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機嫌のとり方

自分の機嫌は自分で取る。

これはわたしの今年の目標で、年始に立てた。

本当にわたしは性格がグズというか、「悲劇のヒロイン」気質で、周りに、悲劇の真ん中にいるヒロインとして、ちやほやされたい。かわいそーだねえ、がんばってるねえ、とヨシヨシされたい。こんなにがんばって、苦労してるの、わたしを見て!!とやりたい。

もうこれは、かれこれ何十年と積み重ねてきた性格なので、これ自体をなくすことは難しいと思っている。

しかしながら、自分の中の「悲劇のヒロイン」に対し、厳しく処することはできる。これ以上舞台を踏ませない。舞台に駆け上がり、精一杯自分の哀れさを劇的に嘆く、主役にはさせない。他人を脇役にしない。

させてやるもんか、舐めんな。それが、冒頭の今年の目標へつながる。

そもそも「悲劇のヒロイン」がむくむくと湧き上がり、たちまち劇場を立ち上げようとするのは、周りに自分の機嫌を取ってほしいから他ならない。

欲しいものを言わなくても与えられたいし、言ってほしい言葉を言わなくてもかけられたい。そんなこと、親だって恋人だって友達だってできないし、周囲の他人に求める事自体間違っている。エスパーみたいな、都合のいい人はいないし、そんなこと他人に求めちゃいけない。

そして、悲劇のヒロインへとモンスターのごとく変化するとき、わたしの心の中は虚しくもなる。周りにわかるくらい不機嫌になって、態度や表情に出して「あれ、どうしたの」待ちをしているとき、「なにしてんだバカタレ」とヒロインの裏側で嘆く声が聞こえる。

他人を試してどうする。結局は、家族だって恋人だって他人だぞ。やめろやめろ、迷惑だよ。呆れた声が聞こえる。

だからこそ、わたしは、わたしの機嫌を自分で取りたい。自分の中の「悲劇のヒロイン」を黙らせ、周りの人を脇役として扱う「劇場」を即刻取り壊していきたい。自分に失望したくない。

でもねーこれがまた難しいんですよ。どうすれば機嫌がよくなるかって、わからなくなるとき、あるじゃないですか。

自分がなににいらいらしてて、何が不快で、なにが嫌なのか。それを取り除いたり、それが軽減するようなことをすればいいんだけれど、なかなか難しい。取り除けないときだってあるしね。

でも。でもでもでも、難しいからといって、諦めない。今回のわたしは、ちょっとやそっとじゃ、やめない。だって、惨めな思いをもうしたくない。ヒロインが大声でワーワーやってるのを気まずく見つめるなんて、自分にもうさせてやりたくない。

不器用にもほどがあるんですが、最近わかったことがあります。

わたしが不機嫌になるときの傾向として、ある原因がありました。なんだと思います、まあまあしょうもないです。

正解は、空腹です。お腹がすくと、いらいらします。

空腹が収まると、悲劇のヒロインはいなくなる。いなくならないにしても、冷静に、なにが嫌か、考えられる。まったく。何年人間やってるんだ。20年以上経ってようやくわかった。

なので、家やかばんの中に、飴やらラムネやら、小さなお菓子を入れておくことにした。あとは、空腹を我慢しない。お腹がすいたなあと思ったら、ご飯を食べる。子どもみたいな解決法にちょっと苦笑いしてしまう。

しかしながら、自分の機嫌が甘い物や美味しいもので取れることがわかってよかった。そして単純な自分の心情がちょっとだけ好きだな、とも思う。

(画像はロイヤルホストのホットファッジサンデー、めっちゃ好きなんですが、緊急事態宣言でいけてない。食べたい。)

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