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【建築・インテリアを考える前に読むブログ】第10回 クライアントから見る良いデザイナーとは

建築デザインやインテリアデザインを依頼をされるときは、
当然HPやInstagramなどでこれまでの作品実績などを調べ、
「このデザインが好き、感覚が合いそう」
と感じる部分があるからこそ問い合わせ下さり、打ち合わせ、そして契約へと至ります。
勿論、打ち合わせの中で違和感や方向性のズレを感じたら契約には至りません。

では、クライアントにとって"良いデザイナー"とはどのようなものでしょうか。

先日問い合わせをいただいたクライアントが
「他のデザイン事務所にも話を聞き、『あれもできます、これもできます。
もう丸々やりますから安心してください。』
と言うのは良いけれども、金額が異常に高かった。」
と仰っていました。

勿論、予算は抑えられる方が良い。
しかし何でもかんでもコストカットすることは安物買いの銭失いになりかねない。何が必要で何が不要なのか。
そこの感覚が両者とも合うことがとても大事だと思います。



ここはお金をかけたい、でもここは抑えたい


というクライアントの気持ち・感覚をどれだけ汲み取れるかが
デザイナーにとっては非常に重要です。

「全て私の判断に任せて下さい。どれ位の費用がかかるかは分かりません。」よりも、
予算を予めきっちりと確認し、その中で出来る事と出来ない事の線分けを行い、早い段階でクライアントに丁寧に伝える事がとても大切だと思います。




例えばとある事務所で、
「事業コンサルタントも含めて全部やります、これをやったら売れます。」
というところがありますが、商売とはそんな簡単なものではないと思っています。

例えば飲食店であれば、そのお店の良し悪しは事業計画の内容のみならず、実際に提供される味やスタッフの対応、店内の清潔さなど様々な要因が関係します。

我々デザイナーがどこまで踏み込んでいくのか。
デザインのみなのか、施工も請負うのか、例えば店舗であればロゴデザインまで手掛けるのか、テナント探しからお手伝いするのか、クライアント手配の工務店の見積書をチェックするのか。
我々デザイナーは単にデザインのみならず、出来る事は非常に幅が広いのです。(勿論デザイナーによりその範囲は異なりますが)

クライアントの利益を最大限に考え、クライアントの気持ちを汲み取り、踏み込む範囲の判断を上手につけることのできるデザイナーが"良いデザイナー"と言って良いのではないでしょうか。

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