趣味

最近までは薬でなんとか正気を保ちスマホで時間が過ぎるのをただ待つ毎日だったが前回の通院で薬が増えたことにより調子がいい時は趣味を行う余裕ができた。現時点では簡単な本を読んだりゲームをしたり絵を描いたりといったあまり頭を使わない趣味しかできないのだが、遊ぶ余裕ができただけでも大進歩でとてもありがたい事だと思っている。

昔は時々切り絵をやっていた。小学校の頃に小さなものをやったのがきっかけで年に何度かふと思い立って数日で仕上げていた。その頃は自分で絵を描くのはあまり得意ではなかったのでインターネットから図柄を持ってきて切ったり自分で撮った写真を元になんとか図柄を作り切ったりしていた。ある時友禅染めを仕事とされていた方とお話しする機会があった。その方は俺の切り絵を才能があると大層褒めてくれそのまま腕を磨いて着物を型染めで作ってはどうかと言って下さった。今年の初め頃まず手縫いの着物を作っていたのだが春にうつ病が悪化してからは止まっている。また少しだけでも切り絵をしたり着物を縫ったりしたいと思っている。最近精神が安定してきたので少しずつ再開する予定だ。

また小学校の頃から読書も大切な趣味だった。我が家はゲームと漫画が禁止だったが活字の本は月に8冊まで買ってもらうことができた。ごく稀に会える父にこの本を買ってくれとよくせがんだのを覚えている。家庭環境が荒れていたので読書で本の世界に浸ることは俺の安らぎの時間だった。これもまた今年の春からできなくなっており、最近一日数章ずつであれば読むことができるようになってきた。海外ファンタジーが特に好きでバーティミアスやエラゴンをあっという間に読んでいた頃が懐かしい。本を読んでいると何も音が聞こえなくなり文字だけの世界に浸ることができる。近頃は1日に読む量が数章をこえると目が滑っていってしまう。懐かしいあの頃に戻れる日を心待ちにしながら少しずつ本を読んで過ごしている。