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スピッツ歌詞考察(第35回)涙がキラリ☆


【基本情報】

涙がキラリ☆
作詞:草野正宗 作曲:草野正宗 編曲:笹路正徳&スピッツ
3分58秒

<リリース日>
1995年7月7日(12thシングル)

<収録アルバム>
ハチミツ(1995年9月20日リリース、6thオリジナルアルバム)
CYCLE HIT 1991-1997 Spitz Complete Single Collection(2006年3月25日リリース)
など

<タイアップ>
TBS系『COUNT DOWN TV』オープニングテーマ(1995年7月)
シャープ『シャープMD』CMソング(1995年)
MBS/TBS系『世界ウルルン滞在記』エンディングテーマ(2000年)

【MUSIC VIDEO】

【歌詞】

歌詞は下記のサイトでご確認いただけます。

【考察】

コウモリが目覚めて活動を始める夕暮れ時に、親にバレないようにこっそりと連れ出すから、部屋の窓のカギをあけておいてよ。
“君”の記憶の片隅にずっと居たいと今思ったから、夜が明けるまで“君”を見つめているよ。

実際に記憶するのは“君”のほうなので、「居座ることを今決めた」とは随分自分勝手な言い分ですが、そうなれるように頑張りたいという決意の表れです。
しかし「記憶の片隅に」や「弱気なままのまなざし」とあるので、自信はなさそうです。

二人は同じシーンを見て涙が出た。
“俺”が天使だったなら、二人を結ぶのに。
流れ星を待っている二人。
せつなくて胸がキュッとなった。
二人の心をつなぐものは、夜空に輝く星の光。

“君”の浴衣姿を見て、夏を感じている。
打ち上げ花火が上がるたびに人影がガイコツのように浮かび上がり、そのペースがまるで恋のリズムを刻んでいるようだ。
目に見えている世界は、いずれ幻へと変わっていくのに、相も変わらず地球は何も気にせず、ただ平然と世界を乗せて回り続けているよ。

“俺”が天使だったなら、二人を結ぶのに。
本当はちょっと“君”に触れたい。
風向きが変わって(=“君”が心変わりして)こっちに来ればいいのに。
二度と戻らないこの瞬間を心に焼きつけたい。

二人は同じシーンを見て涙が出た。
“俺”が天使だったなら、二人を結ぶのに。
流れ星を待っている二人。
せつなくて胸がキュッとなった。
二人の心をつなぐものは、夜空に輝く星の光。

“俺”は願いを込めたくて流れ星を待っています。
一方“君”は、純粋に綺麗な夏の夜空が見たくて流れ星を待っています。
同じ夜空を見ていますが、このように二人には若干の温度差があります。
“俺”はそれがせつなくて、胸をしめつけられるような感覚になりました。
でも二人の心はつながっていると、かすかな光を信じています。
かすかに輝く星の光のように。

主人公の“俺”は、“君”に想いを寄せています。
夏の夜に、親にバレないように部屋の窓から侵入して連れ出したり、“俺”と“君”が親密な間柄であることは間違いありません。
しかし、「夜が明けるまで見つめている」だけであったり、「本当はちょっと触りたい」のに実際にはできないので、まだウブな関係です。
「友達以上恋人未満」を描いた「性」がテーマの曲であると考察しました。

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