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序章 第5話 就労継続支援B型の報酬改定で怖いなと思ったこと

みなさんこんにちは。
朝と昼間の寒暖差が激しくて帰りはだいぶ暑いですね。
今日は奥さんが在宅ワークなので大人しめにしています。

さて、本日は結構怖い落とし穴についてです。
僕らのような福祉施設は利用者からお金をもらっていなくて、税金から運営費をもらって運営しています。

なので、今回のような改定があると、新しいルールを勉強し直さないといけなくなります。

今回で一番驚いたのは、
施設外就労のポイントが廃止になる点です。

というのもうちの所長と理事長はヤ○トさんの宅配を委託してもらったり、倉庫での就労もイメージしていたそうです。
施設としては、20名が最低定員になるので、それ以上を受け入れるとすれば施設外就労という選択肢になるというわけです。
同じ施設面積で、外にも就労訓練の場があれば便利ですよね?

あと、集団とはいえホントの職場で働かせてもらえるので内職作業や農作物に比べると比較的、安定して工賃を高く設定できるし、現場の人に認めてもらえればそのままオープンでの一般就労も同じ仕事で目指せる。

なんて夢のような話だ…!!

そう思っていましたが、現実はそうではなかったみたいです。
実際はほとんどの場合でうまく機能していなかったんだと思います。
そんなことはないって反論もあるかもしれませんが、来年度の改訂ではポイントから除外される。

国から就労に向けた訓練としては効果なしとされてしまった。
これがもう全てというか、一つの結論でもあります。

素人考えで、工賃と就労の何がネックになっていたのかを考えてみました。

①工賃について
おそらくですが、工賃を高く設定できなかった。あるいはあげることができなかったのではないかと思います。
主な理由として、工賃を上げられるだけの生産性がある人からいなくなるからかな?と思います。
工賃とは労働の対価ではなく成果物への対価なので、効率良く、安定して成果をあげられる人は、B型を卒業してA型か一般就労します。
なので、施設で訓練をしている人は上記の基準に満たない人に偏っている傾向があるのではないかと思います。

②就労について
じゃあ就労した人もいるんじゃないの?と、思いましたがこっちの方が難しい。
これは施設外就労を請け負う側の問題だと思いますが、、6人1チームでそれにプラス指導員(施設の職員)がついて通常の時給よりも安く人が雇えるのがコスパが良すぎる点だと思います。

倉庫整理の派遣なら地方でも時給1,500〜2,000円くらいなので、派遣会社に支払うお金は時給2,000〜2,500円くらいでしょうか?

就労継続支援B型の施設に委託した場合は、一人当たりの工賃が200〜300円だとして、6人1チームでも1,200〜1,800円で済みます。

しかも指導員もついて、バックれもなく、障害者雇用に一役買うことでCSR、SDGsにも貢献できて、抵触期間もなく、同一労働同一賃金も考慮しなくても良いのでよっぽど障害者雇用に対して熱心でない限りは直接雇用には踏み切れないのではないでしょうか?

以上のことから、夢のような話ではあるが、実際は工賃もあげにくいし、お世話になったところでの就労も賃金の面で折り合いがつかないのでは?と、思います。

結果的に、うまく行っているところもあるが多くは期待していた成果ではなかったということでしょう。

しかし、本当に怖いなーと、思うのは、、

そういったルールを国が勝手に、いきなり変えちゃうところです。

施設外就労をメインにしていた施設の経営はどうなるのでしょうか?
施設外就労を足掛かりに一般就労を目指している当事者は?
施設が潰れてしまったら??

これって国からの委託事業で、しかもポイントが付くんだから国から奨励されてる事業で、障害者の雇用促進に尽力していたのに、いきなりお払い箱ってひどくね?

こういったことが、ライバルに負けたとか、時代が変わったとかではなく、お国がいつの間にかはしごを取り上げて闇へ真っ逆さま!っていうのが怖いですね。

幸い、僕たちはまだまだ、、、RPGで言えば最初の村にいるのでなんともないですが、気をつけないとなーと思います。

B型を作るのにあたり、大切なのはとにかく高い工賃を出すこと。
それから、どんどん卒業してもらってA型か就労してもらうこと。

この2点なんだと思いました。

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