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グループ内異動してみて

初めまして。エムスリーのデータサイエンティスト倉町です。
今日は、私がグループ内異動(2021年4月から、担当が大きく変わりました)をして感じたことについて書いてみます。

1. グループ内異動のきっかけ

私が所属するデータ分析グループの組織概要については、こちらの記事をご参照ください。
データ分析グループでは毎月グループリーダーと1on1のミーティングを行っており、困っていることがあれば気軽に相談できるようになっています。「今後、担当変更してやってみたい業務はありますか?」という話題に関して、私は「ビジネスを生み出せる・伸ばせるようになりたいので、より深くビジネスに関われる業務に興味があります」と伝えていました。こちらがきっかけとなり、グループ内異動することになったというのが背景です。

2. 担当業務について

昨年度まで、私はm3.comのディスプレイ広告に適用されるレコメンドロジックの開発/運用を担当していました。みなさんが良く目にされるものでは、Amazonのおすすめ商品に何を表示するか、がレコメンドロジックの有名な事例です。m3.comのディスプレイ広告の詳細については、こちらの記事も合わせてご参照ください。
そして今年度からは、m3.comで開催されるWeb講演会というプロダクトを担当することになりました。Web講演会を視聴するユーザーを増やすにはどうすれば良いかという視点で、プロダクトマネージャーと共に施策のアイデア検討から、実行、結果の検証などを行っています。
次に、これらの業務内容について、大きく異なると感じた点を3つご紹介します。

3. 「広さ」と「深さ」

ディスプレイ広告には、エムスリーの全プロダクトの中から最適なものを選択してユーザーに表示しています。全プロダクトに関連することから、やり取りするプロダクトマネージャーは多岐にわたり、エムスリーの様々なビジネスを理解する良い経験となりました。
一方で、Web講演会担当としては深いプロダクト理解が必須となり、プロダクトそのものの改善についても議論するなど、データサイエンティストとして打ち手の幅が広がったと感じています。

4. 「データエンジニアリング力」と「ビジネス力」

ディスプレイ広告枠はm3.comのあらゆるページに設置されており、ユーザー訪問の都度生成されるログは膨大なものとなります。また、PC向けサイト、スマホアプリ、メールなど、連携システムが異なるために仕組みも複雑になっています。これらのログを分析してロジック改善のヒントを得たり、正常に動作している事を担保するには、一定のデータエンジニアリング力が必要となります。
Web講演会においては、未視聴のユーザーがいたとして、その理由には「開催に気付いていなかった」「他の講演会を視聴していた」「専門外で興味が低かった」などが考えられます。データを用いて仮説検証を行い施策を実行するうえで、何よりもビジネス背景を深く理解していることが重要となります。

5. 「中期サイクル」と「短期サイクル」

各プロダクトへの流入経路として、ディスプレイ広告は重要なチャネルであり、ビジネス影響が大きいために数多くのロジック改善が既にリリースされています。ビジネス影響が大きいからこそ気軽にテストすべきではなく、議論や検証を深めて成功確度を高めたロジックを試す必要があります。その結果として、中期(1-2か月程度)のPDCAサイクルとなる傾向があります。
一方で、Web講演会では必ずしもプロダクトそのものを変更する必要はなく、新しい流入経路の作成、キャンペーンの改善など、影響範囲を限定して施策をテストすることが可能です。そのため、短期(2-3週間)でPDCAを回すケースが多くなり、施策をブラッシュアップしての再テストもやり易いです。

6. さいごに

グループ内異動を切り口として、データ分析グループの業務内容をご紹介しました。エムスリーでデータサイエンティストとして働くイメージは伝わりましたでしょうか。
グループ内異動のきっかけとなった「ビジネスを生み出せる・伸ばせるようになりたい」という気持ちは、実は入社前の採用面接において伝えたことでもあります。その際には、「エムスリーには様々なフェーズの事業があり、0→1だけでなく1→10や10→100も担当してもらうことになりますが、問題無いですか?」とのやり取りがありました。
実際、エムスリーには様々なフェーズの事業があり、それぞれデータ分析グループとしての関わり方も異なっています。データ分析という切り口で、様々な業務にチャレンジしたいというご志向の方にはおすすめの環境だと思います。ご興味を持たれた方からのご応募をお待ちしております。
採用HP:https://jobs.m3.com/data-scientist/