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本当はハマりたくなかった韓国BL「カラーラッシュ」は新機軸のラブストーリー

AmebaTVでサクッと見られると聞いたので、韓国BLにも突入してしまいました。
韓国と言えばドラマ大国のイメージ、世界に羽ばたくようなアイドルも輩出しているし、俳優の層も厚そう。BLだけに絞ったとしても見始めたらものすごいことになりそうなのでこれまであえて避けていたのですが・・・やはり現実はすごかった。ああ、幸せ。

BLものに詳しい方がオススメと言っていた「カラーラッシュ」

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1話が長くて20分程度、全8話と言うことでお試しで見るには非常に手軽で入りやすい。課金なしで見られるのも初心者にはありがたいですね。

ただし見始めたらさすがと言いますか、この手があったのか!とまた唸るような設定のドラマで、日本の恋愛ストーリーももう少し頑張れるはずと奥歯を噛み締める思いがしました。

神経性の色覚異常により視界がグレーに見えてしまう"モノ"と言う特性を持つ人間がいる世界のお話。
"モノ"は"プローブ"と呼ばれる人と出会い顔を合わせた時に限り、灰色だった世界に色がもたらされる。
"モノ"は世界を色づいて見せてくれる"プローブ"に一度出会ってしまうとその世界の美しさに執着するようになり、"プローブ"を失いたくない一心で誘拐や監禁、ひいては殺人を起こしてしまうこともあり犯罪者予備軍のように思われている側面がある。
このドラマは、その"モノ"と"プローブ"が出会うところから始まる。

【ストーリー】
"モノ"であることから人間関係をうまく築けないヨヌは何度目かの転校先で、アイドル練習生のユハンと出会う。彼がマスクを外した瞬間、"カラーラッシュ"と言う現象に見舞われたヨヌは視界に流れ込んでくる色彩の嵐に気を失ってしまう。
世界の色に初めて触れたヨヌは"モノ"の起こしてきた様々な事件を恐れ、自分の"プローブ"であるユハンをいつか不幸にしてしまうことが怖くてなかなか心を許せない。ただ自分がヨヌの"プローブ"であることをいち早く見抜いたユハンはその日からヨヌにまとわりついて「色を教えてやる」と言い始める。
色のある世界に魅了されたヨヌは自分を抑えることができるのか。

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これぞ恋愛の世界。

"モノ"にとって"プローブ"が見せてくれる色とりどりの輝く世界は、まさしく思春期が出会う恋心そのものではないのか。

幼かった心に衝撃を与え、青年を魅了していく現象。カラーラッシュには恋愛衝動に近いものを感じてしまう。

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ヨヌは色彩に乏しい世界に生きているのだけれど、一度「色」を見てしまったことで、より元の生活が色褪せて感じるようになってしまった。

知らない方が良かった、一度知ってしまったら戻れない。

この心の葛藤は、"モノ"特有のものだけれど、恋を知ってしまった未熟な心がたちまちに膨れあがる未知の衝動を持て余してしまうのととても似ている。

ヨヌは想像以上にカラーラッシュに魅了されている自分を自覚するにつれ、いつか暴走してしまう自分が怖くて、必要以上にユハンを拒絶しようとする。ただそんなヨヌに特別な感情を抱くようになるユハンは色を教えることでヨヌの世界を広げようとその日から色について自分も知識を深めようと努力する。

ユハンがヨヌに教えてあげようと口にする色の羅列は、終始優しい口調で一定のリズム。それを耳にするときのヨヌは言い知れぬ快感の中にいる。
こんなにも世の中にある色は豊かで、色にまつわるストーリーも様々にある。ヨヌが知らなかった世界は全てユハンから教わったもの。

自分は手放せないだろう、そのことに怯えながらヨヌはユハンを完全には拒絶することができない。

自分が魅了されればされるほど、ユハンを傷つけてしまう畏れ。
苦悩が頂点に達した時にヨヌが下した決断は。ユハンとヨヌの未来はどこにあるのか。

世の中で自分しかこの人を幸せにすることができない。"プローブ"に背負わされる運命は過酷で厳しいもの。ただしヨヌとユハンがこの上ない組み合わせであることは、最終話を見たところで明らかになる。

何度思い返しても、この"モノ"と"プローブ"の関係性が表裏一体で危うく、一つ間違えれば破綻してしまうことがより一層こちらの想像を掻き立てる。

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美しい青年2人が、運命の人と出会うことによって変化していく様がとても儚くて眩しい。

AmebaTVアプリのある方は、「カラーラッシュ」と検索するだけ。ぜひこの耽美な世界を堪能してほしい。

※2期への希望の声があるらしいけれど果たしてどうなのか。失踪した母親のことも決着していないし、その辺りをまだまだ知りたいという気持ちはある。



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