ヨーロッパ周遊旅行計画の工程

現在6週間強のヨーロッパ周遊旅行を計画中。既に6回の単発での旅行で知見が溜まってきたので、旅程組みの最初から実際に観光するまでの流れを言語化しておく。ロンドン、パリ、ウィーン、アムステルダム、ブリュッセル、ダブリン、ベルファストについて触れています。情報は全て2023年4~7月時点。


旅程を組む

  1. 行きたい国・都市(・現場)をざっくり挙げる

  2. 地図を見ながら、行く順番を考える

  3. 現場や現地で会う人の予定を考えながら、外せない日程を押さえる

  4. 各都市間の移動に飛行機・鉄道でそれぞれどの程度時間と金額がかかるかを把握する

  5. 各都市で観光したい場所を挙げていき、何日間滞在すれば良いかを考える

  6. できるだけ各移動が4時間以内に収まるように順番を組む、必要に応じて間の都市にも寄る

ホテルを押さえる

  1. その都市で治安の良い地区・悪い地区を把握する

  2. Hotels.com、Ana world hotel、Airbnbで検索する (Hotels.comは必ず楽天リーベイツから飛んで、ポイントを稼ぐ)

  3. ホテルがプロットされた地図を見ながら、割と中心部に近く手ごろな値段のホテルを個別に確認する

  4. 部屋の写真と詳細を見る
    ・共用バスルームは原則除く
    ・夏は「冷房あり」がマスト
    ・かなり先の予約をする場合は、キャンセル無料がマスト
    ・バスタブがあったら嬉しい
    ・14m2以上だと嬉しい
    ・そこまで値段が変わらなければ、ダブルベッドだと嬉しい

  5. 不明点があればホテルの公式ホームページで確認

  6. 改めて「地区名 治安」で検索

  7. 主要駅・観光地までの所要時間を調べる。特に夜遅くにコンサートがある場合は、駅から近いか・1本で帰れるかを重視

  8. 以上を総合してホテルを予約

都市間の移動手段を押さえる

  • 飛行機

    • Ryanair, EasyjetのLCCは激安なので、まずは行きたいルートがあるかを確認。ただし空港が中心部からかなり離れていたり、早朝・深夜便しかなかったりするので注意

    • 海外の路線はLCCでも座席にゆとりがあって比較的快適(日本のJetstarほど詰まっていない)。外国人の大きい体躯に感謝

    • LCCでも手荷物の個数や重量は基本チェックされない(日本のJetstarとかは測定して7kgを超えたらペナルティーがあるが、それがない。ただし2023年4月時点なので、今後変わる可能性あり)

    • Brussels Airlines, Austrian airlinesはスターアライアンスなので、ANAマイル民には嬉しい

    • スタンバイになることもあるので、座席予約をしてない場合は早めにオンラインチェックインを済ませる。24時間前から可能

  • 鉄道

    • Eurail Pass

      • ヨーロッパ内で国を跨いだ移動が多い、近隣を周る一筆書きの旅程になっている、旅程が直前まで定まっていない場合に便利

      • ただし数か月前なら公式からかなり安くチケットを買える、一部路線は元から安い場合もあるので、旅程が予め固まっていればEurail Passを使わない方が安い場合も

      • Thalys等一部路線は座席予約が必要、その際に追加で30€ほどかかる。一方で直前までチケットを取れることが多いので、時間が読めない場合は便利かも

      • 今回は基本的にEurail Passを使いつつ、数か月前から予め時間が固まっていて座席予約が必要な路線は個別に手配した(アムステルダムーブリュッセル、ブリュッセルーパリ)。また鉄道での移動が7時間を超えたりLCCがある場合はLCCを利用

      • Eurailの地図のページは旅程組みの際に大まかな都市の位置関係を把握するのに便利。またFind your timesでEurail passが使えるか、乗車時間、頻度、座席予約の有無を確認可(パスを使わなかった場合の値段は別途調べる必要あり)

    • その他、鉄道共通

      • Eurail Passを使わない場合は検索して個別に予約。Thalysは1週間前までキャンセル・時間変更可能、ただし時間変更の場合は変更時のレートが適用されて差額を支払う

      • 田舎を通るので、電波が繋がらないことが多い

      • 電車の遅延情報等は鉄道会社の公式ウェブサイトで確認。30分程度の遅延は日常茶飯事、運休もある

  • 飛行機・鉄道共通: 時間を調べるのは比較サイトを使うが、予約は必ず公式サイトから予約。Omio, Skyscanner, Trainline等の仲介サイトを使うと手数料を取られたり、変更不可だったり、いざという時の対応がされなかったりする

観光する場所を考える

  • 大体どの都市にも1,3,6日パスがある。ただかなり回らないと元を取れない場合もあるので要検討。どこに行くか、いくらかかるかをいちいち計算したくない、絶対に列で待ちたくない、アクティブに色々回る場合はあり。18歳以下やEU在住の25歳以下はそもそも無料のことが多いので、パスは不要。

    • パリ: 2日以上滞在する場合は、1日2か所周るだけで元を取れる

    • ウィーン: 元を取るのはかなり厳しい印象。ウィーンはコンビチケットが多いので、その方が良さそう(ウィーンはコンビチケットが多すぎて結局何が一番良いのか分からない…)

    • ブリュッセル: 1日券は3か所周って元を取れる。博物館・美術館巡りをメインにしたいなら元を取れる、でなければ微妙

    • ザルツブルク: 元を取れる

  • 事前予約が必要な場所は予め確保しておく。2週間前なら空いているところが多い印象。

    • パリ、ウィーン、アムステルダムの美術館・宮殿は要予約

    • ロンドンはそもそも無料なので自由に入れるイメージ(今回あまり美術館巡りをしていないので不明)

    • ブリュッセルは基本予約不要(オルタ邸のみ要予約)

    • コンサート、バックステージツアーは事前予約

    • 公式で売り切れていてもGet Your Guide等ではほぼ同じ値段で売っていることもある

  • 片道1時間くらいの郊外で観光したいところがないか検討。電車・バスを乗り継ぐ、レンタカー、または都市部発着のバスツアーに申し込む

    • パリ:ヴェルサイユ宮殿、ジヴェルニーのモネの庭園、ルーアン、フォンテーヌブロー城・シャンティイ城・ヴィコンテ城、ロワール渓谷、モンサンミッシェル

    • ブリュッセル:ブルージュ、ゲント、アントワープ

    • ウィーン:ザルツブルク、イニスブルック、リンツ、他

各都市の市内の交通機関を調べる

  • 市内の交通手段は地下鉄、トラム、バスがあり、チケットは共通。1時間以内であれば乗り換えもオッケー。

  • バス停やトラムでは買えないことが多いので、地下鉄の駅で買っておく

  • 1回券、10回券、1日券がある。1日券は0時までなのか、買った時間から24時間までなのかを確認。1日に4回くらい乗ると元を取れることが多い印象。郊外に行く、ホテルと美術館の往復のみ、徒歩中心で回る場合は1回券、そうでなければ1日券を買う

    • ロンドン、パリ、ウィーンは大きい都市で移動が多いので1日券推奨

    • ブリュッセル、アムステルダムはコンパクトで徒歩でもかなり移動できるので、1回券でも良いかも

    • ダブリン、ベルファストはバスをかなり使ったので1日券にした

  • 改札式と打刻式がある。ちなみに打刻式で検札にあう確率だが、ブリュッセルの場合毎日通勤して1ヶ月に1度くらいの頻度。ベルファストのトラムはほぼ100%の確率であった

  • 空港から都市部に出るのは別の特急券が必要なことが多い

  • バスは予定時刻より早く出発してしまう場合があるので注意

  • 次に止まる駅の表示が分かりにくかったりするので、常にGoogle Mapで確認しておく(ロンドンの地下鉄は電波がないが)

  • 電車によってはボタンを押したりレバーを上げたりして自分で扉を開かないといけないパターンがあるので、注意

  • ベルファストは一部路線がGoogle Mapに反映されていなかったので、現地のアプリ(mLink)を入れることを推奨。Google Mapで電車・バス無し、徒歩40分と書いてあっても実際には路線があることがほとんど

  • ダブリンの空港でチケットを買う場所が分からなくて苦労したが、ターミナル1ではバスターミナル内の飲食店の店員さんに言うと買えた。以前あったバスインフォセンターは無くなってしまったらしい、分かりにくい!

各都市の治安の良い地区一覧

観光地はどこもスリ・置き引きに気を付けるのは当たり前として、ホテルをどこに取ると良いかという目安を書いておく。特に安いホテルを探すと治安が悪い場所であることが多いので注意。

  • ロンドン: テムズ川以北が良い。

  • パリ: 左岸が良い。特にモンパルナスは価格も高すぎなくて良い。パリ北駅・東駅周辺、9, 10, 17, 18, 19区は要注意。

  • ウィーン: 基本良い。プラーター公園とウィーン西駅周辺のみ避ける。

  • ブリュッセル: 基本良い。ブリュッセル南駅とブリュッセル北駅のみ避ける

ヨーロッパ旅行のティップス

  • 3つ星以下のホテルでは、シャンプー・コンディショナー、歯ブラシ、ブラシがない(石鹸、ボディソープ、ドライヤー、タオルはある)。現地のドラッグストアで調達も可

  • ホテルが中心部から離れているなどで荷物が預けられない場合は、1日1荷物6€くらいで荷物預かりサービスがある(BounceまたはRadical storage)。行き帰りに絶対に通る中心部に預ければ楽。立地と営業時間で選ぶ。

  • レストランにお手拭き・おしぼりがないので、気になる人は持っていく

  • 温度調節に要注意。冬は寒いし雨が多い。夏は気温自体は東京ほどじゃないが、屋内も冷房がない所が多い。こまめに水分補給して熱中症対策を。屋外も直射日光が結構きつい。

  • 石畳が多いのでスニーカーじゃないと疲れる

  • 有名な美術館は要事前予約

  • 公式サイトに日本語が載っていても、しばらく更新されていない場合があるので注意。行きたい場所の詳細を調べるには、公式サイトの英語版で最新情報を確認する。一方、その前にどの観光地に行くかを決めるには日本語の旅行サイトをいくつか見て決めるのがおすすめ。

  • コンサート前はアクセス集中するので、eチケットのスクショを撮っておく

  • 飛行機の手荷物は100mlを超える液体・スプレー禁止(国際線同様)

  • 高頻度あるいは長期で来る場合は、為替レートと両替手数料が良いWiseまたはRevolutを使うのも手。

  • 旅程管理で個人的に使っていたのは「Tabiori」というアプリ。スケジュールが見やすい、他の人と共有できる、地図が大まかな位置関係の把握に便利、チェックリスト・メモ機能が嬉しい、金額を記入できる、辺りが好きなポイント。金額の集計機能はないので、友人との精算は別途walicaを使用

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