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「戻れるのは1つ前まで」って知ってた? バツ2女が考える『夫婦別姓』の話

まずは自分のことを書きます。

こんな記事を誰が読むのか……と、ちょっと想定読者がわからないので念のため。Twitterのフォロワーさんなんかは既にご存知(むしろそういう芸風だもんね)だと思いますが、たぶん知らない話もあるかと思うので、ざっくりと書いておきます。

こんにちは。ありこです。33歳・女性です。そして、バツ2です。
最初の結婚は18歳のとき。お相手は、高校生のころから付き合っていた男性で、当時のバイト先で知り合った元ホストのバンドマン。しかも配信者。今考えれば超がつくほどの役満ですね。マジでなんで結婚した……?

細かい話を書くと本当にキリがないのですが、離婚したのは20歳のとき。理由は、相手の不倫+不倫相手との子どもが出来てしまったことが原因でした(言わんこっちゃないよ)。
離婚に至るまでに、本当に地獄のような話があったのですが、今回は割愛します。気が向いたら別の記事にでもしよう……根気が必要すぎる……。

話を戻しますが、そのときの夫の姓が世にも珍しい名字でして、当然わたしもその姓を名乗っていました。結婚したばかりのころは「同じ名字を名乗ること」が本当にうれしかったな、というのを覚えています。
なんだろう、お揃いのアクセサリーを買ったとか、WILLCOM(時代……。わかんない人はググってね)買ったとか、本当にそういうテンション。まあ18歳なので……。

婚姻届を出しに行く日も、とてもワクワク&ドキドキしていました。たりない書類はないかな、大丈夫かな、この紙を出したら夫婦になるんだな、全然実感ないな……などなど。
めちゃくちゃ緊張しながら、届出をしに行ったのですが、思っていたよりもさらっと受理されてしまうんですよね。受理されたものの、やっぱり実感がない。おや……?

そんな中で、唯一「あ、この人と夫婦になったんだな」と思えたのが「自分の姓」でした。18年間名乗ってきた旧姓ではなく、新しい名字。その感覚は、なんだかとても新鮮でした。

名字が変わったら、当然やらなきゃいけないこと。みなさんもご存知のとおりですが、名義変更ですね。
これが面倒くさいと言えば、全然面倒ではあるのですが、いかんせんこちらは新婚です。ハッピーパワーに満ち溢れているので「むしろ早く全部名字変えたい!!!」という気持ちで手続きを済ませました。わたしの場合は、もともと自身の姓にそこまで愛着がなかったということも関係しているかもしれません。

そして、2年後。かくかくしかじか事情があり、離婚することに。
正直な話、離婚届を提出するときの気持ちよさに勝る快感は中々ありません。「これ書いて、出したら全部終わり!!! 自由!!!!!」それ以外の感情/Zero。割とガチめに、婚姻届が受理された瞬間より嬉しかったかもしれない……。

実は、離婚届の提出時に「婚氏続称届」という書類を一緒に出せば、結婚時の姓(夫の姓)を名乗り続けることができます。
前述した通り、大変珍しい名字だったので(目立つし)旧姓に戻したい気持ちはあったのですが……その……「また名義変更すんの、だるいな」とか思ってしまいまして……(すべての気力・体力を使い果たしていたので)。
役所のおばちゃんに聞くと「旧姓に戻したくなったら、いつでも戻せるし(超ざっくり)」と説明されたので、そこまで深く考えずに「婚氏続称届」を提出しました。これがすべての間違い。当時の自分に会えるなら、張り倒してでも旧姓に戻させます。

時は過ぎて、4年後。

再婚しました。24歳です。お相手は当時の職場の上司で、のちに一緒に会社を立ち上げ、飲食店を経営することになります(地獄の香りがしてきた~~)。

そして、当然またしても名字が変わるわけです。レア度は元夫の名字よりは下がりますが、またしても珍しい名字でした。レア名字ハンターなの? なんなの??? 余談ですが、今の相手の名字もなかなかにレアです(レア名字ハンターだわ)。
18歳当時に比べたらだいぶ薄れてはいましたが、やっぱり相手と同じ名字になることに、若干の"WILLCOM感"はありました。同姓になることを"WILLCOM感"とか言うな。名義変更の手続きも、もはや慣れたものです。

このときの相手とは、結局5年間の結婚生活ののち、婚姻関係を解消しました。理由は今のところ思い出したくもないし、めちゃくちゃつまらない(多少ツラくてもいいから、せめておもしろくあれ)話なので割愛します。
「夫婦でやってるお店、サイコー!」と取り上げていただいたマイ〇ビ ウェディングさん、大変申し訳ございませんでした!!! いつか記事落としてもらおう!!!!!

ここからがめちゃくちゃ面倒くさい話。

悔しくも、2回目の離婚届提出となってしまったのですが、1回目の結婚より憎しみの度合いが高かったこともあり、スッキリ感は倍増。バッティングセンターに行くよりストレス発散になりました。

そして、やはり届出の際に出てくるのがアイツ。「婚氏続称届」です。今回は、前回の反省(主に、自分の名字を書くときに元夫を思い出しては毎回イライラする)を生かして、旧姓(親の姓)に戻そう!!! と思い、役所のおばちゃんにお願いしました。
ところが、おばちゃんは「あーー。旧姓って、ひとつ前までしか遡れないのよ」と言い放ったのです。はい????? なんて???

わかりやすく説明します。
わたしの旧姓(親の姓)をA、1人目の夫の姓をB、2人目の夫の姓をCとして、1回目の結婚でA→Bに姓が変わり、離婚時はBの姓のまま放置。
2回目の結婚時にB→Cへ変更し、離婚の際にC→Aに戻りたいとお願いしたところ、C→Bは可能だがC→Aに戻るには、一旦C→Bに戻った上で、家庭裁判所での手続きが必要だと言うのです……。なんてこった、そんなの知らないよ……。

結果的に、わたしは親の姓に戻ることを断念しました。離婚でただでさえヘトヘトなのに、一度C→Bに名字を変更して、さらに家庭裁判所で異議申し立てをしなきゃいけないなんて、どう考えても面倒すぎる。
なんとか親の旧姓に戻れたとしても、一旦Bの姓を挟んでしまうため、短期間で2回の名義変更が必要になるんですよ。意味がわからんだろ……。

このような事故もあるので(そうそうないと思うけど)、離婚のときは旧姓に戻りたい気持ち・元夫の姓を名乗りたくない気持ちが少しでもあるなら、面倒くさがらずに戻せ!!!!! これは絶対!!! おねえさんとの約束だよ!(お子さんがいるなら話は別かも)

次に結婚するなら、どうする?

今のところ、日本では「夫婦別姓」が認められていません。おそらく、この記事を読んでいる方は「夫婦別姓問題」などに関心がある方か、単純に面白半分かのどちらかかと思います。
なので、細かいことはこの記事では説明しませんが、とにかく法律上は結婚するなら女性は相手の姓に変更。イヤなら事実婚など、他の手法をとるしかありません。

これだけ、自身の名字をめぐって面倒なことに巻き込まれているので、やはりそういったことに関心のある方から「次に結婚するならどうするの?」と聞かれることが多いのですが、結論から申し上げるとわたしは懲りずに法律的な「婚姻」という手段をとるでしょうし、名字も変更します。
だって、今の名字(2人目の夫の姓)を名乗り続けるのも違うし。かといって、どうにかこうにか親の姓に戻してまで「事実婚」にこだわりたい事情もないので(前述のとおり、親の姓に愛着がないため)。

「夫婦別姓がいい!」という方たちの多くは、ご自身の名字に愛着や誇りがあったり、仕事での実績があったり、きっとそういうご事情があるのかなと思います。
それは個々人の問題なので、別に「夫婦別姓反対! 夫婦なら同姓を名乗るべき!」とも全く思いません。みんなそれぞれの考えがあるし、それに乗っ取ったらいいと思う。
あと「同姓じゃないと家族がバラバラに……」みたいなのも、まあないだろと思います。名字ごときでバラバラになってしまう家族は、遅かれ早かれバラバラになってしまうんじゃないかしら(暴論)。

というわけで、名字のことでまあまあ苦労したバツ2女の見解としては、「夫婦別姓」は選択の自由としてはアリ。ただし、わたし自身は必要とはしていないかな、という感じです(フワッとしていて申し訳ないねえ……)。
色々な問題や可能性があるから、そう簡単にいかない理由ももちろんわかるんだけど、もう少し自由に名乗りたい名前(名字も下の名前も)が使えるようになると良いよね。


ここまで読んでくださったみなさま、ありがとうございました!!! またどこかでお会いしましょう~~!

※「名字は1つ前までしか戻れない」は、2019年当時のお話です。今は制度が変わっていたりするかも(たぶんしない)しれないので、気になる方はぜひ役所でご相談を!!!


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