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教育機関向け 自己理解を深めるAIジャーナリングサービス muute for school 体験コーナーレポート: Learn by Creation 2023の冒険レポート 第2話

Learn by Creation 2023 の冒険レポート。本日はミッドナイトブレックファスト社の muute for school デモコーナーのレポートです。お話は、喜多社長に、Learn by Creation 2023メンバーの島田が伺いました。(上記の写真は、学校向けサービスのダッシュボードをバックに。右側が喜多社長)

muute for school とは?

muute は自己理解を深めるためのジャーナリングアプリとして、100万ダウンロードを超えている人気サービスです。muute for school は、muute の個人向けのジャーナリング機能に加え、子どもの理解者でありサポーターである先生が、クラスの様子への理解を深めるためのダッシュボード機能が搭載されたサービスです。デザイン思考の考え方をベースに、課題を解決するために何ができるのか?を追及して開発された学校向けの本サービスは、現在学校の探究の授業だけでなく、HRや探求、部活など様々な利用方法で活用が進んでいるそうです。

muute for school では、生徒達が書き込んだ内容がAIにより解析され、先生は匿名の形で「イライラ」「安心」など全体的な傾向を知ることができるだけでなく、生徒向けの書き込みを誘うチェックイン・アウトの問いかけや、学校生活の充実をサポートする問いかけなどが提供されます。

出典: muute for school 案内資料より抜粋

出典: muute for school 案内資料より抜粋

muute for school の展示コーナー実現秘話

Learn by Creation の企画メンバーの竹村がこのサービスに出会った時、「これは Learn by Creation 参加者に紹介したい」と思い、代表の喜多氏にお声がけさせて頂いたことがきっかけに今回のデモコーナーが実現しました。

竹村は欧米の先端教育現場の探究家として、昨今欧米で導入が進んでいるSEL (社会性と情動の学び)について学び、日本にもイベント・研修・本・ポッドキャストといった形で紹介を続けています。なぜSELが大切なのかというと、生徒の本質的な学びを学校で実現するためには、心理的安全性の担保と振り返りが学びの一部となっているという二点が欠かせないからです。
SEL は幅が広く様々な実践やプログラムに溢れていますが、1つの気軽に取り組みやすい方法が、振り返りの常習化です。もちろん、先生からの問いかけで、生徒さん達が紙のノートにジャーナリングをすることも有効ですが、生徒に身近でプライベート性も高いアプリを通じて振り返りができるだけでなく、AI分析によるメタ認知のサポートが可能となる muute は思春期の子ども達にとっての価値や、先生が生徒の感情に積極的に向き合うためのツールがあることの価値は大きいのではと感じたことが、お声がけへの強い動機でした。

muute for School の利活用法やデモの様子

喜多社長によるサービス紹介という貴重な機会となりました

当日ボランティアスタッフをクラスと見立てた書き込みが可視化されたダッシュボード

当日は Learn by Creation 2023 スタッフの島田が訪問し、muute のデモンストレーションだけでなく、アプリ立ち上げのきっかけ、学校生活での具体的な活用方法を喜多氏にお伺いしました。

学校生活の様々なシーンでの利用例:
(HRで活用する場合)
朝礼夕礼で数分間みんなでmuuteに気持ちを書き込み1日のチェックインやチェックアウトを実施
(探求の授業での場合)
探求の授業で活用する場合は、授業の振り返りをリフレクションとして記録したり、探求の時間の中で気持ちを書き込んだりといった利用の実績
(部活の場合)
また部活の前後で気持ちのチェックインチェックアウト、部活ノートのように活用したりする事例もあります

また、日々の感情などを書き綴るジャーナリングによる思考・感情の外在化と、AIによる客観的なフィードバック(感情を軸としたインサイトやフィードバック)が、メタ認知を促し自己理解を深めることにつながるといった科学的な側面でのメリットも知ることができました。 

出典: muute for school 案内資料より抜粋

アプリへの各自の書き込みを先生が直接見ることはできないので、プライバシーは保たれる形で安心してポジティブだけでなく、ネガティブな気持ちも書き留められるそうです。

学校教員の方々、幼児教育の方々が多く立ち寄られ、中にはすでに個人として muute 利用者もいらっしゃり、喜多さんとのコミュニケーションもとても盛んでした。

デモコーナーを取材した島田さんにとっての当日の学びは?

ソーシャルメディアが日常となっている現代の若者にとって、自分はどう感じる・考えるかと同時に周りにどう思われるのかが大きな課題になっていると思います。そのような環境で日々感じる感情のうちどれが本当に大切にしたい自分の感情で、どれが他人の評価なのか?問われると戸惑う人も多いのではないでしょうか。ジャーナリングを通じて他者の目を気にせずに自分の感情、気持ち、やりたいことといった思いと向き合うことで、自分らしい感情を理解するきっかけになるのではないかと感じました。昨今、Social Emotional Learning(社会性と情動の学び)が教育の現場で注目されていますが、まさにSELを導入するきっかけになるツールとして今回利用事例を伺えて、AIツールの学校現場での利用についてイメージが膨らみました。

muute 公式サイト:https://muute.jp/ 

最後にLearn by Creation 事務局からひとこと
Learn by Creation 2023 の趣旨にご賛同頂いた個人や企業の皆様のご協力無しには、遠方からのメンバーも迎え、東京に留まらない全国区の学びを考えるイベントを実施する事は困難です。Learn by Creation の「垣根のない学びをつくる」という文化や、今回のテーマ「AI時代に唯一無二の人間性らしさどう育む」にご賛同頂き、チーム一同心から感謝です。

(取材:島田敦子、文責:竹村詠美)

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