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勉強できる人ほど、自分の頭で考えていない

こんにちは、ヨウです。

私たちきょうだいは、どちらかというと「勉強ができる方」でした。小学校の裏表カラー刷りのテストは大体満点だったし、きょうだい全員が、中学校の定期テストで学年一桁位を取ったことがあります(私の最高は、180人中の3位)。自慢みたいになって、すみません。


その中でも、私の弟は、きょうだいの中でも群を抜いて賢く、塾や家庭教師、チャレンジみたいな教育教材も使わずに、常に学年1〜2位を争い、県内最高峰の公立進学校の特進クラスに合格しました。

弟は、中2から施設にいました。当時、私の施設では、制度上、子どもを塾に行かせることができませんでした。そのため、私たちきょうだいは、誰も塾や家庭教師を使って勉強したことはありません。

しかし、全員国立大学に合格できる程度の学力をつけることができました。


私は、施設に入って、他の入所児童に勉強を教える機会が多々ありました。そこで、多くの「勉強が苦手な子」と出会いました。今回は、私の弟と「勉強が苦手な子」の違いについて、(LDや発達障害の傾向を除いて)私が気づいたことを書いていきます。


よかったら参考にしてください。


※ここでいう、「勉強ができる、できない」の基準は、「学校の成績がいいかどうか」という意味です。それでは、以下をご覧ください。





できない子「なんでそうなるの?」 できる子「どうやって解いたらいい?」

勉強が苦手な子が共通して言うのは「なんで?」です。これ自体は悪いことではないのですが、この考え方が、勉強ができなくなってしまう原因になってしまいます。

勉強(特に学校で教えられる授業)は、テストの点を取ってナンボの世界です。点数が取れるようになるためには、その問題が「解ける」ようにならないといけません。

学校の成績が良い子は、「問題の解き方」を質問してきます。目的が「テストで点を取ること」と割り切っているからです。

逆に、苦手な子は、「問題の考え方」を理解しようとします。それは、自分が納得いかないからです。


学校の勉強が得意だった人の多くは、「既存の考え方を上手に使うこと」に長けている人が多く、効率よく勉強したり、やるべきことに優先順位をつけたりすることが得意な傾向があります。つまり、思考能力よりも、処理能力の方が高いということです。

学校で問われる「記述問題」も、答え方にテンプレートがあります。その「型」を上手く使って、自分の意見を効率よく書くことができる人が点数を持っていきます。自分の「なぜ?」という疑問を抜きにして、考えることができるのです。


逆に、これが苦手な人は、ある意味、「自分の信念に合っていない」「理解しないと、やりたくない」と、昭和の頑固親父のような思考に陥っているのです。良く言えば「真面目」、悪く言えば「融通が利かない」ということです。学校で、「いつも真面目に勉強を聞いているのに、なんであの子は成績がそれほど良くないの?」という人には、こういう傾向があります。


つまり

・勉強できる子は、「問題の解法」を覚える

・勉強できない子は、「問題の考え方」を覚える

ということです。



できない子「意味わからん!」 できる子「なんかよくわからんけど、こうなるのね。ふーん。」

勉強が苦手な人ほど、自分の心で真に理解したいと願って、一生懸命考えます。愚直で真面目だからこその考え方です。

しかし、そもそも理解が遅れているのに、自分の腑に落ちるように考え続けると、どんどん苦しくなります。それを繰り返しているうちに「意味わからん!」と投げ出してしまうのです。言葉の通り、意味が分からずに、解き方も答え方も考えられなくなってしまうのです。


一方、私の弟は、「納得できなくても、とりあえずやる」ようなタイプでした。とりあえず、よくわからないけど、やってみる。そうすると、やりながら段々と真の意味を理解してくるのです。最初に取り掛かってしばらく経って「あーあれはこういう意味だったのね。なるほどね。」と気づいていました。


成績を上げるためには、まず、「解き方」を覚える方が手っ取り早いのです。そして、それを繰り返しやっているうちに、だんだんと真の理解につながっていくのです。そういう意味では、勉強ができる人は、あまり頭を使わずに勉強していると言えるのです。


つまり

・勉強できる子は、「なぜそうなるか」はあまり考えない

・勉強できない子は、「なぜそうなるか」しか考えない

ということなのです。



学校の成績を上げたいなら、とりあえず「学問の意味など考えない」ことにした方がいい

学校で成績を上げるためには、とりあえず、WHY?の考えを捨てた方がいいでしょう。学校では、「なぜ、これができるのか?」という理屈はテストには出ません。意味を考えなさい、という問いは、テストの点数を取るためには必要ないのです。

学校の先生は、テストの点数と、学習中の態度で成績をつけることがほとんどです。「とりあえずやる」「とりあえず解く」をやっておけば、授業中に褒められるし、点数の取り方も分かり、成績も上がるのです。

また、「とりあえず解きながら、意味を考える」ということは、学力定着のためには必要な作業です。実際、理解を深めようと思ったら、「やりながら考える」というのは非常に効率がいい。それによって、私の弟は、立派な成績を修めていました。


ただし、実際の学問(大学等)に関しては、「WHY?」は最重要事項です。あくまで、「学校(小中高)に限る」話だということです。



実は、学校教育にも問題がある

本来、学問を修めることが目的ならば、「WHY?」が最も大切なはずです。それに時間を費やして、子どもが学習に興味を持つことができるように工夫していくべきでしょう。

しかし、現代日本の教育では、子どもに教えておくべき事項があまりに多く、そして、学校の先生が実行する仕事の範囲も格段に広がっています。「勉強の意味を見出して、学ぶことに熱中させる」ために、様々な工夫をする時間が、教師側に無いのです。

圧迫した業務の中で、学校の先生が評価をするとなれば、やはり客観的な数字を取ることができる「テスト」や、日ごろの授業で感覚的に捉えることができる「態度」に比重が置かれてしまうのです。





終わりに ~勉強のできるできないは、あまり気にしなくていい~

学校の勉強だけに関して言えば、意味など考える必要などありませんが、実際社会に出ると「なぜ、その事業をするのか」「なぜ、この経費が必要か」「なんのために、この仕事をするのか」は非常に大切です。それがわからないままに勉強ばかりしていて、仕事に適応できなかったり、安月給でこき使われ続ける高学歴だってたくさんいます。

逆に言えば、学校の成績が悪くたって、大金持ちになる人だっているのです。

そういう意味で、学校で勉強ができるかどうかなど、将来の自分にとっては大した能力ではないので、気にしなくてもいいでしょう。


ただし、やりたい仕事をするために、勉強をしなければならない時も出てくると思います。そうなれば、「頭悪くたっていい」なんて言っていられません。

そういうときに、自分の中で割り切って「とりあえず、解き方覚えたり、知識詰め込んだりしよ。」と考えることができれば、より目的地に早く着くと思いませんか?



学校の成績を上げることが目的ならば、学問の意味は考えない方がいいでしょう。でも、本当は、それが目的じゃないはずですけどね。


良かったら、参考にしてください。





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