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スピッツ歌詞考察(第58回)Holiday


【基本情報】

Holiday
作詞:草野正宗 作曲:草野正宗 編曲:スピッツ&石田小吉&クジヒロコ
3分21秒

<リリース日>
2000年7月26日(9thオリジナルアルバム「ハヤブサ」「8823」)

<収録アルバム>
ハヤブサ(2000年7月26日リリース 9thオリジナルアルバム)
8823(2000年7月26日リリース 9thオリジナルアルバムのアナログ盤)

<備考>
もともとタイトルは「HOLIDAY」の表記だったが、現在販売中のCDとSHM-CD盤及び2017年発売のアナログ盤では「Holiday」の表記になっている。

【MUSIC VIDEO】

【歌詞】

歌詞は下記のサイトでご確認いただけます。

【考察】

はっきり言ってこの曲は、歌詞を深く考察しなくてもわかる内容になっていると思います。
主人公の“僕”は“君”のことが好きすぎて、この街にいるかどうかもわからないのに、祝日の朝から夕暮れ時まで“君”を探し続けます。
それは自分でも異常だとわかっていて、できることならやめたいと思っていますが、ハードルが高くなればなるほど燃え上がる性分のため、やめることができません。

実はスピッツのメンバーも「ストーカーソング」と公言していますが、“君”と出会わなければもう少しまともで幸せに過ごせたのに、“君”と出会ったせいでこんな気持ち悪い人になってしまったと、すべて“君”のせいにしているあたりが、心の闇を表していますね。

そして最終的な目標は、自分の部屋に連れて行くことだそうで、いったい何をするつもりなのでしょうか。
事件にならないことを祈ります。

とは言うものの、実際に曲を聴くと、そこまでこの主人公がヤバいヤツという印象を受けません。
そこが草野マサムネ氏が持つ声の特殊性であり、スピッツが奏でるサウンドのなせる業なのでしょう。

“僕”が抱く“君”への純粋な気持ちや、恋することで生まれる胸の痛みをストレートに表現した曲だとすると、「ストーカーソング」ではなく「青春ソング」であり、テーマとしては「生」のような「性」のような「愛」のような…
このあたりが、自由に歌詞の意味をとらえてもらって良いと考えている草野氏の真骨頂かもしれません。

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