Nissy Entertainment 4th LIVE ~DOME TOUR~ライブレポート⑧Last
2023.3.25に札幌ドームにて最終日を迎えた「Nissy Entertainment 4th LIVE ~DOME TOUR~」今回のドームツアーでは、名古屋・東京に続き札幌においても鑑賞した私が独断と偏見満載でツアーレポをお届けする。なお、この⑧において13000歩を超えたレポート、ついに完結です。
アンコールを待つ間、これも恒例となっているが、ペンライトを使った観客全員でウェーブを起こす。そんな中、観客のペンライトの色をコントロールすることによってLippyがスタンド席を縦横無尽に歩く姿が映し出され、それを追いかけ、追い越すように会場のウェーブが何度も巻き起こる。その合間には、アンコールを待ち侘びるファンのコール。
そして札幌ドーム最大のサプライズがこのアンコールによって仕掛けられた。
なんと気球が登場したのだ。
これまでツアーに参加したことのない方には「?」ということかもしれないが、Nissyはこれまでのツアーでは必ずと言っていいほど、ラストは気球に乗って登場してきた。これは会場が大きくなるにつれ、スタンド、3階席などセンターステージから遠い席で鑑賞するファンに向けて少しでも近くに行きたい、との気持ちからである。
気球はふわふわと浮かび、そこに乗ったNissyはスタンド席やそれ以上の席にこの日一番、最も近づいて歌を披露してくれるのだ。
ところが、日本にはその気球を浮かすヘリウムガスが入ってこなくなったらしい。詳しいことは専門家ではないので割愛するけれど、日本では全て輸入に頼っていたガスは今や需要過多で確保するのが難しいのだと言う。そんなことライブに来なければ知らなかっただろう。
ともかく、そういう事情が絡んで「今回のライブから気球の演出はできなくなった」と他の会場で吐露していたNissy。ところが、である。この特別な地である札幌で何とか確保できた、ということで、気球が登場した時にはファンの間では「まさか!」と驚く声が一番に聞かれたように思う。感動の瞬間である。
そこで披露されたのが、「まだ君は知らない MY PRETTIEST GIRL」。これもMVでは有村架純ちゃんと披露したダンスがとても可愛いので、ここぞとばかり有村架純ちゃんになりきって踊る。続いて「ハプニング」「Girl I Need」。
ここでステージに舞い降りたNissyは、ステージに用意された椅子に座りしっとりと「おやすみ」を歌い上げた。
17時からスタートしたライブももうアンコール。ライブ後にはこの余韻に浸って札幌で夜を過ごす人が多いだろう時間に、Nissyから言われる「おやすみ」の言葉。もう完璧である、熟睡間違いなし(興奮で寝られない人もいるだろうが)の甘い歌声。
このアンコールでは、札幌で初めて加えられた曲もあり、特別な夜であることを実感した。ここでもNissyの語りがあったが、やはり名残惜しいという彼の正直な思いが語られた。
スタッフへの感謝や1人では作れないライブ空間、様々なスタッフとの交流を積極的に行っている彼であるゆえに、その思いは相当強いのだろうと想像するが、今回は準備期間が長かったことと、本当にできるのか常に不安と隣り合わせであったことも加わって思いはひとしおであるだろう。
これはインスタライブでも語られていたが、1日ライブをしようと思うと、設置やリハーサル、片付けを行う期間を入れると最低でも6日間は必要。この状況下で徐々にライブや舞台などエンターテイメントが復活している中、会場を探すのは至難の業である。追加公演を行おうとしても、押さえられる会場がもうこれ以上なかったとのことだ。
ファンとしても、また見られる希望を抱くのは幸せなことではあるが、今後は映像化されるのを楽しみに待ちたいと思う。
などと感傷に浸っている場合ではない、なんとここでサプライズの発表。ソロデビュー10周年を迎えるにあたり、何をしたらいいのか、と色々考えた挙句、ライブビューイングが決定。
ライブビューイング?ふうん・・・と思ったファンもいただろう。いやもちろん映像化される今回のツアーを改めて噛み締められるのは嬉しい、嬉しいけど。
ただしここからがサプライズの本番。何とホールサイズのライブビューイングツアーでは、最後に一人一人とNissyが握手するという莫大特典がついてくるのだという。これはもう歓喜という言葉では言い表せないほどに狂喜乱舞した。ただし、チケット争奪は間違いないので、本当に取れるのかという不安がほんの少し湧きあがったのも事実ではあるけれど、とにかく、チケットゲットすることを固く心に誓い、今後の展開にさらなる期待が煽られたのは間違いない。
そしてここで鳩ポッポ。もう終わりか、寂しいな。
「みんなこの後どうするの?飲みに行くの?」心底名残惜しそうなNissyが何とも愛おしい。できればこの会場全てと乾杯したい気分である。
この景色を忘れないでね、と何度も繰り返して言葉にしたのは、今日という日にこれだけの人たちが集まって同じ時間を共有するという、このことは本当に奇跡であるし、今日は今日しかない、ということ。
全てが止まってしまった、あの時期を過ごした自分たちだからこそ、当たり前であったことを取り戻せたこのツアーは格別なものになったと確信する。
「ワガママ」そしてラストを飾るいつもの曲「My Luv」をみんなで合唱してライブは終了した。
本当に本当のラストであるからこそ、ここに来られなかった人たちに熱気を届けようという会場全体の動画撮影タイムから、ファンたちへのスマホ撮影タイムも設けられた。
思い思いに自分のスマホで撮影するダンサーたちも、終わっていく寂しさと緊張から解放されたリラックスした時間が続く。
ペンライトの圧倒的な光の数を、自分のスマホに収めながら改めて、この会場をソロアーティストとして埋め尽くしたという大きな現実が今後の糧となって10年20年先まで照らしてくれるだろうことを実感した。
「Nissy Entertainment 4th LIVE ~DOME TOUR~」は完売という形で札幌ドームで無事、幕を閉じた。
今後もNissyというエンターテイメントを追いかけながら、彼の作る世界観に注目していきたいと改めて思う。
スタッフの皆さん、ダンサーの方々、バンドメンバー、そして会場の運営を支えてくれた方に感謝の思いを届けると共に、センターで全てを率いていた圧倒的な存在感を放つNissyにありがとうを伝えたい。
これにてライブレポは終わりです。長らくお付き合いいただきありがとうございました。