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貔貅(ヒキュウ)に会いにみなとみらいへ / 天然翡翠専門店「Joytec (ジョイテック)」

こんにちは。
茅野市尖石縄文考古館で翡翠の勾玉に出会って以来、頭の片隅にこびり付いていた翡翠。シャスタでも共鳴したのが糸魚川翡翠だったし、

フレグランスも"JADE 888"を手にとってしまう感じ。(記事「石と戯れる〜シャスタ山へ / カリフォルニア⑨」)

心動かされたものを纏いたい、だから翡翠も置物じゃなくて身に付けたい!と思い辿り着いたのが、日本初の天然翡翠専門店であるJoytec(ジョイテック)

早速、横浜みなとみらいにあるショールームにお邪魔してきました。

ウェブサイトのデザインもですが、ディスプレイも美しかった。商品を扱う意識がここに現れている。

翡翠と呼ばれる石は、化学組成の違いから「硬玉(ヒスイ輝石)」と「軟玉(ネフライト)」に分かれ、全く別の鉱物なんだそう。ジュエリーなどで主に使用されるのは「硬玉」。

翡翠というと中国のイメージがありますが、中国では「硬玉」は採れず。透明感のある宝石質の翡翠はミャンマー北部のカチン州パカンを中心としたごく限られた地域でしか採れないそうです。

翡翠といえば糸魚川。ミャンマーの翡翠と共に硬度硬度6.5~7という結晶が複雑に絡み合った強い石。両者のざっくりとした違いは、糸魚川産はマットでミャンマー産は透明感があるということ。
なのでジュエリーにはミャンマー産が適しているという。

左:糸魚川産翡翠 右:ミャンマー産翡翠

ペンダントにして重ね付けしたい「さざれし工房」作の勾玉。


太陽光で見ると柔らかい美しさ。

深い緑のイメージが強い翡翠ですが、緑、赤、紫、黄、橙、青、黒、白、ピンクと多彩なバリエーションがあるそうです。

黄色。これは石の表面に近い部分でしか採れない貴重な色。双頭の龍が彫刻されているリング、素敵でした。

アイスな翡翠には梅の花。

静な美しさを湛えていたスモーキーな水色。

岩石が変性される地下20km〜30kmは高温(600℃前後)。ですがプレートがぶつかり合う「沈み込み帯」では低温(200℃〜300℃)が保たれた環境が生まれます。翡翠はこの特殊な低温高圧の環境下で形成されます。

高圧の環境下に長くいた古いものは結晶が緻密で、酸化鉄などの不純物が入り込む隙間が少なく透明度が高いのが特徴。そして靭性(強度)が高いので細かい彫刻に耐えられるのだそう。

石の色合いの美しさを最大限生かした逸品。

淡いアイスピンクの印材には、愛らしい貔貅(ヒキュウ)。
光を当てると透過度が分かります。ギザギザ歯の細かな細工が見事。

コミカルな表情がカワイイ。

この結晶の間に入り込んだ酸化鉄を抜いて緑色の樹脂を入れ込んだり、染色したものがフェイク。

滑りのある質感と色合いが美しかったのは、玉を持った龍の置物。魚もちょこんと。

重ね付けしたいのがくりぬきバングル。

勝手に色合わせて遊んでみた。

くりぬきバングル(リング)はひと繋ぎの石。割れやすい石目を避け、色の美しいところを最大限に取るので、サイズをコントロールできない。
なので自分サイズで気に入った色があったら…逃せない。

石の表面から辿って石目を視る。彫り進んだ内部に見えなかった石目があったり。経験値によるカンがすべてなんだろうなー

壊れにくさではダイヤを上回るという翡翠。重ね付けも安心。水にも熱にも強いので肌身離さず一緒にいられる石なんだそう。

こっち向いてる貔貅に話しかけながら歩いてる。

ショールームに入ると目に飛び込んでくるのが清朝時代のネックレス。

翡翠、琥珀、珊瑚、トルマリンなどがあしらわれた麗しいネックレスは、文化大革命を生き抜いて私の前に現れてくれた。

レプリカでいいので欲しい!と叫んできた。

清朝、というと私の中で動き出すのが「ラストエンペラー」。哀くも美しいこの世界にのめり込んだのは10代の終わり。

衣装に憧れてチャイナドレス買いに中華街まで走ったなー

だから最高なシーズンだったのよね、ドリスの2012年秋冬。

Dries Van Noten Fall 2012

世界最古の翡翠文化を持つ日本。縄文の何かが私の螺旋状の中に組み込まれてるのかもしれない。
と、ズブズブと沼りそうな石たちでした。

翡翠専門店ジョイテック
OPEN  10:30 - 18:30
​休業日       日曜、祝日、展示会期間等
​T E L    045-263-8351
​住 所   〒220-0012
     神奈川県横浜市西区みなとみらい3-3-1
     三菱重工横浜ビル1階


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