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気持ちは雨降りだとしても


メアリー・ポピンズはパラソルをさして、風に乗ってやってくる。
空っぽのバッグに大きな魔法を詰め込んで。


「スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドージャス」

は人生を楽しくするための、魔法の言葉だよ。


子どもも大人も、気持ちが雨降りの日もある。
そして、本当に疲れてしまうと、朝、太陽が出ていないことにホッとしてしまう日もある。

ずっと外に出ないで体を休めるのが一つ。
そして、もう一つ。
新しい空気と、雨の匂いを嗅ぎに出る。
小さい子どもが、雨でもないのに長靴を履くと元気が出るみたいに。
ガーランドつきのビニール傘を子どもたちと作る。
本当に使わなくてもいいのだ。

こんな傘が、あったっけ。

パーティーみたいな、ガーランドのついた傘。
雨降りは、悪いことばかりじゃないよ。
楽しみを見つけたり、作ることもできるよ。
そんな風に、思い出す日があるかも知れない。



友人の子どもが不登校になってしまった。
もうひとりの、経験者の友人が、言った。

「彼は、今、安心して家にいることが出来ているの。
何もかも黙って、突然逝ったりしないでいてくれる。
だから、生まれた時にどんなに嬉しかったか、今もどんなに大事に思っているか、話してあげて。」

お母さんの目から大粒の雨が、ぽろぽろ流れた。

慈雨。
慈しみの雨。
やわらかい雨。

晴れの日ばかりでないように、雨ばかりも続かない。
太陽が眩しすぎるなら、今は、カーテンを引いていてもいいわ。

すっきりと清々しい雨上がりの空気のように、雨が洗い流してくれるものを信じていよう。









書くこと、描くことを続けていきたいと思います。