記憶のひきだし。


昨晩は学生のころに集めていたCDをひっぱりだしてきて、ひさしぶりに部屋できいていた。昔聴いていたような音楽をあらたまってきくのって、記憶のひきだしをガサガサとさぐられているようなむずがゆい気もちになる。

今ではなつかしい、MDのポータブル・プレーヤーをいつでも持ちあるいてたようなこどもだったから、音楽はそのときの場所だったり・人をいろんな引き出しをあけてはひっぱりだしてくる。

RIDEの「Dreams Burn Down」のみずみずしいドラムの音は、京都でひとり暮らしをしていた部屋のことを思いだす。ボロかったけど広くて、大きなソファーがおけたり・椅子をだせるベランダのあるいい部屋だった。

人前にでるときに、心を落ちつかせるために聴いていたRadioheadの「Everything in its Right Place」とか、Björkの「Violently Happy」なんかは、今きくとむしろその時のことを思い出してそわそわしてしまう。

My Bloody Valentineの「Only Shallow」は、当時付き合っていた女の子が好きだった。セミロングに切りそろえた金髪がよく似合う、繊細な子だった。彼女はいま、どこでなにをしてるんだろうか。


もう覚えてることは少ないけど、「思い出せること」がたくさんあるというのは、もしかするとすごく幸せなことなのかもしれない。何日かたてば飽きてほかの音楽をきいてしまうんだろうけど、きっとまた何年かたったあとにまたここにもどってくる。

僕にとって音楽とはそんなようなものである。






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