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Are you Cool? Are you Hacker?

みなさん、はじめまして(の方がほとんどかなと思います)。プライバシーテックの会社であるAcompanyで、CSOをしております、堀尾と申します。

今回は、2021年も残りわずかに差しかかってきたところで、「配送ルート最適化」を事業にされているOPTIMINDさんと一緒にやっている、『OPTIMIND x Acompany Advent Calendar 2021』の企画で初投稿いたします。こちらの企画では、みなさん素敵な記事を書かれていますので、ぜひご覧になってください。(下記リンク)

Acompanyは、「秘密計算」と呼ばれるデータの保護と活用を両立させる技術を中心とした、プライバシーテックに関わる、いわゆるテック企業です。こうした技術力が特徴的なことはもちろんのこと、会社として大事にしている考え方があります。

それは、

Be Cool.   Be Hacker.

と呼ばれるバリューです。行動規範と言ってもよいかもしれません。

Acompanyで仕事をしていると、このバリューが自然と体現されているなと思うことが多いと同時に、「このバリューが意味することは一体何なんだろう?」とふと考えてしまうことがあります。何か内なる声と言いますか、バリューから呼びかけられているような感覚です。

呼びかけのような問いに対して、一言で応答することは難しいのですが、寒い冬に入り、近づいてきたクリスマスのように静かでおごそかな雰囲気の中で、このテーマについて考えてみたいと思います。

そもそも、バリューの定義は何か?

Acompanyのホームページにも記載されていますように、当然ながら、CoolとHackerにはそれぞれ定義があります。

Coolは、「自分を大切にし他人を思いやれるような振る舞い」を、Hackerは、「自身の行動をコントロールし、継続的な改善を繰り返し人生をハックする人」を意味します。

アドベントカレンダーにて、他のメンバーの方が書いているように、これらを体現するような制度や設計が社内には散りばめられていますし、さまざまな場面でそれぞれの方が上のような考え方を大切にしていると思います。

「年長者を大切にしなさい」という儒教の教えを体現する方法が様々であるように、"Be Cool. Be Hacker."の体現方法も多様です。今回は、私自身の2021年の振り返りも含めて、1つのテーマになりうる「生産性」について考えてみたいと思います。「生産性」は、CoolにもHackerにもつながる重要な鍵概念になりえると思ったためです。

生産性について考えるための補助線

生産性について考えてみようと思ったのですが、私がつらつらと述べたところで、議論の深まりに限界があると早くも悟ったため、一冊の本を脇におきながら考えてみたいと思います。

それは、ちきりんさんの著書『自分の時間を取り戻そうーゆとりも成功も手に入れられるたった1つの考え方ー』です。かなりの意訳かもしれませんが、私には「ゆとり」がCoolに、「成功」がHackerに対応しているように見えてしまい、取り上げさせていただくことになりました。

ちきりんさんは、何かの問題が生じている際に、それを構造化してどう解消していくかを論理的に解きほぐすのが非常に長けた方だと思います。その構造化も一般常識内でよく言われるものに止まらず、さらなる原因を突き止めたり、あえてシンプルにして分かりやすくしているという印象を持っています。

タイトルにはありませんが、この本では、「生産性」を対象として、問題点の指摘や構造の考察をしています。

「忙しすぎる」を考える契機とする

本書で、まず警鐘を鳴らしているのは、「忙しすぎる」という言葉です。特に、日本の働き方は、忙しそうに見られ、それが漫然とそのままにされてしまっているところがあると述べています。ちきりんさんは、この言葉が持つ問題の本質を理解する必要があると説き、4つの問題を指摘しています。

1. 長い時間働くことによって、問題を解決しようとしている。
2. すべてのことをやるべきことと考え、全部やろうとしている。何もかも完璧にやろうとしている。
3. 不安感が強すぎて、NOと言えなくなっている。
4. 「とにかく頑張る」という思考停止モードになっている。

ひとまず長く働いていれば頑張っているようにも見え、それ自体が解決策とも思ってしまっているところに、この問題の怖さがあります。裏を返せば、以下のような逆の発想を持つことによって、忙しすぎる状況から脱する糸口が見つかることにもなるのかもしれないと、本の内容を読みながら、ふと思いました。

1. 短い時間の中で、どのように問題解決するかを考える。
2. すべてのことをやらずに、必要最小限やるとしたら何かを考える。
3. 不安を打ち消し、NOと積極的に言ってみる。
4. 「頑張らずにやる方法」を考える。

これらは極論かもしれません。ただ、ちきりんさんが指摘した問題をひっくり返すと上のようにはなります。NOと言う以外は、すべて「考える」ことに帰着しています。この「考える」というアクションは思っている以上に曖昧かつ難しいものです。強いて言えば、心がけや思考の癖のようなものかもしれません。「心がけよう」、「思考するようにしよう」と思っても、なかなか難しいですよね。

漠然と考えるのではなく、インプットとアウトプットを明示する

そこで、もう少し具体的には、どのように考えていけば良いのかを検討したいと思います。続きの章の中では、その点の解説がされています。キーワードとして、インプットとアウトプットを明らかにする、とありました。

こうして進められている背景には、おそらくですが、何か始まりとなるインプットと最終的な成果物となるアウトプットの比率(アウトプット/インプット)という、生産性を表す定式から来ているのではないかと思います。まずは、インプット、アウトプットそれぞれを定めようとしています。

インプットには、例えば、生産プロセスで自分の業務の前段階にあるもの、自分の所有時間などが含まれます。IT化、グローバル化、プラットフォーム化が進んだことにより、インプットも多様になり、それゆえに著書の中では「高生産性シフトの衝撃」と呼ばれるような、様々な資源を組み合わすことができる可能性の広がりをちきりんさんは提唱しています。

インプットを明確にするためには、時間的制約条件をきちんと定めるところから始めることを推奨しています。ここには、仕事以外の時間も含めて、どのように気持ちに余裕を持って仕事を臨めるようにするかを考えることも入っています。また、自身のコンディションやルーティンも含めた、時間の質的な側面にも配慮することも述べられています。

他方で、アウトプットを明らかにすることは、「仕事を通じて何に貢献するか」をはっきりすることを意味しています。個々人の専門性の配分には限りがありますし、学習レベルの曲線をイメージしたときに最後に極める部分というものも限りがあります。そのため、自分の中で、他の人と比較した時の相対的な点数づけをイメージしながら、最高点をどこに持っていくかが重要だとされています。

やることとやらないことを決めることが、生産性につながる

これまでの議論で述べられた、「インプットとアウトプットを明らかにすること」については、ある意味では、インプットではない時間、アウトプットに該当しないことを明確にすることとも言えます。つまり、やることとやらないことを決めることになります。

少し前の部分で述べたように、生産性向上の議論をする際に、「〜を考える」であったり、「心がけよう」、「思考するようにしよう」などと思っても、なかなか難しい現実に直面してしまうのではないかと思います。それに対して、ちきりんさんの本の中で出てきたように、「やるのかやらないのか」という論点にまで落とし込むことは、明確な着地点になっているように思います。

実は、この「やらないことを決める」という話は、数年前にAcompanyの代表である高橋が社内のとあるMTGで話していたことと一致することでもあります。偶然にも着地点が一緒になりました(その際に必ずしもAcompanyのバリューである"Be Cool. Be Hacker."と紐づけて語られていたわけではありません)が、改めて、”Be Cool. Be Hacker."と合わせて検討して、筆を置きたいと思います。

改めて、バリューの定義に戻りましょう。端的には、自分も他者も大切にできること(Cool)、自ら継続的な改善を繰り返せること(Hacker)という意味でした。

これらを今回の生産性の議論と紐づけて考えるならば、まず(Cool)に関しては、「何かしら線引きを設けること」が自他ともに大事にするきっかけになるのではないかと思います。ここでの線引きは、やることの線引きであって、コミュニケーションの断絶を意図したものではありません。線引きを明確にしておくことによって、自分にとっても他の人にとっても調子の良い状態がどういうものかを共有することができます。また、自分を守るためのライン、他の人にとっても安心できるラインを事前に確認することにもつながります。

次に(Hacker)については、生産性の定義通りになってしまうのですが、「アウトプットを最大限効率よく達成するための方法を無理なく模索し続けること」として繋がるのかなと思います。元々の社内のHackerの定義では、自らコントロールして改善策を模索し続けるという内容でした。この「自ら〜し続ける」という点では、「無理なくできること」が一つの鍵となるのではないかと思います。そのためには、ちきりんさんの著書にもあったように、「自分の〜」「自分にとっての〜」という観点から、まずは検討することが良いアプローチになるのではないかと思います。

おわりに

もしかしたら、至極当たり前のことを長々と書いてしまったかもしれません。ここまでお付き合いただいた方には感謝申し上げます。

今回整理をしてみて、以前に読んだ本、自分が身を置いている環境において大事にしていること、自分が直面している課題というものが繋がって見えてくる感覚が非常に楽しかったです。私自身も、偉そうなことを言える立場も能力も持ち合わせておりませんが、今回述べたような「生産性」について継続して考えてみたいなと思いました。

会社を超えて、こうした点についてディスカッションしていただける方がいましたら、ご連絡いただけますと幸いです。

また、今回のような考え方を大事にしていますし、似たような話をざっくばらんにできる環境がAcompanyにはあります。もし、今回の何かをきっかけにしてAcompanyという会社自体にもご関心持たれた方がいましたら、下に会社の案内ページを掲載しておきますので、ご覧いただき、場合によっては「カジュアル面談」からご応募いただけたら幸いです。

それでは、良いお年を。

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