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Lv.Maxのパルプ小説

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【小説】デスメタル乳首破壊光線【前編】

あらすじ 1.イントロ バンドの練習に行くと、メンバーの二人はすでに肩慣らしを始めていた。…

Laundryman Lv.Max
9か月前
55

【空港税関-怪物図鑑】 #逆噴射小説大賞2023

 空港のバックヤード、冷たい床を背に、腕に渾身のチカラを込めて、俺はチュパカブラの首を締…

Laundryman Lv.Max
6か月前
51

【最期寿司】 #逆噴射小説大賞2023

 老舗『なりた寿し』の板前、成田セイゴはまだ二十代中頃ながら、握りの腕も包丁さばきも、店…

Laundryman Lv.Max
6か月前
56

【小説】デスメタル乳首破壊光線【後編】

前編はこちら 7.誘拐犯 カーティスを誘拐されるのは、この際、べつに構わない。どうせ大し…

Laundryman Lv.Max
9か月前
29

【小説】偽チキン配達員の襲撃

あらすじ 若手俳優のカタマチは副業で復讐代行をしている。チキン配達員に変装して怪しまれる…

Laundryman Lv.Max
10か月前
46

【ケンタッキー・フライドヒューマン】#パルプアドベントカレンダー2022

「チキンの配達ですー」 頼んでねえけどぉ?と、気だるげな返事がインターホンから返ってくる…

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【偽チキン配達員、再び。 Part.1】

【前回】  カラーコーン、タクシー、ウーバーイーツのリュック、作業着で歩く男、配達用のスクーター、転がる空き缶。  街のどこにあっても、誰も気にしない。  オフィスの周辺、住宅街、路地裏の景色、どこにでも溶け込む。視界に入っていても、脳が意識の外にやってしまう。  チキン配達員の制服がリニューアル前のデザインだったとして、誰が気にする? 気付けるか? 気づけたなら、不幸中の幸いかもしれない。もしもお前が人に恨みを買っているなら、そいつから離れるべきだ。全速力で、今、すぐに。

【偽チキン配達員、再び。 Part.2】

【前回】 「寒いのなんの…。耳あて持ってくりゃよかったかなあ〜」  日も沈み始めた。冷た…

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ヘヴィメタルアーム&コーク【第1話】

改造人間・花菱ガンマにとっては、難しくない任務のハズだった。 これまでに5度、危なげなくこ…

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ヘヴィメタルアーム&コーク【第2話】

《非常電源、残量70%、活動可能時間、残り3時間30分。》 エネルギー補充のため、一縷の…

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ヘヴィメタルアーム&コーク【第3話】

《非常電源残量、55%、活動可能時間、残り2時間45分》 ダニエルとケイトに案内されてき…

7

【スリルジャンキー探偵エセお嬢様】

「はあ……、依頼が来ねえーですわ!!」 昼過ぎのオフィス街の外れ、雑居ビルの2階。 シック…

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【パン祭り血祭りキリングフィールド】

両手にマシンガンを持って笑う母さん。 蜂の巣になった親父。 情けないことにチビッた俺。 リ…

11

【デスメタル乳首破壊光線】

 バンドの練習に行くと、メンバーの二人はすでに肩慣らしを始めていた。俺は二人に声をかけてギターケースを下ろし、防音室の隣の部屋に入る。  狭苦しい事務室でPCの電源ボタンを押した。十数年モノのPCは殺してくれと悲鳴を上げながら起動。この断末魔にインスパイアされて書いた歌詞は1つや2つではない。3分ほど聴き入ってから目を開けると、モニタには青空と農場の緑。  メーラーを立ち上げ、出演や対バンの依頼がないかザッとチェック―――――一通のメールに目が止まる。  差出人の名は『ブル