【読書ノート】Wedge2023年4月「地方議会ってホントにいるの?」
地方議会に関する課題は数多くある。
・なり手不足
・投票率の低下
・無投票当選の増加
・議員の高齢化
・議会のオンライン化 etc.
こうした課題は地方にいけばいくほど深刻なものとなっている。
現在、地方議会の存在意義が問われている。
Wedge2023年4月号の特集「地方議会ってホントにいるの?」を読んで感じたことや考えたことを記していきたい。
投票率の低下≒政治への無関心
「投票率の低下≒政治への無関心」といった問題は、地方議会に限ったことではなく、国政レベルにおいても指摘されている。私もこれまでは、「それの何が問題なの」ぐらいの感覚でいた。しかしながら、選挙に行かないとか、政治に無関心であるということは、首長や議員をより長くその地位に居座らせることにつながる。そうして権力は腐敗していく。まさに現在の日本の姿かな。権力者にとって、都合の良い人間になってしまっているなぁ。
ある政治家は政治への無関心について、次のようなこと言う。
某政治家は問題ではないとしているが、政治の無関心の原因を言い得ているのではないだろうか。「平和に豊かに暮らしていけているから、政治に関心がない。」十分に成立する因果関係である。政治の必要性が低いのだろう。
ただ、これからはどうだろう。経済は良くない。国際情勢も不安定。勝手に政治がなんとかしてくれるようなことになるだろうか。国民一人ひとりが政治を自分事として捉え、行動しなければ、何も変わらないどころか、どんどん自分たちは苦しくなっている。
政治への無関心の原因として考えていたこと、また誌面に載っていたのは、日本人が持つお上頼りの意識である。官僚の言うことだから…役所の人が言うことだから…どこかそのような意識を持っているのではないだろうか。なんでもかんでも官に任せてきたことで、行政サイズはとても大きいものとなっている。これもまた、政治を他人事として捉えていることの証左だろう。
やはり重要なのは、政治を自分事として考え、行動することだ。
ただ、行動するにも自分がやったところで何も変わらないというような意見が出てくる。政治に関する成功体験が少ないことが問題になる。
政治の成功体験
誌面では、構想日本の「自分ごと化会議」という取り組みが紹介されていた。面白い取り組みだと思った。住民が行政に意見し、反映させていく。こうしたことが成功体験となり、政治に関して自分事として考え、行動することにつながるのではないだろうか。そうした機会をつくっていくうえでは、地方議会がその役割をより明確にしていかなければ、埋没してしまう。今の地方議会に、役割を明確にし、アピールしていくだけの力があるのか非常に疑問だ。
また、模擬選挙も取り組みとして紹介されていた。この模擬選挙で重要なのは議論だという。主権者教育の一環として行われており、議論する力をつけるための活動である。形式的な投票のお勉強という形で行われることは多いが、議論まですることは少ないのではないだろうか。政策を知ることや、生活とのつながりに気づくことにも繋がるだろう。中学、高校時代は生徒会のようなプチ選挙を経験する。議論に重きをおいた模擬選挙を行うことができれば面白いかなと思った。
終わり
地方自治体、地方議会も現状に危機感を持っているようで、様々な取り組みが行われている。そうした取組をブラッシュアップしていくとともに、仕組みとして行うことが必要になるだろう。1回きりのイベントではなく、粘り強く、継続的に行うことが住民の関心を引き付けることにもなるのではないだろうか。何より、1番の問題は政治への無関心にあるとわかった。こればっかりは、個人の部分なので、どうにかするにも難しい。身近なことから政治との結びつきを考えてみると、興味が湧いてくるかな…
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