愛していると言ってくれ
「あいしてる〜ってさ・い・きーん イわァなァくゥーなったのはァ〜」
という曲が流行ったのはもう何年前のことだろうか?
ゴスペラーズのこの曲が大ヒットした当時学生だった私は
『そんな風に誰かに思われる日がきたら
私も本当の愛をついに掴んだということなのね・・・』
と似てもに似つかない’”でぇずにーぷりんせす”かの如く
頬杖をついて、誰も来ない深夜に悶々と何かを待っていた
そんな間抜けな話はさておき・・・
ラテンアメリカでは「愛してる」という言葉を
よく使いそうなイメージだが
彼らは恋人になったばかりのパートナーに想いを伝える時
『愛してる』という言葉ではなく『君がほしい』
という言葉をよく使い
二人の時間が深まった頃に「愛している」という言葉に切り替えていて
想いの深さにグラデーションをつけて表現する人が多くいることに感銘を覚えたことがある
ではヨーロッパではどうだろう?
私の忘れられない思い出の中で
ドイツの方に
「恋人になったくらいで
『愛している』という言葉をすぐに使うのは危険だ!」
と強めに叱責された事があり
『彼らは愛しているという言葉を大切にしているのだ』と
感じたことがある
アジアでも、韓国では親子の間でも「愛してる」を使うし
思い起こせば韓国籍の我が夫も
付き合って一週間ほどで「愛してる」を口していた気がする
所変われば、『愛してる』の伝え方が様々で
とても興味深い
よく昔、日本の男性は『言わなくても分かるだろう』と
ゴスペラーズのあの歌詞のように
静かに背中で愛を語るような価値観があったように思う
実際、現代でもそのような感覚が似合う人もいるような気がする
例えば、私の独断と偏見で思い浮かべるのは
『博多華丸・大吉』『ダイタク』のようなタイプのお二人に
そんな風に愛を表現されたら
溶けてしまうような甘い気持ちに酔ってしまいそうだ
(自己中心的なイタイ妄想をどうかお許しいただきたい)
もとい・・・
若い頃は『愛』という言葉は神聖で
素晴らしいものだと漠然に思っていた
しかし歳を重ねた昨今『愛』という言葉を考えると
ブラックホールのようになにもかも吸い込んでしまう
恐ろしい言葉のような感覚を覚える事もある
あなたは『愛してる』をどんな言葉だと感じているだろうか?