スピッツ歌詞考察（第59回）ナイフ

【基本情報】

ナイフ
作詞：草野正宗　作曲：草野正宗　編曲：長谷川智樹 with スピッツ
6分56秒

＜リリース日＞
1992年4月25日（ミニアルバム「オーロラになれなかった人のために」）

＜収録アルバム＞
オーロラになれなかった人のために（1992年4月25日リリース　ミニアルバム）

＜備考＞
37thシングル「シロクマ／ビギナー」のカップリングとして、SPITZ JAMBOREE TOUR 2010で披露された音源が収録されている。

【MUSIC VIDEO】

【歌詞】

歌詞は下記のサイトでご確認いただけます。

「ナイフ/スピッツ」の歌詞 って「イイネ！」

【考察】

＜閲覧注意!!＞
今回の歌詞考察は、かなり過激な内容となっております。
不快に感じられる方もいらっしゃるかと思われますので、閲覧にはご注意願います。

君は小さくて　悲しいほど無防備で
無知でのんきで　優しいけど嘘つきで
“君”は身体が小さくて、とても無防備で、無知でのんきで、優しいけどたまに嘘もつく。

主人公の“僕”が“君”の特徴を紹介しています。
“君”は身体の小さな女性とのことなので、平均身長以下の150cm前後といったところでしょうか。
「悲しいほど無防備」で「無知」で「のんき」というのは、まだ世間の怖さを知らないということでしょう。
性格は基本的に優しいようですが、嘘つきでもあるそうです。

もうすぐだね　３月の君のバースデイには
ハンティングナイフのごついやつをあげる　待ってて
もうすぐ３月、“君”の誕生日だね。
誕生日プレゼントに、ごついハンティングナイフをあげるから待っててね。

いきなり「ハンティングナイフ」なる物騒な物が出てきました。
「ハンティングナイフ」とは、狩猟者が使う汎用ナイフです。
キャンプなどで魚や鳥を処理する時にも使いますが、「ごついやつ」と言っているので、シカやイノシシを処理するための大きなものでしょう。
では、なぜ“僕”が“君”の誕生日プレゼントに「ハンティングナイフのごついやつ」をあげるのでしょうか？

先ほど“君”の特徴を紹介していましたが、狩猟やキャンプが趣味といった情報は出てきていません。
“僕”の趣味が狩猟やキャンプで、「同じものをプレゼントするから今度一緒に行こう」という意味ならばまだ意味は通りそうですが、そうではなく、この曲のテーマが「性」であり、“僕”の異常性が溢れ出している内容であると振り切って考察していきます。

「ハンティングナイフ」＝「男性器」

“僕”は“君”に好意を持っていますが、“君”は“僕”のことを特になんとも思っていません。
デートの誘いもバレバレの嘘で断られており、そのため“君”のことを「嘘つき」呼ばわりしています。
さらに“僕”の異常性が増すような解釈をするならば、このような感じでしょう。

「“君”は嘘をついている。
　本当は“君”も“僕”のことが好きなはずだ。
　だってこの前、優しくしてくれたじゃないか！」

そして「悲しいほど無防備」で「無知」で「のんき」とは、どういうことでしょうか。
一方的に“君”に恋している“僕”は、“君”の個人情報や行動パターンをリサーチ済です。
“僕”から言わせると、まだそのことを何も知らない“君”は「悲しいほど無防備」で「無知」で「のんき」なのでしょう。
さらに、けがれを知らない純真無垢な生娘（＝処女）であるということを言っているのでしょう。

そんな“君”の誕生日に“僕”は、自分の大きくなったの性器をプレゼントしようとしています。
「ハンティングナイフ」は手で握るものであり、生身に刺すと血が出ます。
「処女」である“君”に“僕”の「ナイフ（＝性器）」を刺（挿）すと血が…
おっと、これ以上はやめておきましょうか。
いずれにせよ、ここでの「ハンティングナイフのごついやつ」が何をさしているかは、想像に容易いと思います。

君がこのナイフを握りしめるイメージを
毎日毎日浮かべながらすごしてるよ
“君”がこの大きくなった性器を握りしめる姿をイメージして、毎日毎日オ○ニーしているよ。

目を閉じて不完全な部屋に帰るよ
いつになっても　晴れそうにない霧の中で
オ○ニーが終わると、目を閉じて虚しさだけが残る。
今はまだ、いつになっても心が晴れそうにない霧の中にいる。

果てしないサバンナを行く　しなやかで強い足で
夕暮れのサバンナを行く　ふり向かず目を光らせて
果てしないサバンナを行く、しなやかで強い足どりのハンターのように。
夕暮れのサバンナを行く、目を光らせながら一心不乱に狩りをするハンターのように“君”のことを狙っていたよ。

血まみれの夢許されて心が乾かないうちに
サルからヒトヘ枝分かれして　ここにいる僕らは
“僕”の心が冷めてしまわぬうちに、“君”の処女を奪いたい。
サルからヒトへと枝分かれしてここにいる“僕ら”は、いまも野生の血が残っている。

蜜柑色の満月が膨らむ午後６時に
シルバーのビートルを見かけたんだ20号で
蜜柑色の満月が出てる午後６時、国道20号で“君”が乗っている銀色のフォルクスワーゲンを見かけたんだ。
これで“君”の住所や行動範囲はだいたい判ったよ。

今度こそ何かいいことがきっとあるだろう
いつになっても　晴れそうにない霧の中で
今度会うときは、“僕”にとってきっと何かいいことが起こるだろう。
今はまだ、いつになっても心が晴れそうにない霧の中にいるけど。

君は小さくて　悲しいほど無防備で
無知でのんきで　優しいけど嘘つきで
もうすぐだね　３月の君のバースデイには
ハンティングナイフのごついやつをあげる　待ってて
“君”は身体が小さくて、悲しいほどに“僕”をこと知らず、のんきに過ごしている。
優しいけどたまに嘘もつく。
もうすぐ３月、“君”の誕生日だね。
誕生日プレゼントに、大きくなった“僕”の性器をあげるから待っててね。

いかがでしたでしょうか。
前回の「Holiday」とは比べ物にならないくらい、恐ろしいストーカーソングになってしまいました。
「“君”は小さくて」が「“君”は幼くて」の意味だとしたら、主人公はロリコンで、さらにヤバい変態ソングになりますね。

（第58回）Holiday←PREV｜NEXT→（第60回）見っけ