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【LUMIX Ability】レンズの選び方(LUMIX Sシリーズ編)

LUMIXの機能やカメラの基礎知識をお届けする連載「LUMIX Ability」。今回は「レンズの選び方(LUMIX Sシリーズ編)」について解説します!

*「LUMIXを買ったけど何のレンズを使えばいいかわからない」
*「キットレンズ以外のレンズの購入を検討している」

このようなお悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか?今回の記事では、レンズ選びのお悩みを解決できるようお手伝いします!

レンズを変えると何が変わる?

一眼レフやミラーレス一眼の魅力のひとつは、レンズを交換して、撮影を楽しむことができる点です。

レンズを交換することで、画角(写る範囲)やボケ感、解像度が大きく変わります。イメージや用途に応じて最適なレンズを選ぶことで、自分が理想とする一枚に近づけることができるでしょう。

レンズの種類

レンズは大きく分けて「ズームレンズ」と「単焦点レンズ」の2つに分類されます。それぞれについて簡単に紹介しましょう。

ズームレンズ

ズームレンズはその名の通り、焦点距離(◯mmと記載されている数値)を変えることができるレンズです。例えば28mmから300mmをカバーする高倍率ズームレンズですと、焦点距離を変えることで、広角から望遠まで一つのレンズで対応することができます。

(例)
LUMIX S PRO 24-70mm F2.8
LUMIX S PRO 70-200mm F2.8 O.I.S.

多様な焦点距離をカバーできるため、撮影シチュエーションに応じて焦点距離を素早く変えることができます。「荷物を減らしたい旅行」「レンズ交換をする暇が無い運動会」などにはズームレンズが便利でしょう。

ただし、光学設計が複雑な為、単焦点レンズに比べて画質がやや劣る、サイズが大きくなる、といった傾向があります。

単焦点レンズ

単焦点レンズは、1つの焦点距離しか持っていないレンズです。その焦点距離はレンズにより異なり、ズームレンズのように焦点距離を変えることはできません。

(例)
LUMIX S PRO 50mm F1.4
LUMIX S 18mm F1.8

ズームレンズと比較すると焦点距離が変えられないので不便に思われるかもしれませんが、光学設計がシンプルなため、高い描写性能を出しやすい、サイズを小さくできる、といったメリットがあります。また、F値が小さいレンズが多いことも特徴で、暗所でも明るい写真を撮ることや、背景をボカした写真が撮ることができます。

シャープな描写でフルサイズならではのボケを活かした演出が可能なので、ポートレートのような主体を目立たせたい撮影にもオススメです。

LUMIX Sシリーズとは

LUMIXは現在、主にフルサイズミラーレス一眼カメラ「Sシリーズ」とマイクロフォーサーズ「Gシリーズ」の2つを展開しています。

中でもSシリーズは「新たな表現世界を切り拓く、妥協なきプロの道具」というコンセプトで開発されたシリーズです。

撮影:しのぐ

Sシリーズのレンズラインナップ

LUMIX Sシリーズ ロードマップ(2023年1月更新時)
※1 テレコンバーター DMW-STC14装着時
※2 テレコンバーター DMW-STC20装着時

今回ご紹介するSシリーズのレンズには、S PROレンズとSレンズの2つのラインナップがあります。

S PROレンズとは

S PROレンズはLUMIX独自の厳しい基準に則り、企画、設計開発、製造されるレンズです。描写性能、ボケ味、立体感、操作性の全てにおいて一切の妥協を許さず品質が追求されています。その高い性能と品質はライカカメラ社の厳しい評価基準をクリアし、「Certified by LEICA」認証も受けています。

以下に、現在展開されているS PROレンズ5本の特徴と作例をご紹介しましょう。

LUMIX S PRO 50mm F1.4

撮影:Kazoo

最高の50mmを開発するという意気込みで作られた大口径標準単焦点レンズ。開放F1.4から卓越した描写性能と印象的な立体表現を実現。

LUMIX S PRO 24-70mm F2.8

撮影:南雲柊人

ズーム全域F2.8から生み出される描写性能と美しいボケ味、印象的な立体表現を実現した大口径標準ズームレンズ。 F2.8の明るさと、広角24mmから中望遠70mmをカバーすることで、様々なシチュエーションに対応可能。

LUMIX S PRO 70-200mm F2.8 O.I.S.

撮影:zookomi0124

妥協なき描写力を追求。光学式手ブレ補正(O.I.S.)を搭載したフラグシップ大口径望遠ズームレンズ。 開放F2.8から高い光学性能を発揮し、暗いシーンでも高い解像力を誇る1本。
※別売の2× テレコンバーター(DMW-STC20)を使用すれば、望遠端の焦点距離をレンズ単体の200mmから2倍の400mmまで拡張できます(ただし、2× テレコンバーター(DMW-STC20)装着時はF値が2段分暗くなります)

LUMIX S PRO 70-200mm F4 O.I.S.

撮影:関岡 大晃

ズーム全域で優れた描写性能を実現。光学式手ブレ補正(O.I.S.)を搭載した70-200mm望遠ズームレンズ。 F4通しならではのコンパクトさも有する1本。
※2.0倍率のテレコンを装着した場合、最大400mmまで変換が可能。(ただし、最小F値は2段上がります)
※別売の2× テレコンバーター(DMW-STC20)を使用すれば、望遠端の焦点距離をレンズ単体の200mmから2倍の400mmまで拡張できます(ただし、2× テレコンバーター(DMW-STC20)装着時はF値が2段分暗くなります)

LUMIX S PRO 16-35mm F4

撮影:やまちゃん

周辺まで優れた解像力・美しいボケ味を両立した、超広角ズームレンズ。 超広角ならではのダイナミックな表現や、風景撮影などに適したレンズ。

Sレンズとは

高い光学性能に加え、機動性やユーザビリティも重視して開発されたレンズです。優れた描写性能を発揮し、Sシリーズ一眼カメラの表現を拡大します。

Sレンズにはズームレンズの他に、仕様や操作性を統一したF1.8単焦点シリーズがあります。それぞれご紹介していきましょう。

F1.8単焦点シリーズ

LUMIX S 18mm F1.8
ダイナミックな遠近感と高品位な描写性能、近接撮影まで楽しめる、大口径超広角単焦点レンズ。
LUMIX S 24mm F1.8
広角ポートレートや風景撮影が手軽に楽しめる、大口径広角単焦点レンズ。
LUMIX S 35mm F1.8
スナップショットからポートレートまで手軽に楽しめる、大口径広角単焦点レンズ。
LUMIX S 50mm F1.8
スナップショットからポートレートまで幅広い撮影シーンで楽しめる、大口径標準単焦点レンズ。
LUMIX S 85mm F1.8
手軽にポートレート撮影が楽しめる、高品位な描写力を実現した中望遠単焦点レンズ。

F1.8単焦点シリーズは、撮影に集中できるようレンズ交換の負担を軽減するために開発されました。これらのレンズは統一された描写性能を持ち、レンズを交換しても作品の一貫性を保つことができます。

また、共通のサイズや操作性により、他の機材との干渉やバランス調整の手間を最小限に抑えることが可能です。操作性も統一され、レンズを交換した後もスムーズに撮影に取り掛かることができます。

さらに、フィルター径を共通化することで、同じ効果のフィルターを複数持ち歩く必要がなくなり、コストパフォーマンスや現場での作業効率にも貢献しています。

続いて、ズームレンズについてご紹介します。

LUMIX S 14-28mm F4-5.6 MACRO

撮影:Keng Chi Yang

ダイナミックな超広角表現からハーフマクロの近接撮影も可能。風景・スナップなど多彩なシーンで活躍するコンパクトな超広角ズームレンズ。

LUMIX S 20-60mm F3.5-5.6

幅広いシーンで性能を発揮する、超広角20mmスタート。新たな領域を拓く標準ズームレンズ。コンパクトでさらに近接撮影もできるので、初めの1本としてまずおすすめするレンズ。

LUMIX S 24-105mm F4 MACRO O.I.S.

撮影:ひらゆい

幅広い撮影領域に対応し、マクロ撮影も可能な万能レンズ。どのレンズを持っていこうか迷ったらとりあえず選択肢にあがる1本。光学式手ブレ補正(O.I.S.)を搭載した24-105mmの標準ズームレンズ。

LUMIX S 70-300mm F4.5-5.6 MACRO O.I.S.

撮影:しふぉん

望遠300mmで最大撮影倍率0.5倍、光学式手ブレ補正(O.I.S.)を搭載し、マクロ撮影も可能な70-300mm望遠ズームレンズ。

レンズについて詳しくは、以下のサイトもご覧ください!

LUMIXのレンズの選び方

レンズの種類はわかっても、実際に自分に合ったレンズの選び方を知ることは中々難しいですよね。

今回はSシリーズで代表的な物の中から、3つのレンズをピックアップしてご紹介します!

気軽に単焦点を楽しむならこれ!【LUMIX S 50mm F1.8】

撮影:Keng Chi Yang

LUMIX S 50mm F1.8は、LUMIX S5II/S5IIXのWレンズキットに付属する単焦点レンズです。約300gと小型軽量ながら、滑らかな階調やボケ感を楽しめます。コンパクトで気軽に持ち運ぶことができ、「初めての単焦点」にも最適なレンズです。

LUMIXのF1.8単焦点シリーズは、F値が小さいため、大きなボケ感を楽しむことができます。中でも50mmは「標準」と呼ばれるように、スナップやポートレートなど幅広いシーンで扱いやすい焦点距離と言えるでしょう。

■こんな人に【LUMIX S 50mm F1.8】がオススメ!
・一眼カメラらしいボケ感を楽しみたい方
・写真も動画も撮れるレンズをお探しの方
・カメラを気軽に持ち運びたい方

どんな場面でも使える万能レンズ!【LUMIX S 24-105mm F4 MACRO O.I.S.】

撮影:久莉

LUMIX S 24-105mm F4 MACRO O.I.S.は、広角から望遠までの幅広い範囲をカバーする万能レンズです。風景やスナップ、ポートレートなど、様々なシーンに最適な距離をカバーします。さらに、最短撮影距離0.3mでは上の花の写真のようなハーフマクロ撮影も可能ですので、様々な撮影シーンに柔軟に対応します。

さらに、光学式手ブレ補正「O.I.S.」を搭載し、ボディ内手ブレ補正との連動によって、より強力な手ブレ補正を実現しています。

■こんな人に【LUMIX S 24-105mm F4 MACRO O.I.S.】がオススメ!
・レンズ1本で様々なシーンを撮影したい方
・マクロも撮影したい方
・強力な手ブレ補正を体感したい方

ワンランク上の撮影体験を。「LUMIX S PRO 50mm F1.4」

撮影:Kazoo

LUMIX S PRO 50mm F1.4は、LUMIX独自の厳しい基準を満たし、描写性能、ボケ味、立体感など全てにおいて妥協せず開発されたレンズです。ライカの厳しい品質基準もクリアしており、徹底的に写りにこだわっています。美しいボケ感と印象に残る自然な立体感を実現しており、ポートレート撮影や建物の繊細な装飾など、高い性能を求められるシーンに最適なレンズです。

■こんな人に【LUMIX S PRO 50mm F1.4】がオススメ!
・クライアントワークで高画質なレンズが必要な方
・ポートレートや物撮りをメインに撮影する方
・写りにこだわった作品撮影を目的とする方

Lマウントアライアンスによる自由なレンズ選び

Sシリーズの開発にあたり、高い光学性能だけでなく、機動性、拡張性、将来性も重視した結果、ライカカメラ社が生み出したLマウントが最も理想的であると判断しました。

Lマウントアライアンスではライカカメラ社と株式会社シグマが協力して様々なカメラとレンズを生み出し、ブランドの垣根を超えた幅広いレンズの選択肢を提供しています。


今回は、「レンズの選び方(LUMIX Sシリーズ編)」でした!

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