました。

5.最後に

 人によって置かれている状況は異なると思いますので、独学or予備校のどちらが良いとも言い切ることはできません。
 合格を目指す上で、自分の学習スタイルや予算、時間の制約を考慮し、どちらの方法が自分に合っているかを判断することが重要かと思います。


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