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【3分で読める#22】朝の大砂丘は沁みる

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砂丘、
それはただの砂山ではない。

地球の連綿と続く歴史の中において、その強大な営みこそがつくり出しうる脅威の光景。それが砂丘なのだ。

南遠大砂丘(静岡県)は日本三大砂丘にも数えられ、その長さは総延長30kmにも及ぶ。あの東京タワーを横に寝かせて90個分という長さである。え?わかりにくい?まぁいい。

砂丘の中には移動するものもあり、世界には数百年という時間をかけて砂丘に埋没してしまった町や、移動する砂丘から再び現れた町もあるという。スゲェよ砂丘。そう、砂丘とは単なる砂山ではないのだ(2度目)。

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この前、家族で砂丘に遊びに行った。
子どもが「サキューって何?」と聞くので、おれは胸を張ってこう言ってやった。

「大きなお砂場だぞ!」

子どもたちは歓喜し、即出発することに。
そして、大きな砂b…砂丘に着くなりこうなった。

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砂の中を泳ぐ子どもたち。
その日はいい天気だし、子どもたちはやたらと楽しそうだし、妻とおれは心の中でこう思ったのだった。

嗚呼!大きな砂場最高!

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ハジける妻を尻目に、子どもたちのこの夢中っぷりである。ひとしきり遊んで帰ってきた。

そんな大きな砂場のある静岡県西部には、ここら一帯を拠点とする「 たこまん 」という、地元では超有名なお菓子屋さんがある。そして、たこまんを代表するお菓子といえばコレだ。

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その名も大砂丘

ノーマル大砂丘はチーズクリーム味だが、最近では色んな味が出ていて、ぼくのイチオシは苺クリーム味(春限定)。マジでウマイから、春に静岡県にお寄りの際は食べてもらいたい。

ぶっちゃけ「大砂丘」と言われたら、静岡県西部では地名ではなくお菓子を思い浮かべるヒトの方が絶対多い。大砂丘をはじめとするたこまんのお菓子は、地元素材を積極的に使っているし、それほど地域に密着しまくっているのだ。

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そういうわけで「朝の大砂丘は沁みる」と言われれば、それは「朝から砂丘に行って、その荘厳な光景に心が洗われた」とかいうそういう意味では決して無くて、「朝から大砂丘を食べたら、その糖分が体に沁みわたった」と、そういう意味なのである。

妻は甘いものが本当にスキだ。


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100円→今日のコーヒーを買う。 500円→1時間仕事を休んで何か書く。 1,000円→もの書きへの転職をマジで考える。