【読書感想文】太陽と乙女
森見登美彦氏決定版エッセイ大全集らしい。(新潮社文庫のカバー裏より)
贔屓の作家がいると言っても、本は基本的に店頭で出会う系の私。この本も出合った瞬間にお買い上げが決まりました。立ち読みなんてしないよ。
帰宅してゆっくり読んだが、どうやら色々な雑誌に載せた先生の文章を集めた本らしい。エッセイっていうのはあんまり読まないけれど、こういう形のエッセイもあるんだなって思った。
まえがきによるところ、こちらは「眠る前に読むべき本」ならしいので寝る前に布団の中でちびちび読み進めてみた。
駄目だ、顔が引きつる
哲学書の様に難しすぎず、小説の様に面白くも無い面白くないわけではないが、読むのが止められないほどでもない
そう前書きでおっしゃられていますが、私は度々眠るタイミングを逃しましたよ?
もう駄目ですね。森見登美彦という人間が大好きな、特に「美女と竹林」をバイブルとしている人間には、これは眠る前に読む本ではございません。
確かに冒険小説のようにドキドキハラハラなエキサイティングも無ければ、涙なしに読む事が出来ない感動シーンなんかも無い一冊なわけでございますが、先生と言うお人柄に興奮を覚える私の様な無粋ものは、一文一文全てに胸が高鳴って、眠りの誘いを蹴り返してやるのでございます……。
はい、ごめんなさい。意味不明な事を言いましたがニュアンスは伝わればいいなと思います。
特に第六章の『森見登美彦日記を読む』に関しては、本当にありがたい限りです。書籍の情報収集をあまりしない私は、あの日この本に出会えなかったら、好きな人の昔の日記を盗み見るなんて幸運には恵まれなかった訳なので、本屋さんと出版社と登美彦先生には感謝しかありません。
(好きな人の日記を盗み見るなんて行為は乙女的ではない! というツッコミは受け付けません)
何も無い日の日記こそ、しっかりと書く。それが登美彦先生の仰るポイントの一つである。逆にイベントのある日は簡潔に箇条書きでも結構とのこと。
やはり中一で小説家を志す方は違いますなぁ!?
私もまあ、年齢にしたらその前後に「将来はおはなしを書く人になりたい」とぼんやり考えて、結果なれてないわけですが、それでもなんでもない日の日記なんて
「ご飯が美味しかった。良く寝た。」
「昨日と同じ」
「昨日と同じ」
ってなもんですよ!!
私も、まず何でもない日の日記を、こんなに面白く書けるようになりたい。
脳みそがどういう構造してるのか、教えてくれませんか。先生
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