カンナビ(Kamnabi)
九條です。
大和周辺や出雲周辺などには「カンナビ」と言われる場所(地名)があります。漢字で書くと「神奈備」や「甘南備」などとなります。
「カンナビ」とは古代の信仰において自然(山や森など)の中で神様がおられる(坐す)場所もしくは神様が降り立つ場所という意味のようです。
「カン」は「神(カム/カミ)」で分かるのですが「ナビ」はどういう意味なのか、様々な説があってよくわかっていないようです。一説には「神並び」という解釈も。
この「カンナビ」はとても古い日本語で『万葉集』にもたとえば、
などの歌があり、おそらく奈良時代以前から使われている言葉のようです。
「カンナビ」とは、とても古い(古代からの)不思議な言葉ですね。^_^
画像は奈良県桜井市の「山辺の道」と大和の神奈備山のひとつである三輪山。
【参考資料】
◎鶴 久/森山 隆 編『萬葉集』桜楓社 1986年
©2022 九條正博(Masahiro Kujoh)