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zoom短歌朗読コンサート

Studioふわり さんにお声かけいただき、zoomで歌集『ここからが空』の朗読会を開催しました。
日頃がんばっていて忙しく過ごされている皆さまと、ふわりと心の羽をひろげることができて、とても豊かな時間となりました。

マグリットの鳩のとびかふ日曜日空いつぱいにシーツを干せり

ガウディの仰ぎし空よ骨盤に背骨つみあげわれをこしらふ

手をつなぎでこぽん三つ提げてゆくでこぽんでこぽん靴は空色

青草をのぼりつめたる天道虫ゆくりなく割れここからが空

目をつむったり画面をOFFにしたりして、歌を味わって下さり、「景色が見えた、香りがした、風を感じた」など、おうちにいながら豊かな世界を感じるご感想を、たくさんシェアしていただきました。

そして、言葉にならない静かな涙があふれている参加者の皆さまの様子に、私も幸せな涙がこぼれました。

参加者の方から、こんなお言葉をいただきました。

「なぜ私たちはみんなこんなに感動しているんだろうと思ったときに、私たちが経験していることだからではないかな、と思いました。
でも、かわいいな、美しいな、大切だなということを、自分でも経験しているのに、言葉にして表現しないまま、新しい日々がだんだん積み重なってしまう…。
こうやって朗読を聴いていると、『私の中にもあった、あった』と思うことが、きっと皆さんの中にもあるのだと思うのですよね。
それを代表して、りりんさんが言葉として生み出して下さっている。
遠いことではなくて、日々の大切なこと…。
自分の思いとりりんさんの歌が波のように合わさって、感動をつくっているのだと思いました。」

パンケーキのごとくみどりご裏返しバター塗るごと背の汗を拭く

階段をのぼるをさなのまるき尻フニクリフニクラひだりにみぎに

幼稚園受験願書にひろびろと長所欄あり花の種をまく

コイビトと子はしりとりをつむぎたりふいに窓より緑あふれて


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朗読会のあとに届いた美しい一篇の詩のようなご感想も、ご紹介させてください。
「様々な感覚を五感で感じとり味わうみなさんの感性がとても美しいのですよね。
朗読会は、そんな日ごろ見えない一人ひとりの旬で瞬で駿な心の姿に輪郭を与え、みーんなが自分の中の美しさに気づく時間なのだなぁ、と改めて、深い意義に感謝と感動でした。
参加者すべてのいのちを輝かせる営みをありがとうございました。」

(写真提供:笹渕乃梨)

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