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タイのドラマあるある〜忖度宣伝タイム〜

タイのドラマあるあるで、忖度タイムというのがある。スポンサー商品をドラマにさりげなくではなく、ガッツリ登場させ、出演俳優の演技を通してアピールするというもの。

ドラマを作る上で欠かせないのがスポンサーの存在。

タイにももちろん、ドラマの合間に流れるCMというものがあるが、日本ほどには凝って作っていないイメージ。
人気俳優(歌手)が、宣伝商品をアピールするのだが、飲み物なら飲んで「アローイ (美味しい)!」、化粧品なら手に持ってニッコリ。
ストーリー性というよりはとにかく商品が命。そういうコンパクトなものが多い。

日本でも人気俳優になればなるほど出演CMもそれなりにあるはずだが、その商品がドラマ中にガッツリ登場するのは余程のことでもない限りありえない(そもそも出演俳優が出ているCM全てがドラマのスポンサーになるわけではない)。
CMの世界とドラマの世界とはきっちり分かれている。

ただ、タイのドラマには一瞬時の流れが変わったのか?と見紛うような、今自分はパラレルワールドに迷い込んだのか?と思ってしまうような、いきなりの「忖度タイム」が入り込む。

特に印象的なのが、ラーメン。

若者中心のドラマが多いため、夜中にお腹が空いたとなればインスタントラーメンの出番となるわけだけれど、そのクオリティの高さに毎回「ありえない!」と画面に突っ込まずにいられない。

少し前に見終えた「Friend Zone」

EarthとSumが暮らすアパートにはラーメンが常に買い置きされていた。これはスポンサー絡みの忖度設定かと思われる。

さ、ラーメンでも食べるかのシーンに必ず登場する「ちゃんと商品名と種類がわかるようなカット」。これが何度も出てくる。

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そして、2人の家に転がり込んできたイケメンのプレイボーイStudは夜中「なんかお腹すいちゃって」とSumに言い訳しつつ・・・

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このクオリティのラーメンを仕上げる!!プレイボーイの意外な一面!ラブ!!

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「あーお腹空いたなぁ、眠れないなぁ」のレベルじゃない!!

一方、Sumとの関係がギクシャクしてきたEarthは、Sumが用意したご飯に手をつける気にもなれず「ラーメンでも食べるか」

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いやいや、落ち込んでる人が作るラーメンのクオリティじゃない!!!(パッケージそっくり)

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食べ姿はしんみりしてるけれども。

食べ方の例を紹介してくださっているとしたら、宣伝としてはまるきり合格なのであるが、おそらくタイの若者が夜中にこんなラーメンをこしらえているなどと言うことは・・・ないだろうと推測する。

これを日本ドラマで例を挙げるとすれば・・・母親役の松下由樹がフジパンネオバターロールをゆっくり袋から取り出しながら朝食を用意するシーンが登場するようなものである。
時期が時期ならミッフィーバッグ持って「じゃ、お母さん行ってくるからね」にっこり、なんてことも。

さらに例を挙げるなら、主演キムタクが張り込みの最中、マクドナルドのハンバーガーを、マクドナルドのハンバーガーだとはっきりわかるように食べるようなものである。

何のドラマか知らんけども、型破り刑事、ありそう。

最初は「え?」と戸惑いマックスだったのが、タイドラマをしばらく見続けていると全く違和感なくなると言う不思議。逆にふつふつと食べたくなってくるゆえに、気軽に手に入らなくて良かった。

まぁ上の例で言えば、もう明日のランチはマックに決まりね、と言う具合だ。宣伝効果抜群。

気楽に手に入らないとは言ったが、実は上記のインスタントラーメン。カルディで購入が可能。カルディすごい。

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おおおー、まさにあのラーメンではないか!!Earthくんの家にきれいに並べられていたあの!!

ヤムヤムという名前の袋麺で、これはトムヤム味かな。カルディが取り扱っているのは、裏にちゃんと日本語表記もあるので安心。作り方もちゃんと書いてある。

早速作ってみた。パッケージの写真にやられて茹で海老まで用意する周到さ。

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最近タイ料理ブームゆえに手作りガパオもトッピングした。

・・・ただよくパッケージ見ると、シュリンプフレーバーって書いてある。パッケージの写真はそれを意味していたのね。エビ被り、まあいいか。

こんな風に好きな俳優さんたちが食べていた、というだけで購買意欲が倍々増加していくので、ちょろいものである。いくつもドラマをハシゴすると、こう言った「タイに行ったら絶対買って帰りたいお菓子、食べ物、化粧品」がザクザク発掘されて収集がつかない。

上記の「Friend Zone」では、忖度アイテムとしてソーセージも登場。何やら棒に刺してあるソーセージを、朝からパクパク。昼間にパクパク、そして酒のおつまみにパクパク、散歩しながらパクパク、とにかくよく出てきた。

そんなわけあるかーと思いながらも、見ていると段々ソーセージの口になってくる不思議。

ただドラマのストーリー楽しむだけじゃない、こんなタイドラマの特性を見つけてはしゃいで盛り上がるのも日本にはない特有の見方だ。

日本のドラマでも、結構イケると思うんだけどな・・・このシステム。


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