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医療×人材領域で新しい価値を作る。開発者が語るM3 Career プライム誕生秘話

求人広告掲載、採用市場データの閲覧、スカウトメッセージ機能などを提供し、医療機関の採用を支援する「M3 Career プライム」。今後も進化を続けるサブスクリプションモデルです。企画を推進し、採用支援グループの責任者を務める美濃部 希生にサービス誕生秘話や展望について伺いました。

医療機関の本質的な課題解決に貢献したい。M3 Career プライム誕生の背景


──まずはM3 Career プライムの構想が、どのようにスタートしたのか聞かせてください。

前職のころから、医療機関に関わる人や組織の課題をワンストップで解決できるサービスを作りたいと思っていました。しかし、実際に医療機関の組織課題を解決するサービスをいくつか考えても、一つひとつがつながっていない、断片的なものにとどまってしまう点に悩んでいました。

一般的な課題解決の手法としては、組織状態を可視化するパルスサーベイ、人事制度を作るコンサルティングサービスなどがあります。これらのサービスは導入しただけでは意味がなく、導入後の運用が大切です。

しかし日々の診療業務に忙しく、人事専門の部署がない医療機関にとって、運用業務はとても負荷がかかります。仮に運用支援を手厚くできたとしても、人件費がかさんで事業としての利益が減少するというジレンマがありました。

特定のクライアントに対象を絞れば運用サポートまで対応できますが、そうすると業界全体を支援するようなサービスへ発展させることが難しくなります。

そんな中で代表の沼倉 敏樹から、採用を軸に医療機関の組織改善を支援するサービスの構想を伝えられたんです。「組織改善だけを事業として広げていくのは難しいかもしれない。しかし、採用面での付加価値を示すことができれば、組織全体に好循環を生む事業として成立する可能性があるのではないか」といった内容でした。

──その話を聞いたとき、美濃部さん自身はどう感じましたか?

いけるかもしれないと思いましたね。これまでに組織改善のサービスを提供する中で蓄積してきたデータを利用して、組織ごとに異なる人材をマッチさせたり、退職・求職予測などを含めた中長期の人材戦略策定ができるといったメリットを提供したりすればいいことに気づいたんです。

採用に強みを持っている当社であれば、単体ではなかなか実現できなかった組織改善のサービスも、採用を軸にしてつなげていけるイメージが湧いてきました。それによって医療機関の人と組織の本質的な課題解決に踏み込める──自分が本当にやりたかった仕事ができるぞとワクワクしましたね。

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採用から定着・活躍支援までワンストップ。お客様のサポートにも磨きをかけていく

──M3 Career プライムを事業として軌道に乗せる上で、一番苦労した点は何でしたか?

一番大変だったのは、サービス自体をまず使ってもらうことでしたね。たとえば、採用面の主要機能であるスカウトメッセージ機能を使ってもらえないことがありました。

この機能自体は、これまで人材紹介会社からの応募連絡を待つしかなかった状況から、医療機関自らが、求める人材にスカウトメッセージを直接送信してアプローチできるようになる画期的なもので、評判も上々でした。

ところが、いざサービスを利用しようとすると、スカウト活動を継続するのが難しいことがわかったんです。理由は、医療機関が自身の相対的な魅力を把握できていなかったり、候補者目線で魅力を表現できていなかったりとさまざま。当初想定していたよりも、カスタマーサクセスに力を入れる必要があると感じました。

今は顧客の状況に合わせてカスタマーサクセスを行う専門チームを設置して、丁寧に対応しています。

──M3 Career プライムと、これまで主力としてきた人材紹介サービスとの違いはどこにありますか?

一番の違いは採用だけでなく人材の定着・活躍支援もサポートし、組織の好循環を作ることを目指している点です。

私たちのミッションである「イキイキと働く医療従事者を一人でも増やし、医療に貢献する」を実現するためには、求職者と医療機関のベストマッチに加え、医療従事者がイキイキと働ける医療機関を増やすことも重要です。

当社と同じような考えのもと、人材の定着や活躍を促すコンサルティングサービスを提供している会社は他にも存在します。当社との違いは、理想の組織を実現するための戦略やロードマップを作った上で、それを実行する人材を確保できるかどうかにあると思います。

当社の強みは人材紹介サービスをはじめとした採用支援です。その強みを活かして採用による人員確保から組織改善までをワンストップで支援できる点が、M3 Career プライムの特徴であり、私たちにしか提供できない価値だと思っています。

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より医療機関の経営に貢献するために──本格的に組織改善の領域に踏み出していく

──M3 Career プライムが、最終的に目指している理想像について聞かせてください。

2022年10月現在、M3 Career プライムは少しずつではありますが、形になりつつあります。この先は、M3 Career プライムを通じて、病院・クリニックをはじめとする医療機関の関係者と組織のあらゆる課題を解決していきたいです。

医療は、現場の人の手によって提供される労働集約型のサービスであり、医師以外にも多様な高度専門職の方々が関わり合いながら提供されている点に特徴があります。

組織として高い成果を出すには、人材採用だけでなく、多種多様な人材をマネジメントする人事部のような組織が必要ですが、現実には人手不足などの要因から、そういった組織を設けられない医療機関が非常に多いです。

M3 Career プライムを通して必要な人事機能を補い、医療機関の経営により貢献してきたいですね。

──今後、どんな機能を追加される予定ですか?

採用面の機能改善に加え、本格的に組織改善の領域に踏み出していきます。2022年からは、医療機関で働く医師と転職を考えている医師の定量的な志向性(患者への向き合い方など)を数値化し、条件面以外でのマッチング制度の向上に向けたサービス開発をスタートしています。

これらのプロジェクトが進めば、医療機関の新たな魅力発掘になるだけでなく、医師にとっての職場選びの幅がさらに広がり、よりイキイキと働ける環境整備につながっていくと思います。そしてイキイキと働く医療従事者が増えれば、医療サービスの質もさらに向上し、社会全体に良い影響を与えられるはずです。

今後も私たちと同じ考えの仲間を増やしていきたいですね。

成功のカギは全員企画・全員営業の組織。真摯に顧客に向き合う仲間と作る、チームの形

──M3 Career プライムはまだまだ立ち上げ期のサービスで、機能追加や改善、新規顧客の獲得など、課題はまだたくさんあります。サービスをより良いものにするには、何が重要だと思いますか?

「全員企画・全員営業」の組織であることが重要かなと考えています。当社では人事制度上、サービス企画をメインにするメンバーと、セールスをメインとするメンバーといったように職種が分かれています。

その職種にとらわれずに全員で顧客の課題を吸い上げ、全員で解決策を考えて実行する組織が、一番強く、また楽しく仕事ができるのではないかと考えているんです。

もちろん、私のような企画職種のメンバーは、企画の仕事を頑張る必要があります。だからといって企画職種メンバーが検討していないことを、他のセールスメンバーが企画してはいけないといったルールはありません。

むしろ一番顧客と接する機会の多いセールスメンバーが、顧客の抱える課題を吸い上げ、新しい解決策やサービスを企画して、どんどんテストしていける仕組みを作りたいとさえ思っています。

新しい企画を考えて実行するのはかなり大変ですから、チームでやればいいと思うんですね。自分一人ですべて企画して実行するのは難しくても、他のセールスメンバーや企画メンバーと協力することで、できることは確実に広がるはずです。

私自身も良い企画を作るにはチームメンバーとのディスカッションが大切だと思っています。私ができるサポートは最大限行うつもりなので、チームのメンバーには遠慮しないでどんどん情報共有や提案をしてほしいなと思っています。


──これからさらにM3 Career プライム発展させるために、改めてどんな方とこのサービスを広げていきたいと思っているかを聞かせてください。

「全員企画・全員営業」の組織を大切にしている以上、特定の業務だけではなく、顧客の課題は何かを徹底的に考え、顧客のためになることはなんでも挑戦したいと思うタイプの方とチームを作っていきたいですね。

私たちのサービスはまだまだ始まったばかりなので、新機能の追加や改善をどんどん進めていく必要があります。そのためには顧客の課題を正確に把握することが大切で、それは普段から顧客の声に真摯に向き合っている方ほど、有利ではないかと考えています。

当社では各病院の院長をはじめとする経営者を相手に、組織課題のヒアリングや解決策の提案、実行支援までを行う機会があります。

医療業界での経験はなくても、顧客のために自分ができることはないのか、どうやったらそれが実行できるかといったことを日々考えて仕事されてきた方であれば、やりがいを感じていただける場面がきっとあると思います。

私自身も医療機関の採用や組織課題の解決につながる新機能・新サービスを日々考えて作り上げ、それが評価されて契約数や売上が伸びていくところを見ると、とても嬉しい気持ちになります。

医療機関の関係者と組織の課題解決は決して簡単ではなく、大変なこともあります。それでも私たちと顧客に向き合い、一緒に新しいサービスを広げていくことに関心を持ってもらえる方と、ぜひ一緒に仕事をしていきたいです。


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