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Mimínoz
2023年10月11日 22:31
学生たちは夏休み真っ只中の8月上旬。私は締切2日前に依頼された文芸誌への寄稿が無事に終わり、蝉の声をBGMにしながらバルコニーで紅茶を飲む。納期を守った代償としてバキバキに凝った背中をほぐすため、椅子の背もたれに背中を預け真上を向くと、3人の顔が視界に飛び込んできた。「ありすの服、さんかくじゃない〜!」「うげっ、このタイミングで三角星人のおでましか」「アリスさん、夏休みの宿題で分からないとこ
2023年10月10日 14:41
リビングのソファで目を覚ますと、いつもしかめっ面に見える十座が、目を輝かせながらマシュマロのようなものを食べていた。その様子を臣が洗い物をしながら見守っている。「……オレも……マシュマロ欲しい……」手を差し出しながら十座の元へ向かうと「これは''ギモーヴ''って言うらしいっす」と言いながらギモーヴと呼ばれるものを手のひらに置いてくれた。試しにひとつ食べてみると、食感はモチモチとしており、噛み
2023年10月9日 01:45
「……アリス、この紅茶、渋い」そう言うと、密くんは紅茶が注がれたカップにマシュマロを大量に詰め込んだ。「おいおい、そんなにマシュマロを入れたら紅茶の風味が台無しではないかね。それに、ワタシの入れた紅茶が渋かったことなんて今までにあったかい?」私は自分のカップに注いだ紅茶を一口啜った。「渋いというより、開封してしばらく経つから風味が飛んでしまっているね。ワタシとしたことが密くんの口に合わない