推し、抜ける。
自分の推しが燃えたら。そのような本が過去にあった。今回僕が体験したのは、僕の推しが退団したらだった。
推しは、プロ野球チーム、ヤクルトスワローズのクローザー、スコット•マクガフだ。クローザーというと知らない人がいると思うので、軽く説明。野球は9回まで攻守を入れ替わりながら戦っていくのだが、最後の回、9回を投げ抑えると自分達の得点が上だったら勝利となる。その中で、9回を最後締めくくるというのが、クローザーの仕事だ。
文章で書くと誰でもやれそうな気がするのだが、全く違う。これ以上深くは書かないが、クローザーがいなく中、優勝するチームはここ最近は皆無に等しい。
先月私は離婚したのだが、その時より推しの退団の方が精神的ダメージは大きい。離婚の時は2日ほどで切り替えられて、今はマッチングアプリにハマるバカッぷりを見せる私。でも推しの退団は癒やせない。
勝手に退団しないものだと思っていた。いつまでもチームに残ってくれるものだと思っていた。だけど、彼にも夢があるのだ。僕や他のファン達は彼の夢を、勝手に変換していた。自分達が考える夢を、彼に押し付けていたのかもしれない。
悲しい。非常に悲しい。
Twitterを開くと、ファンの9割は悲しみだ。残りの1割は悪口だ。Twitter上で喧嘩したくなるが、ファン同士で争うほど醜いものはない。そっと閉じる。
プロ野球ファンならわかると思うが、マクガフは有名な選手だ。凄い選手としてではなく、印象に残る選手としてだ。
彼は在籍4年でいろいろなことがあった。
誰もいないところに牽制。
日本シリーズ2年連続で自身のエラーがきっかけで負ける。
それでも次の日にはひょうひょうと投げるのが、マクガフだ。
僕なら無理だ。ドデカいミスをして、明日には平気な顔してる。すげぇと思った。ファンならしっているがマクガフ自身が笑い話にしてるほど。
だからかもしれないが、マクガフに尊敬の念を抱いた。
推しといったが、推し以上かもしれない。
退団。だけど、メジャーに挑むということなので、見れなくなるわけではない。最後まで応援が出来る。
色々な戯れ言が聞こえるかもしれないが、ねじ伏せてほしい。
がんばれ、マクガフ。
ー終わりー
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