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夢の国の神様は細部に宿る

コロナがやってくるとは思いもしない一年以上前、親友と大好きなディズニーシーに行きました。私と友達はダッフィー(もといクマさん系のぬいぐるみ)に目がありません。

その時ちょうどダッフィーと仲間たちの新作グッズが出ていて、それがまぁ何とも言えない可愛さだったわけです。
ダッフィー達の居眠りシリーズ(勝手に名付けました)で、ダッフィー達がブランケットやら枕やらを抱っこして気持ちよさそうに眠っているのです。こんな可愛いぬいぐるみ、買わないわけにいきません。まんまとその可愛さにやられて、2人ともダッフィーとシェリーメイちゃんを手に取りました。すると、ふと値札が目に入り、一体なんと4000円。二体で8000円。ううう、なんとも高い買い物だ。迷った挙句、今回はやめておこう、
なんてことはなく、値段を一旦忘れて、私も友達も購入することにしました。
お家で今でも可愛く眠り続け、私を癒し続けてくれています。一ミリも後悔はありません。

そんな話はさておき、コロナ渦でディズニーにも行く機会がなかなかありませんでしたが、奇跡的にチケットが取れたので、先日友達と久しぶりに行ってきました。(一緒にダッフィーを購入したときの友達とです。)
久しぶりの夢の国に心が踊ります。通常営業時と比べると、外の屋台も少なく、レストランも基本的に予約制、マスクは外せないし、常にソーシャルディスタンスを意識。通常時のようなパレードもなく、楽しみにしていた、美女と野獣の新作アトラクションも見事外れてしまいました。(これは単に運の問題 笑)
それでも、人は少ないのでアトラクションもあまり並ばずに乗れますし、普段は混み混みで写真が撮れない場所も、綺麗に写すことができて、これはこれで非常に楽しいディズニーの思い出となりました。

一日みっちり楽しみ、帰ろうとした時です。
私の友達が、UNIQLOのウルトラライトダウンを収納する巾着袋を落としてしまったことに気が付きました。あれ、ないと実に不便ですよね。(いわゆる、折りたたみ傘の袋を無くした時と同じ感覚)
一回探しに戻ろうかと考えましたが、閉園間近だったのもあり、出入口付近にある、落し物窓口に行き、申請だけして帰ろうという話になりました。

「どうされましたか。」
「ウルトラライトダウンを入れる袋を落としてしまいまして、、、おそらく〇〇のアトラクション近くのお手洗いだと思うんですけど。」
「少々お待ちください。」
友達はちょっと恥ずかしそうでした。
隣にいる私も少し恥ずかしいです。笑

「まぁ、すぐに出てくることはないかもね。」そう話し合いながら、スタッフの方を待っていました。
すると、「こちらでしょうか。」と差し出されたのは紛れもなく友達の巾着袋でした。
こんな些細な物が見つかるって凄い。私たちは感激していました。

「あぁ、ディズニーってやっぱり流石だね。これでスッキリした気持ちで帰れるね。」と言って、出ようとしたその時です。
私たちの目の前に、お年を召したご夫婦がいらっしゃって、何やら杖の先をスタッフの方に見せて、とびきりの笑顔で話していらっしゃいます。

聞いてみるとその奥様が落とされたものは、なんと、杖の先端に付いていてるゴムだったのです。きっと見つかるはずはないと思い、窓口に行ったところ、出てきたのです。
「よくこんなもの、見つけてくれたね!ありがとう。」奥様は笑顔でした。

私と友達は、鳥肌が立ちました。恐らく杖の先端のゴムだけが落ちていても、それがなんだかわからない人の方が多いと思います。
もしも、、私が清掃員だったら、ゴミだと認識して、捨ててしまっているかもしれません。
でも、考えてみたら杖の先のゴムを落としてしまったら、滑り止めがないので、そのご婦人はかなり困ってしまうはずです。そんなことを見越したのか、それとも、一見ゴミに見えるようなものでも、誰かの大切なものかもしれないという思いで拾ったのかはわかりません。
想像すればするほど、あまりの奇跡的な出来事に全身にじわじわと鳥肌が立ちます。
ディズニーは、落し物をしても、戻ってくる割合がかなり高いといつかの本で読んだことがあります。いや、本当にそうなんだなと、まさに自分が体験してしまいました。

友達とはその話でしばらく盛り上がっていました。心が本当にほっこりして、温かくなり、「今日、ディズニーにきて、本当によかったね。」そう話しながら帰路に着きました。なんとも気持ちの良い一日になりました。

毎回同じアトラクションに乗って、同じチュロスやポップコーンを食べて、それでも絶対に何度も行きたくなる場所。その秘密が少しわかった気がしました。赤ちゃんからお年寄りまで楽しめて、世界のディズニーと言われる夢の国。その秘訣が少しだけ見えた気がします。
「単なる金儲けは嫌いだ」というウォルトディズニー氏の名言がありますが、ディズニーは、本気で、人を幸せにするために作られた場所なのだと再認識しました。

まさに、神は細部にまで宿っていました。

元々ディズニーは好きでしたが、今後も胸を張ってお金を投資する価値のある場所だと確信しました。(急に現実的。)
大人になると、好きなようにお金を使えます。だからこそ、こういう素晴らしい場所にこそ、気持ちよくお金を使って、楽しみたいと思いました。

余談ですが、その友達と、「あの居眠りダッフィーシリーズに掛かったお金は改めて、全く無駄ではなかったね。むしろ、もっと高くてもよかったくらいだよ。」なんて笑いながら、8000円投資した価値も改めて見出すことができました。

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