【Q&A】継続して行動するための6つのポイントをご紹介します
【A】
ご質問ありがとうございます。
メザニンで心理カウンセラーをしている幸村です。
毎年目標を掲げて頑張ってこられたんですね。
とても向上心があり、成長意欲に溢れた方なんだと感じました。
自分を変えるためには、まずは行動から。
とても大事な考え方ですね。
ただ、理想や目標を掲げることはやる気につながる一方で、現実とのギャップを目の当たりにしてしまい、逆に自信を失ってしまうこともあります。
軌道修正のポイントと、行動継続の秘訣についてお伝えします。
1. 理想や目標の内容を確認する。
まずは、目標が高すぎないかを確認します。
高い目標はモチベーションにつながる一方で、今の自分とのギャップに無力感や不足感を感じやすく、自己肯定感の低下につながることもあります。
また、高い目標へのプレッシャーや失敗への恐れが続くことにより、そのストレスによって心身共に消耗し、身体やメンタルの不調をきたすことがあります。
だからこそ、目標が高すぎないか? いま一度確認することが大切です。
また、自分で掲げた目標であっても、なんとなく周りの雰囲気に流されて決めてしまい、そもそも本当に自分が望んでいることではない場合もあります。
この場合、
今の目標は本当に自分が望んで設定したものか?
自分の価値観に合っているのか?
自分が本当にしたいことは何なのか?
などもチェックする必要があるかもしれません。
2. 何のためにやるのか?目的を明確にする。
目標に向かって行動していると、いつの間にか行動することや続けることが目的になっていることがあります。
例えば、健康的な身体づくりを目標に、毎日ウォーキングをすることにしたとします。
でも、毎日ウォーキングに取り組んでいるうちに、「毎日出来ているかどうか」が重要になっていきます。
こうなると、もしも出来なかった日があると、やる気が失われて途中で辞めてしまうことがあります。
ですが、そもそもの目的は、毎日ウォーキングをすることではなく、健康な身体づくりです。
そう考えると、出来ない日が1日あっても、長い目で見れば健康的な身体に近づいていきますし、毎日が難しければ頻度を調整したり、ウォーキングが好きじゃないと気付いたら、違う方法を選んでも良いわけです。
何のためにやるのか? 原点に立ち戻って考えることで、柔軟な軌道修正が可能になり、目標達成の行動継続につながります。
3. 自分の出来る範囲を確認する。
人それぞれ出来る範囲や、キャパシティは違って当然です。
なぜなら、体力も気力も、ライフスタイルも、これまでの経験も、そして社会で期待されている役割も、人それぞれ全く異なるからです。
周りの雰囲気や、世間一般で推奨される指針はひとまず横に置いておき、あなたの出来る範囲を確認してみましょう。
出来る範囲、というのは全力を出し切ってやれる量ではなく、ある程度の余力を残して出来る量だと捉えてみてください。
また、この余白は行動量だけでなく、決めたことをいつも完璧にできなくていい、出来ない時があってもいい、という様な心の持ちようも、余白の大切な要素のひとつになります。
4. 少しずつ段階をふんでいく。
いよいよ行動する段階ですが、いきなり難しいことから取り組む必要はありません。
今の自分で少しだけ頑張れば手が届くかな? くらいの、小さな行動を積み重ねていきます。
できることから少しずつ、段階をふんで取り組んでいきましょう。
特に、0か100かの思考になりやすい方は、行動も極端になりがちなので注意が必要です。
例えば、読書をする習慣をつけたいと思ったとします。
全く本を読む習慣がなかった人にとっては、いきなり毎日集中して読むことや、難しい内容の分厚い本を読破するのは難しいですね。
その場合、「これ位なら読めるかも」という簡単で興味が持てる分野の本を選んでみたり、読まなくてもいいから本をペラペラめくってみるというところから始めてみると良いでしょう。
そして、ペラペラめくって眺めることがクリアできたら、次は1、2ページずつ読み進める段階に進むという感じで、小さなステップを重ねていきます。
小さなステップを重ねていくやり方は、心理カウンセリングの中でクライエントさんが行動変容に取り組む時も、鉄則のやり方になっています。
5. やってみてどう感じたのか?を確認する。
ただやみくもに頑張るのではなく、実際にやってみてどう感じたのか、確認しましょう。
今のあなたにとって最適なペースは、あなたの体感が教えてくれます。
無理なく安心して取り組める感覚があったのか?
それとも、かなり気合を入れないと難しい感覚だったのか?
あなたの体感ではどうだったのかを、確認します。
もし、無理なく取り組むことが出来たのであれば、次のサイズのステップに進んでも良いかもしれません。
出来たかどうかだけでなく、やってみてどう感じたのか? という自分の体感と対話をしながら進めることが大切です。
6. 小さな達成を細やかに認めてあげる。
小さなステップを重ねる中で、自分にとってどんなに小さな達成でも、自分で自分を細やかに褒めて認めてあげましょう。
自分で自分を認めてあげればあげるほど、自己肯定感も育まれていきますし、行動継続のモチベーションにつながります。
新年を迎え、気持ちも新たに目標を掲げる方も多いかと思います。
あなたの目標達成のモチベーションや行動継続のヒントになれば嬉しいです。
幸村 奈未子
公認心理師として、心理学講座講師、対面カウンセリング、電話相談、SNS相談等に従事し、様々な背景をお持ちの方のお悩みに寄り添ってきた。また、感受性が強く敏感な気質(HSP)の方へ向けて、心のケアのためのセミナーや、気持ちを分かち合う場を提供している。
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回答:幸村 奈未子
編集:メザニン広報室