夜と寄ると拠る
生きているのが怖くなる夜がやって来た。
夜は僕を
そっと僕を、ドアの向こうへと連出す。
靴を履いて
ドアを開けた。
眠った街角
オバケに見える。
少年みたいで少女みたい、
純で粋で無で垢な白。
何時だって世間から弾かれている。
僕は何時だって
世間から弾かれている。
誰かを責めないと生きてはいけない、
弱い自分に酔った人間が生きる活きるそんな世間を、
僕は何時までも大嫌い。
みんなみんな子どものような大人のくせに
変だ変だって子どものような大人の僕を嫌う。
僕を嫌う。
そんな世間が嫌い。
嫌い嫌い。
僕は嫌い。
僕を嫌い。
街角オバケが僕を見て
嘲笑っているように見えて
怖くなって夜を置いて
そっとドアを閉めた。
靴を脱いだら、
布団に潜って、
明日を生きたくないねって
そんなお話。
明日も息をしなくちゃねって
そんなお話。
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