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別れ【140字小説】

 ぽつり、ぽつりと、場所を選ぶ様に、俺の周りに花が咲いていく。
 時には咲く前の花弁がふわりと俺の顔をなで、安らかな言葉をかけていった。
 雨がたまにポツリと来たが、本降りにはならない様だ。そうだよな、折角の綺麗な花が萎れっちまう。
 ああ。
 いい人生だった。

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