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Nissy Entertainment 4th LIVE ~DOME TOUR~ライブレポート⑦

2023.3.25に札幌ドームにて最終日を迎えた「Nissy Entertainment 4th LIVE ~DOME TOUR~」今回のドームツアーでは、名古屋・東京に続き札幌においても鑑賞した私が独断と偏見満載でツアーレポをお届けする。なお思いのまま書き綴ったところ13000字を超す長文となったためいくつかに分けてお届けする。


続いては、別ゾーンへと移行したドラマがスタート。

画面の中では、自粛期間だろうか、画面を見ながら一心不乱にゲームをするNissyの姿。ゲームカセットを取り替え、Game Over、また別のゲームを取り出しまたGame Over。指だけを動かしながらひたすらそれを繰り返すも、瞳だけはどんどん空虚になっていく。どこを見ているのか、何に熱中しているのか、自覚がないようにまるで人形みたいな顔つきに変化していく中、未知の生命体ならぬ未知のゲームが目の前に差し出される。その名も「スプラッターリッピー」。

彼は手に取るとほとんど無意識にスタートし、没頭し始めるも、その目は人間のものとは思えない鈍い濁りを見せ始めていた。

やがてゲームホリックからゾンビへと姿を変え、街に放たれた彼は、次々と仲間を増やして突き進む。ゾンビは力をつけ、全てを巻き込んで異常事態を生み出すのであった。

そして始まるのが「Get You Back」

これはエンタメの復活を目指してNissyが一年半ぶりに発表した楽曲。

このMVでは、ある日突然地球に放たれた真っ白い衣装のNissyが、戸惑いながらも目を覚まし、乖離していたNissyというパフォーマーと一つになっていくストーリー展開になっている。その中でキーとなっているアイテムが、Nissyがデビューからずっと登場させているアーティストとしてのNissyのシンボルである青色のスーツ。

「Get You Back」では何者かに封印されたのであろう、ボロボロになった青スーツをNissy自身が発見するシーンがある。導かれるように目覚めの時を迎えようとしているNissy。

アルバムの特典映像である「Reset」においては、この「Get You Back」の続きとして、過去から届いたケースに例の青スーツが入っており、新しい世界において一度失ったものを再び作り出そうというメッセージが表示された。

ソロのファーストシングルが発売されたのが2014年。そこからNissyというキャラクターを丁寧に作り上げてきたNissyだったが、アルバムも新シングル発売もままならなくなり、その中でエンタメに対する思いも、作り方にも変化が出てきたのだろう。もちろん変わらない思いもあるが、過去を封印するというよりは、違うフェーズに移ったというような「進化」を感じさせる。一度離れたエンタメとNissyとの距離を縮めようと殻を破り生まれ変わった姿を晒すのが、この楽曲であるように思う。

本能的で動物じみた感覚を感じさせるシーンがあるものの、闇雲に突き進むのではなく、着実に前進しようという思いが込められているようにも思えた。

ここからはラストまで怒涛の展開。

「The Day」ではトロッコに乗ったNissyとLippy(公式マスコット)が登場。

実はこの楽曲はMVでユニバーサルスタジオジャパンの協力を得て、セサミストリートとピーナッツのキャラクターの着ぐるみたちが出演しているのだが、ドームツアーのいくつかの会場では実際に彼らがトロッコに乗って登場するサプライズがあった。ただ札幌はさすがに遠かったか、その演出はなく、代わりに存分にNissyとLippyを堪能することができた。スタンド席ではこの瞬間が近くでNissyが拝めるチャンスとなる。

続いては、MVでもあった電飾が施されたビニール傘が登場する「トリコ」。TikTokでも披露されていたトリコダンスは、お馴染みの振り付けでみんなも合わせて踊る。

続いて、新しいアルバムに収録されている楽曲でこのツアーではタオル回しの曲として定着した、「Cat & Mouse」。この楽曲は先行して配信された振り付けがあるのだけれど、それよりも重要なのは、後半に訪れるセクシーな吐息の瞬間。当然収録された曲を聴けば何度でも拝聴できるのだけれど、ファン心理としては「何としても生の喘ぎを!」なのだ。

ただそう簡単にことは運ばない。何と、ほとんどのライブではこの吐息シーンでお茶目なNissyは必ずゲップ(!)を入れてくる。全力でぶち壊しにくるのだ。

そんなにゲップって自由に出せるものなの?という疑問は置いといても、本人にその気がなければ耳にすることのない本気の吐息。どうか、どうか最終札幌では!の全思いが通じたのか、もうツアー中一番ではないだろうか、セクシーで艶やかな喘ぎ声を耳にできた。歓喜、耳福、幸せ。

これって映像化される時に入れてくれるだろうか。ここだけでもどうか札幌verを是非に。

タオルをしまったら、ラスト「Na」を披露。

みんなで歌い、踊り、ボルテージ最高潮でライブは一旦終了。もう終わりも近い。寂しい。

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