見出し画像

【勉強】に必要な道具は、紙とペン

こんにちは、ヨウです。

今回は、勉強について、私の意見を書いていきます。



T君との話

私には、中学の部活で出会ったT君という友達がいます。高校から県外に引っ越してしまったのですが、同じアーティストを好きだったので、今でも年に1回、一緒にライブに参戦する「音楽仲間」です。2人で3時間、そのアーティスト縛りでカラオケをすることもありました。私が今でも交流のある、数少ない友達です。

その友達は、理系国立大学に進学し、大学院まで進学し、大手企業に勤めています。T君は、大好きな車のエンジンを作る仕事をしています。当然、私なんかより頭が良く、全て現役で王道ルートをたどっています。気が置けない存在ですが、私にとって憧れの存在です。


私は、中学2年生の時に成績がかなり下がった時期がありました。その時、T君と、こんなやり取りをしたことがあります。


「ねえ、家でどんな勉強してる?」
「なんで?」
「いや、成績いいから、どうやったら、テストで良い点とれるかな、と思って。いろいろ良いアプリとか、サイトとか、動画とか、ない?」
「普通に勉強したらいいやん。」
「普通って?」
「いや、ノート開いて、問題写して、解いて、丸付けして、それ繰り返すのが勉強じゃないん? 教材はお金かかるし面倒だし、教えてもらうのも時間がかかるし。教科書でよくない? 普通に問題解いて、教科書100%理解したらいいよ。


それから、私は、家に帰って教科書を開き、問題を写して、解いて、答え合わせをして、間違えたところを繰り返し練習しました。目に見えるような効果はなかったのですが、中3に上がったときには、学年の順位も20位くらい上がり、確実に結果が出ていました。


T君とのやり取りは、「頭のいい人が言ってることだから」と突っぱねるのは簡単です。しかし、「教科書を100%理解する」という事ができれば、中学レベルの定期テストなら9割くらいの点数を取ることができます。

では、「教科書を100%理解する」ために必要なことは何か、と考えた時、あなたは何をしようと思いますか? 



勉強の基本は「書く」 

昨今、わかりやすい勉強法や、面白い授業、勉強アプリみたいなものが世の中に溢れていますが、結局のところ、勉強のスタートは、紙とペンから始まります。国語、数学、理科、社会等、知識を得るための勉強は、「書くこと」が基本です。

小さな子どもは、真っ白な紙に、ペンで線を描くだけでも楽しいものです。ひらがなで自分の名前が書けた、数字を書いた、それを読めた、花の絵が描けた…。そういう喜びをもとに、私達は成長して行き、当たり前のように書類に自分の名前を書くことができ、話している言葉を文字にすることができるのです。それがいつしか、「書きましょう」と聞いただけで拒否反応が出る子どもが多いこと…。悲しいですね。


少し脱線しましたが、つまり、勉強でつまづいている多くの人は、「書く」ことを怠っているのです。これは、教員をしていてとても強く感じることです。勉強が苦手な人ほど、書くことをサボります。文章を書くのにも、ひらがなばかりを使ったり、分数の計算で途中式を書くことを怠り計算ミスをしてしまいます。



効果的な方法「視写」

ここで効果的な方法は「視写」です。↓

↑リンクにある通り、様々な効果が期待されます。


文科省が出しているものなので、あまりアテにならないかもしれませんが、文章作成のプロフェッショナル(笑)が考えた効果的な方法なので、ある程度の効果は見込めるのではないのでしょうか。

私は、趣味で、大好きなアーティストの歌を聞き、自分で歌詞をノートに書き写していました。楽しくやっていただけだったのですが、これのおかげか、中学の時に詩の表現が得意になり、読書も好きになり、苦手だった国語の成績も上がりました。私自身、文章を書くことは苦手なのですが、(この低レベルな記事程度ですが)ある程度の「書く力」が身に付きました。

また、小学校教員時代、文章表現が苦手だった子どもたち(「ぼくは、…」から手が止まってしまう子どもがいました)に、国語の時間、文章を指示して、毎時間の最初5分間だけ、「教科書に書いてある文を写す」という指導をしました。これによって、文章能力は大きな変化はありませんでしたが、何より、書くことに抵抗がなくなり、授業に対する集中と取り組む姿勢が格段に改善されました。この成果が出るまで、大体1か月くらいしかかかりませんでした。

「書く」という作業に抵抗がなくなるだけも、これだけ効果があるので、教科書でも、好きな歌手の歌詞でも、好きな漫画のキャラのセリフでもいいので、1日5分でも「視写」をすると、書くことに対する抵抗がなくなり、次第に勉強に対しても主体的になることができると思われます。



終わりに

今回「書くこと」について記事にしましたが、当然、学習障害等の問題によって、文字が読めない、書けないといった子どもも存在します。そういう子には、「怠けている」「サボっている」という言い方は決してしてはいけません。教員は、教育学を学んでおり、かつ、集団を指導していますから、こういうLD傾向というものにすぐ気づくことができます。それに気付いたら、指導の仕方をぐるっと方向転換して、専門的な支援をしなければなりません。


また、勉強に関する民間事業(塾、家庭教師、教材等)を否定しているわけではありません。こういうものは、上手く使えばかなり効果が得られます。しかし、この効果を得るためには、「読み書きが普通にできる」という前提があります。


是非、「とりあえず書く」という行為を大切にしてほしいと思っています。


今日は、この辺で。



↓併せて読みたい


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?